無事に「通所受給者証」が発行され、通所する療育施設と契約を済ませました。
4月から、児童発達支援のサービスを受けます。
次なる悩みは、警戒心が強く、母親と離れるのを極度に不安がる息子をどうやって、初めての療育施設に連れていくか、です。
考え抜いたこと、その工夫、奮闘ぶりをまとめました。
方針が二転三転したのは送迎方法!
初日当日の朝まで悩むことができない!それは、送迎方法です。
前月までに、通所する曜日や日付を決めなければならず、その予定を立てるまでに、施設への送迎方法を決定する必要がありました。
息子は、変化や切り替えが極度に苦手。
送迎方法を毎回、臨機応変に変えるなんて出来るわけがない。
療育に行くなら『いつも同じ』送迎方法にする、これが第一方針です。
私が最後まで悩んだのは、2つの方法どちらにするか。
パターン1.行きは私が送り、帰りは保育園へ送ってもらう
(私の脳裏)
イヤイヤながら朝一度、やっと登園した保育園。そこからすぐに、母親以外の慣れない人がお迎えにやって来て、療育施設に向かうなんて、できないだろう…。
行きは、気持ちにゆとりを持って、自宅から私が直接送った方が良いかもしれない。
そうすると問題は、現地で「バイバイできない」こと。母親と離れてバイバイすることを嫌がるのは、大いに予想できる。
パターン2.行きも送迎、帰りも保育園へ送ってもらう
(私の脳裏)
ただでさえ不安な、初めての療育施設で「私とバイバイ」はできないだろう。
慣れた保育園で「私とバイバイ」した後なら、私がいれば甘える所も我慢して、療育施設に向かうことができるかもしれない。
そうすると問題は、母親以外の慣れない人(=施設の人)がお迎えにやって来た時、施設の車に乗り、施設に向かうのをどうやって実現するか?
・・・これを決めるのは、言葉通り本当に二転三転でした。
契約時に「パターン2」で一旦決意。
↓
いざ月間スケジュール(希望)を出す時には考え直して「パターン1」で提出。
↓
モヤモヤした悩みは続き、月間スケジュールの希望提出の締め切りを過ぎたのに一転。電話で「やっぱりパターン2」で行きます!と告げる。
という二転三転の状況でした。
※ 息子が通う療育プログラムは「午前中のみ」で、午後は保育園に戻ります。
「初めて・突然・説明と違う」は苦手だから、騙すような手口は禁物!
「行きも帰りも送迎してもらう」と決めた以上、それを前提にどうにかしなければなりませんでした。
息子は「初めて」「突然」「説明と違う」ことが大の苦手。
何も説明せずに、本人が知らなかったまま、突然”療育施設の人”がやってきて、連れていかれるという事態は、絶対に避けなければなりません。
結果的に嫌がってしまっても、事前に説明しなければ!
療育施設の人が迎えにくることを内緒にしておけば、朝はいつも通り、担任の先生に手をつないでもらえば、保育園で私とバイバイできるかもしれない。
でも、療育施設の人が迎えに来た時、息子が味わう衝撃を考えたら、それは絶対できない。
事前に丁寧に説明するしかない、この一択でした。
療育が始まることを「事前に説明」するも警戒心いっぱい!
療育施設を「たいそう教室」と呼ぶ息子に、事前に説明しました。
急すぎてもダメ、事前すぎてもダメ…。この場合は、前日から説明することにしました。
やっぱり、そうきたか!
活動の様子は、連絡帳で写真付きで報告してくれることや、webサイト上で顔は分からない状態で公開されることを知っていました。
それが楽しみであることを匂わせといて、いったんこの日は、保育園に向かいました。
どうしよう、既に警戒心いっぱいだ。
賢い子だから、私と一緒に行けないことを完全に理解している。
保育園から帰ってきたら、もう一度、説明しなくては。
明日、無事に「初めての療育施設」に行くために!
嫌でも視覚に訴える!「頭にイメージ」させておけば大丈夫だと信じた
息子が保育園から帰ってきて、時間がない中すごい勢いで作ったのが、このマップ(↑)です。
何だか分からないと思いますので、説明しましょう・・・。
自宅マンション、保育園、療育施設(児童発達支援施設)を結ぶ地図です。自宅マンションにはマイカー、療育施設には送迎車が待機しています。
保育園は、あの「朝カレンダー」で使っていた”保育園の絵”を再利用しました。
息子が通い始める療育施設は、運動療育をメインとするプログラムを取り入れています。息子が「たいそう教室」と言うように、必ず「青いマット」や「組み立て式の鉄棒」を使います。
私の絵で息子には伝わったようです。
車の隣に書かれた「青いマット」と「鉄棒」は、息子が自分で書き足しました。
「もっと濃い青だよ!」と言いながら。
このマップを使って、『明日の午前中に何が起こるか?』を息子の頭の中にイメージさせておけば、いざ「イヤだ!イヤだ!」とパニックになったとしても、大きな問題にはならないだろう。
私が説明した『イメージ』を思い出してくれる、思い出せば行動に移してくれると信じました。
「実際の流れ」を再現!療育施設に行く方法
それでは、皆さんも一緒に、ゆきまるの気持ちになってシミュレーション(再現)をご覧ください。
1.まずマンションを出発。白い車で、お母さんと一緒に、保育園に行くよ。
2.保育園に着いたら、帽子をかぶって、園庭で遊んでいてね。お母さんは、お仕事があるから、車でマンションに戻るよ。
3.「たいそう教室」から(たぶん黒い)車がお迎えに来るよ。
4.車で「たいそう教室」に行くから、お迎えに来た先生と一緒に、車に乗ってね。
5.「たいそう教室」に着いたら、マットとか鉄棒とか頑張ってね。
先生がカメラとかスマホとかを向けて、カシャカシャ写真を撮ったら、お母さんが見てるって思い出してね。
お母さんはパソコンから見えるから。
6.「たいそう教室」が終わったら、車に乗って、保育園に戻るよ。
7.保育園の給食が始まる前に、保育園に戻ってくるよ。給食は、いつもと一緒、みんなと一緒に食べてね。
こうして、児童発達支援への通い方が定まりました。
療育初日は30分渋るも一歩成長!
そして、初めての療育の日の朝。
私は、息子と保育園でバイバイした後、初めての療育通いがどうなったのか、夕方まで分からず、心配で心配でたまりませんでした。
夕方、保育園に迎えに行き、息子に会う前に、園長先生から話を聞きました。
午前中、療育施設からお迎えが来て、息子は「イヤだイヤだ」と30分ほど粘ったそうです。
30分ほど渋った後に、観念したのか、ようやく送迎車に乗って行きました。
迎えに来た車の色は、本人曰く「黒じゃなくて、赤だったよ!」とのこと。
車の色を確認する余裕はあったらしい。
私が手書きマップに、黒いミニカーを走らせて説明した『送迎イメージ』は、息子の頭にちゃんとインプットされていたようです。
・・・2019年4月22日現在。
既に、4回の「たいそう教室」(=運動療育プログラム)をこなしました。
30分も行き渋って粘ったのは、なんと初日だけ。
2回目以降は、初日が嘘のようにスムーズだったそうです。
毎回、写真付きで活動報告される連絡帳には、「可能性を信じてあげて下さい」という泣ける言葉がありました。
私が「行くことさえ大変で、心配で心配でたまらない」というコメントを書いたからだと思います。
息子の可能性を信じながら、成長を見守りたいと思います。療育への道、いったんたどり着いて、新たなスタートです!