”嫌がる療育”に行けなかった日。理由は明確!母子分離不安なのに失敗したこと。

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4月から始まった療育通い。「嫌がる療育」対策として、私なりの工夫を凝らし、4回目まで意外とスムーズに通所しました。

そして、5回目を迎えた時のことです。

完全に、私の油断から生じた”失敗”でした。母子分離不安なのにゴメンね…。療育施設に行けなかった日のことを振り返ります。

ASD(自閉症スペクトラム)に多い母子分離不安

息子が「母子分離不安」の特徴を持つことは、日々の「お母さんがいい!」連発攻撃からも明確です。

色々調べて分かったことは、発達障害の子に「お母さんと離れられない」傾向にある子が多いということ。母子分離不安は、モノや人との関係に過敏になりやすい特徴を持つASD(自閉症スペクトラム)の子供に多いらしいです。

息子も例外ではないのでしょう。
だから私が普段から心掛けていることは、無理に離れたりせず、背景にある不安を取り除くことに注力することです。息子を取り巻く様々な不安要素が、お母さんと離れたくない「母子分離不安」を助長させるのだと、習い事の成功例/失敗例からも分かっているからです。

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失敗1.油断
決めたルールを守り”こだわり行動”をこなす「鉄則」が、母子分離不安を軽減させるのに!鉄則の解釈を勝手に変えた

息子の母子分離不安は、療育施設への送迎方法を決めた理由に大きく影響しています。

療育施設へ通うことになった時、一番悩んだのは送迎方法。これは前段の記事の通りです。どうやって母親と離れて療育に参加するか?が大きな課題でした。

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初回は苦戦したものの、療育の日の行動をなんとなくパターン化することで乗り越え、2回目・3回目・4回目と療育をこなしました。「療育に通えたパターン」記事の通りです。

保育園で遊ぶ息子の後ろ姿

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療育への通所、5回目の日。
前日の言い聞かせはしたものの、当日朝の行動がつい、いつも通りに。前回まで大丈夫だった安心感と慣れが、ここで油断を生みました。

「いつも通りの時間でいいや。療育の迎えが来るまでに、園庭に出ていれば大丈夫だろう。」という、油断した気持ちがありました。

慣れた保育園で担任の先生と手をつないだ上で、”お母さんとバイバイ”し、30分くらい慣れた園庭で遊んだ後に、療育のお迎えが来る-。

療育施設から来た送迎車に乗り込むには、この決まったルール(こだわりパターン)が鉄則だと言うのに!

私の油断が、無意識に、息子のルールを都合のいい解釈で変えていました。息子がイメージしているであろう、療育の日のルール(行動パターン)。『30分くらい遊ぶ』という行動パターンを『園庭でちょっと遊ぶ』という、都合の良い意味に読み替えてしまったのが始まりでした。

失敗2.煽り
焦り&急かしは「行動の切り換え」を悪化させるのに!保育園到着後の行動を煽った

いつも通りの時間に、保育園に到着しました。

療育の日ではない、普通の日の時間。園庭で遊ぶ時間をほとんどキープできない時間です。

療育の日じゃない普通の日は、この時間でもそんなに焦りません。園庭で遊ぶ時間が終わるギリギリのタイミングで園庭に出て、担任の先生のところへ連れて行けば何とかなるからです。

しかし、この日は違いました。

「療育施設からお迎えが来るまでに、私とバイバイして、私が去っていなければ!!」という、焦りがありました。

「早く、タオルかけて」
「早く、コップ置いて」
「早く、帽子かぶって」
何気ない私のセリフが、時間に余裕がないことを物語る…。

そんな私の雰囲気を、息子は敏感に感じ取り、”普通に”準備をしてくれません。

- タオルをかけるどころか、タオルを天井に向かって投げて遊ぶ。
- コップを置くどころか、コップを持ったまま窓の外を見に行く。
- 帽子をかぶるどころか、ロッカーの上に飾ってある制作物を見ている。(帽子はロッカーの引き出しの中)

やっと教室で準備を終えて玄関に行くも、”普通に”靴を履いてくれません。

- 下駄箱の1段目~2段目に足をかけて登る。
- 下駄箱の上にある地球儀や忘れ物を見始める。

(ヤバイ、間に合わない・・・!)

焦って急かして煽った結果、「行動の切り換え」を悪化させてしまいました。気分が乗っていない時の”煽り”は、「癇癪」「わざと言う事を聞かず、わざとダメな方の行動をする」結果を引き起こす悪循環。今回は、後者でした。

失敗3.大声
不安を軽減させるのが大切なのに!怒鳴って不安を大きくした

「早く!車が来ちゃうよ!!」

思わず、素で叫んでしまいました。

ヤバイ、私がこんな口調で言ったら…と思った矢先に案の定。息子はグズリ出しました。

「抱っこ!抱っこして園庭に行くの!」
「たいそう教室、行かない。」
「お母さんが、いい!」

行動を急かして煽ったことで、息子の不安を煽ってしまいました。そして私が大声を出したことで、更に不安を煽ってしまいました。

本来であれば、「療育に行きたくない」という不安を軽減させるために、急かしてはダメだし煽ってもダメ。ゆっくり言い聞かせを通じて安心させる必要があるのに!

