怒鳴ると癇癪はエスカレート!ASD児の「怒らない子育て」と療育センター長の後押し

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怒鳴らない、怒らない、叱りつけない-。
その方がうまくいくと気が付いてからは、自己流で「怒らない子育て」を続けています。

子育てに正解はないと言いますが、この時点でこの方向性でいいのだと思わせてくれたのは、ある療育センター長の言葉でした。

「怒らない子育て」の定義と解釈

「怒らない子育て」「叱らない子育て」≠「躾しない子育て」「注意しない子育て」

はじめに、私が表現している『怒らない子育て』について、定義しておきます。

人に迷惑をかける行為、危険なこと、常識に反すること、いわゆる「悪いこと」をしたにもかかわらず、注意もせず正しいルールを教えもせず、親が何もしない-。これは、私が解釈する「怒らない子育て」ではありません。

文献や著書で「怒らない子育て」を説いている内容は、「怒らない子育て」=「躾しない・悪い事をしたのに怒らない」ではないと思います。

便宜上「怒らない子育て」という一言で表現する子育ては、「叱る時に、突然怒鳴らず、言い方やタイミング等を工夫する子育て」のことです。

関連子育て本によっては、「怒ること」と「叱ること」は違うという表現で説明している場合もあります。

これで言うと、後者「叱る」はもちろん実施派です。

感情コントロール未熟なASD児は、強く怒ると癇癪がエスカレート&悪循環!

自閉症スペクトラム傾向にある息子(5歳現在)は、行動の切り替えが大の苦手です。

自分から次の行動に移すことは難しいから、とにかく声掛けが必須です。

発達凸凹「行動の切り替えが苦手」対策!壁時計を行動予定表にする工夫

2018/12/14

声掛けと言っても、「~しなさい」「もう~する時間だよ」と普通に言ってもダメ。

言えば癇癪。

癇癪を避けて、子供のペースに合わせれば、時間が過ぎるだけ。

どうしたら良いのか・・・途方に暮れていたのが、半年ほど前です。

このままではいけないと自分でも分かっていました。

その時、書いた(ただの愚痴状態の)記事がこちらです。

ASD息子は、怒られることで癇癪を起し、癇癪を起すことで何も進まない。また言えば癇癪がエスカレート。悪循環でした。

強く叱るほど癇癪は悪化!”悪い子になる”事件で「怒らない子育て」を決意

床をドンドンうるさくした時か、食べながら横を向いて膝を立てた時か?

堪えきれず「こら!!」と一発、突然怒鳴りました。

息子(当時4歳)は体をビクっとさせ、両手で耳を抑えました。

それから、わざとドンドン足で音を立て、わざと大声をあげました。

そして

「悪い子になる、悪い子になる、悪い子になる!悪い子になる!悪い子になるの!!」

と、泣きながら連呼しました。

な、なんだろう?

この、反発するように、こっちを見ながら、怒られる事をわざともう一度やるような態度。

この、自分が「悪い子なんだ」と変なアピールをするように、更に「悪い子になる」と連呼する姿。

なんだか、私が大きな声を出して怒ることが、息子の”普通じゃない”何かのスイッチを入れてしまっている感じがしました。

聴覚過敏である息子に対して、怒鳴る・突然声を上げるということは、「脅かす」と同じことなのかもしれない。

怒鳴ることでパニックを助長している気がしました。

これじゃダメだ。
「怒鳴る」でも「突然声を上げる」でもなく、もっと言い方を考えなきゃダメなんだ…。

悪い事をした時は叱る・注意する・教える…という姿勢はそのままに、自分のイライラや怒りに任せて、声を荒げたり怒鳴ったりするのはやめよう。

それが、私なりの「怒らない子育て」の始まりでした。

「怒らない子育て」を始めた効果

「怒らない子育て」を意識し始めて約半年。

息子の笑顔は増え、一時に比べると精神的にも安定してきた感があります。

1つ1つのエピソードは、別記事にまとめていきたいと思いますが、目に見えて分かるのは、”あのドア”で耳を塞がなくなりました。

特定の音「ドアの音」が苦手で怖がる、耳を塞ぐ…原因・理由・対処法|ASDと感覚過敏(聴覚過敏)

2022/05/31

最近は、”あのペタペタ触って確かめる行動”も、だいぶ減ってきました。

確かめずにはいられない!変なクセ「感触を確かめる行動」は多動性の現れ?

2018/12/25

「怒らないで」とアドバイス!療育センター長の後押し

初めて見学した療育施設は、入園を見送り、一旦キャンセルしました。理由は、前段の記事の通りです。

療育への道。児童発達支援の考え方と進め方(発達障害グレーゾーン・ASD傾向・5歳)

2018/12/19

息子に合った療育施設・放課後デイサービスを探す前に、小児科で発達相談することにしました。

施設に通うための受給者証の交付申請するにあたり、医師の意見書が必要だからです。

※かかりつけの小児科医経由で療育センター長に出会うまでの経緯は、こちらの別記事で紹介しています。

療育への道。受給者証の申請で必要な「医師の診断書」をもらう【前編】必要性が伝わらない!

2019/02/25

息子の特徴を話し、小児科医兼療育センター長の質問に答え、初めての診察は終わりました。そばで一人で遊びながら、時々私に話しかける息子の姿を見て、先生は言いました。

「ちょっと(発達障害・自閉症スペクトラムの可能性が)あるかもしれないねぇ。」

そして、診察室を出る直前に言われた、念押しの言葉。

「ヘンなこと、たくさんすると思うけど、絶対怒らないであげてね。怒っても、なんで怒られているか、本人わかってないから。その場では理解できないから。」

確かに、確かに、そうでした。

怒っても、私が怒ったこと自体に泣き、怒っていること自体を嫌がり、怒っていること自体に癇癪を起す。

その場で怒りながら、なぜ怒られているか?を問いても「分かんない!怒んないで!」と返ってくる。

時間をおいて、本人が冷静になっている時に、怒られた理由やダメな理由を問いかけて説明すると、素直に理解してくれます。

「怒らない子育て」をこのまま続けていいんだ、と思えた瞬間でした。


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