通所受給者証が発行されて、児童発達支援サービス(以下「療育」)に通所することになりました。
通い慣れた保育園ですら行き渋って嫌がるのに、どうやって「初めての療育」を乗り切れるのか?
息子の不安を軽減するために、やったこと工夫したことをまとめました。
送迎方法は「いつも同じ」保育園に登園してから療育へ

息子はとても不安が強いので、「初めて」「いつもと違う」「説明と違う」となると、余計に不安が激増します。
だから、療育通いが始まる時は、事前に送迎方法も決めておき、毎回「同じ送迎パターン」が鉄則でした。
息子の場合、保育園に通いながら療育施設に通う「併用通園」。
療育の日は、午前中だけ療育プログラムを受けて、午後は保育園に戻ってくるプランでした。
午前中は療育といっても、普段の朝は保育園に向かうのに、療育日だけ療育施設に向かうと「いつもと違う」パターンになってしまうため、療育日であっても朝は一旦保育園に登園しました。
「初めて・突然・聞いていない」は禁物
息子は「初めて」「突然」「聞いていない」ことが大の苦手で、拒絶反応を示す傾向あり。(全ては不安が根源だと思いますが)
本人が知らぬまま「突然」療育施設の人がやってきて、「突然」連れていかれて「初めて」療育プログラムを受ける…なんてあり得ないため、事前に説明して納得してもらう必要がありました。
保育園に登園して私とバイバイした後、私がいないところで「初めて」療育施設の人が迎えに来て…を考えると恐ろしかった。
見学体験とは違う「お母さんと一緒じゃない」をどう説明するか?
息子が通う療育施設は運動療育がメインなので、「体操教室」と呼んでいました。
新たに「体操教室」に通うことになり、しかも見学体験の時のように私(母)と一緒に参加するのではなく、一人で送迎車に乗って参加して保育園に戻ってくる…
これを説明しなければなりません。
急すぎてもダメ、事前すぎてもダメ、「初めての療育」の前日に説明しました。

お母さんとバイバイしない?
やっぱり、そうきたか!

この前、一緒にやって安心できたから、他のお友達みたく一人で行くんだよ。

やーだー!

そっか。体操教室で頑張っている所を、お母さんはパソコンで観られるから、楽しみなんだよ。
療育での活動の様子は、連絡帳で写真付きで報告してくれることや、webサイト上で公開されるため、それで見てるし、それが楽しみだと伝えました。
息子は、私と一緒に行けないことを完全に理解していて、とても不安気でした。
夜にもう一度、同じことを説明しました。
視覚支援:「絵マップ」と「ミニカー」を作成

それから、保育園と療育施設間の移動イメージができれば安心に繋がると思いました。
そこで、保育園から療育施設までの「絵マップ」を描き、マイカーと療育施設の送迎車に見立てて、ミニカーを置きました。
運動療育では「青いマット」と「鉄棒」が使われるため、息子が自分で描き足しました。
この絵マップを使って、自宅→保育園→療育→保育園の移動イメージを視覚化して、自分の動きを想像できるようにしてあげました。(視覚支援)
先行きがイメージできて、不安の軽減に繋がったと思います。
視覚支援:「絵マップ」と「ミニカー」で移動を再現
それでは、「初めての療育」に行く気持ちになって、移動を再現(視覚支援)していきます。

1.お母さんと一緒に保育園に行く。(自宅→保育園)

2.保育園に着いたら、園庭で遊ぶ。お母さんは仕事があるからここでバイバイ。

3.体操教室の車が迎えに来る。
園庭遊びは終了です。
リュックを持って車に乗ります。

4.「体操教室」に行く。(保育園→療育施設)

5.「体操教室」でマットや鉄棒運動をがんばる。
先生がカメラやスマホで写真を撮る時、「お母さんが見てくれる」って思い出してね。

6.「体操教室」が終わったら、車で保育園に戻る。(療育施設→保育園)

7.保育園で給食を食べる。
こうして、療育日の流れを再現(視覚支援)して、移動イメージを固めました。
「初めての療育」は30分行き渋り、達成!
初めての療育の朝は、息子を保育園に預けた後、全てが夕方まで分からず…心配でたまりませんでした。
あの後予定通り療育の送迎車に乗れたのか?療育で活動できたのか?保育園に戻ってこれたのか?
夕方、保育園に迎えに行き、息子に会う前に園長先生から話を聞くと…
療育施設から送迎者が来てから、息子は「イヤだイヤだ」と30分も行き渋って嫌がったそうです!

30分ほど行き渋った後に、観念したのか?ようやく送迎車に乗って行きましたよ(笑)
息子に会うと、「お迎えの車は、ミニカーと違って、赤だったよ!」と教えてくれました。
車の色を確認する余裕はあったらしい。
絵マップの再現(イメージ練習)が息子の頭には入っていて、なんとか「初めての療育」を達成することができました。
心配するより「可能性を信じてあげて」
30分も行き渋ったのは初日だけらしく、2回目以降は初日が嘘のようにスムーズに送迎者に乗っているそうです。
療育施設から毎回、写真付きで活動報告される連絡帳には、「可能性を信じてあげて下さい」と書いてあって泣けました。
私が「行くことさえ大変で、心配で心配でたまらない」と書いたからだと思います。
色々ありましたが「療育への道」がようやく形になり、新たなスタート切りました。息子の可能性を信じながら、歩みたいと思います。
明日から「たいそう教室」が始まるんだ。