不安なところ、煽って更に不安にさせ、追い打ちをかけるように怒鳴る。最悪です。

ここで、療育施設から迎えに来た先生が登場。園庭でバイバイどころか、玄関でバッタリでした。

失敗4.決断遅れ
諦めて笑顔を見せれば情緒が安定したのに!不安な状態で療育に行かせようとした

園庭で担任の先生と顔を合わせることなく、玄関でバッタリ会った療育施設の先生と一緒に、駐車場に行きました。嫌がる息子の手を引いて!

今思えば、この日の療育通いは、ここで諦めれば良かった。笑顔で「今日はやめて、保育園で過ごそう」と言ってあげれば良かった。

決まった日にきちんと療育を受けて欲しい、「嫌だ=行かなくていい」と覚えてはいけない、嫌でも行っちゃえば大丈夫、・・・そんな気持ちがありました。

”今日の療育”を諦めきれず、保育園入口の事務所で担任の先生への言付けを頼み、預けていたリュックを受けとり、嫌がる息子の手を引き、療育施設の送迎車が停めてある場所まで行きました。

泣きはしない、でも嫌がっていました。

送迎車の座席に座らせて、シートベルトを締めたものの、私の首にしがみついて離れない。これを強引に引き離して去るのは、さすがに出来ませんでした。母子分離不安なのに無理やり、引き剥がすように離れることは、発達障害の二次障害を生むという自論があるからです。

なんとか説得して、離れてもらおうと格闘するも、20分が経過。

車の自動ドアを閉めようとすれば諦めて離すかと思って挑戦するも、離してくれずに私がドアに挟まれて終了。息子がしがみつく私の頭はボサボサ、ヘアアクセサリーは取れて下に落ち、心身クタクタでした。

療育に行けなかった日のことは、本人が一番分かっているから・・・

「今日は、諦めましょう。他の子も待ってるし、始まっちゃうから。」

一緒になだめながら説得にあたってくれた療育施設の先生。これ以上は待てないと、時計を見ながら言いました。今日は(療育に行くのを)諦める-。

息子は、いったん乗り込んだ送迎車から降ろされ、私と手をつないで送迎車の後ろ姿を見送りました。送迎車が去る時にひかれていった、(落ちていた)私のヘアアクセサリーがまた、私の凹んだ心を現しているようでした…。

保育園の教室に戻ると、既に午前中のワークが始まっていました。療育に行けなかったことを担任の先生に告げ、息子はしゃがんでいた先生に抱かれる感じで私とバイバイ。

今日は、夕方まで、ここで過ごすんだよ。

そう言っても、息子は私の方を見ようせず、背を向けていました。

- 行くべきなのに、行かなかった
- 行かなくてホっとしたけど、なんか罪悪感がある
-お母さんが怒っていないか不安

息子も状況はよく分かっていて、本人が一番、”罪悪感”みたいなものを子供ながらに感じているんだろう、と私も分かっていました。だから、今日の療育に行けなかったことは、絶対に怒ったり責めたりしないと決めました。

「嫌がる療育」に行けなかった日・まとめ

息子
今日ね、「たいそう教室」に行かなかったんだよ。

夕方、保育園に迎えに行くと・・・。
息子は、ドアを入る私を見るなり真っ先に走ってきて、そう言いました。

いつもは、見て見ぬふりをして園庭遊びやブロック遊びを続行するか、見せたい制作物がある時だけ手に持って近づいてくるか、どちらかなのに。

私に見せたくてたまらない制作物があるわけでもないのに、手ぶらで駆け寄って来て第一声が「たいそう教室に行かなかったよ」。療育に行かなかったことを1日中、ずっと気にしていたんだなぁと感じました。

いいんだよ。今日は、お母さんと園庭でバイバイできなくてゴメンね。園庭で遊んで、お母さんとバイバイしてからじゃなかったから「たいそう教室」行けなかったんだよね。(頭なでなでして)ゴメンね。

そう言うと、本当に安心したような表情をして・・・走り去った!

私が迎えに来たのを知らないかのように、また元にいた場所に戻ってブロック遊びを続行していました。

自閉症スペクトラムな子が不安だと思うことを実践するには、まず不安を和らげることが重要で、不安を煽る言動は悪循環だと再認識した出来事でした。

その「不安を煽る言動」というのが難しく、こだわり行動を中断させる、時間がないから急かす、焦る気持ちをぶつける等、頻繁にありがちなシチュエーションです。時間に追われて時間がない時に、これらの「不安を煽る言動」をするなと言われても難しい。

難しいのは分かっているけど、やっちゃったらどうなるか?も分かっているので、可能な限り「不安を和らげる言動」を心掛けるしかないですね。私が把握している息子の「鉄則」を死守できるよう、息子の行動を先読みして時間を逆算!これに尽きるかな?

追伸:
次回の療育(6日目)は、療育の日のルール「鉄則」を死守して、スムーズに通所しました。


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