療育施設の見学体験に自閉症スペクトラム傾向の子を連れて行く方法
息子を連れて、療育施設を見学体験する決意をしました。
最初の難関は、「療育施設に連れて行く」こと自体です。
普段と違う事にかなり敏感で警戒心の強い息子に、保育園を休んでまで行く目的地（＝療育施設）について、どう説明すれば良いのか？
無理やり腕を引っ張って連れて行っても、意味がない！私がとった細工とも言える方法、まとめました。
療育施設に行くことを無意識に予告
見学日のだいぶ前から、息子の意識に訴えかけました。
「他のガッコウでも遊ぶ練習できるんだってー。ちょっと行ってみると楽しいかもね～。」と聞こえるように毎日つぶやきました。※息子は保育園を「ガッコウ」と呼ぶ
そうすることで、息子の意識の中に「他のガッコウもあるんだ」「他のガッコウって楽しそう？」というイメージを漂わせることが目的です。
時々、「それってなあに？」と聞き返してきました。その時は、保育園の同じクラスのＴくんの名前を出し、「Ｔくんがたまに遊びに行っているところだよ。」と説明しました。Ｔくんは、既に当該療育施設に通っているお友達です。
ちょっと困ったのは、「他のガッコウ行かない！ゆきまるのガッコウは〇〇〇（←保育園の名前）だけ！」と、所属意識発言をする時です。そんな時は無理をせず、「そっか。」と言って、サラっと流しておきました。
知っている友達が療育施設にいる日を選ぶ
見学対象の療育施設の生徒であるＴくんは、保育園で同じクラスのお友達です。療育施設には週に2日のペースで通っています。
Ｔくんが療育施設に来る日に合わせて見学に行き、Ｔくんと一緒に活動することで、初めての場所という不安・緊張感を和らげようと考えました。見学日当日に、行った矢先プチパニック状態では、療育プログラムを体験するどころではないからです。
しかし、Ｔくんの療育日（週2日）は、週によって曜日が異なるため、事前に把握することはできません。そこで、療育施設に事情を話し、Ｔくんが療育施設に来る日を教えてもらいました。
そして、見学日をＴくんがいる日に合わせました。
案の定、見学当日はお互いを見て、「〇〇くんだー！」と言い合い、テンションが上がっていました。
※知っているお友達が全くいない施設を見学する時、この戦法は使えません…。
保育園を休む別の理由（予定）を用意する
保育園を休んで療育施設見学に行く場合、保育園を休む理由が必要です。
その時、子供本人に「療育施設の見学に行くから、保育園は休みだよ。」とは言えません。なんでなんで攻撃されたら、保育園を休んでまで見学に行く理由が必要だし、イヤイヤ攻撃されたら納得させる説明が必要だからです。ハードルが高すぎます。
なので、保育園を休むための別の理由を用意しました。
まず、見学日を金曜日に設定。次に、金曜日から土曜日にかけて一泊旅行を計画。息子には「旅行に行くから、この日は保育園お休みだよ。」と何日も前から伝えました。
※その時の1泊旅行が「成田」です。
「やったー！」と喜ぶ息子は、保育園を休むことを全く疑わず、「今度の金曜日は、旅行に行くから休むんだー。」と保育園でも言いふらしていました。
保育園の担任の先生には、「午前中に、Ｔくんが通っている療育施設の見学に行ってきます。」と真実を事前に伝えました。担任の先生は、息子の前では「いいねー、楽しんで来てねー。」と話を合わせてくれました。
金曜日じゃなくても旅行じゃなくても、保育園を休む別の理由が作れれば、何でも良いと思います。午後や夕方に出かける用事をわざと入れて、それを理由に保育園（or幼稚園、小学校）を休ませる－。これが当作戦です。
予告しつつ「ついで感・時間つぶし感」を作り出す
療育施設の見学当日は、「旅行出発まで時間があるから、ちょっと行ってみよう」感覚で連れて出すのがメイン作戦ですが・・・。それだけだと「なんで出発しないの？」「もう準備できてるでしょ！」と言われたら、説明しにくい。
そこで、夫は計画通り、外出しました。「お父さんが帰ってきたら、旅行に出発だよ。」と言い聞かせ、「お父さんを待っている間、お母さんと一緒に遊びに行こ。ほら、今日はＴくんが行っているガッコウで遊んでもいい日だから。」という流れで、見学に向かいました。
「お父さんを待っている間は、Ｔくんのいるガッコウで遊ぶ」というキーワードは、当日になって突然言ったわけではなく、何日も前からつぶやき続けました。これが重要です。
急に言い出した事に対して、切り替えが極度に苦手な子が、重い腰を上げるワケありませんから・・・。
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こうして、息子と手をつなぎ、療育施設にたどり着きました。
実際に息子が療育プログラムに参加すると、見えてきたことがあります。つづくー。
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