軽度ASD(自閉症スペクトラム障害)の息子が、飛行機に乗るための準備と並行して、空港へ向かうための交通手段について、検討してきました。
一度経験すると、計画だけではダメな部分もあることが、実感できました。
次回の旅行に、経験が役立ちそうです。
歩く時間が一番少ない「空港バス」が楽!?
ASDの息子は疲れやすいので、空港まで向かうために、乗り換えを繰り返す”電車”を使うのは無理な気がしました。
大きなスーツケースを引きずり、子供の速度に合わせたら、空港まで片道2時間くらいか?現実的ではない気がしました。
最終的には、「空港バス」の利用を決断しました。
※自家用車で向かう案もありましたが、運転手(=夫)の疲労を考慮して却下。
幸運にも、空港に向かうバスの停留所が、自宅から15分くらいの場所にあります。バスに乗って座ってしまえば、羽田空港に着いたら降りるだけ!
というわけで、自宅から空港の往復が、5歳児と親にとって「いかに楽か」という観点で決めました。
決めた「交通手段」で空港に向かうシミュレーション必須!”帰り”も忘れずに!
「空港バス」に乗る、と決めてからは、
- 大型バスを見る度に、「空港に行く時に、ああいう大きなバスに乗って行くんだよ。」と教える
- 大型バスの”お腹”にスーツケースをしまう所を絵に描いて、荷物を一時的に手放す場面をイメージさせる
等の対策をとり、大型バスに対する不安を取り除きました。
…と、やっている方向性は、いつもの”事前説明”と同じで良いのですが・・・。
私は、「空港に行く」という場面ばかり想像して、シミュレーションしていました。
「空港から自宅に帰る」という帰りの場面は、全く抜けていました。
空港に向かう交通手段を決めたら、子供が不安にならないように事前にイメージトレーニングするのはもちろんですが、「帰りの状況」も想像しましょう。
楽より自由度!?密室状態が長い交通手段は、親もツライ!
当日(行き)は、渾身の事前説明による甲斐あって、拍子抜けするほどスムーズ。
空港バスに、息子が大好きな「グミ」を持ち込み、少しずつ食べながら到着を待ちました。
問題は、”帰り”の空港バスで気付きました。
大渋滞。
- トイレに行きたくなっても、トイレに行けない。
- 途中で下車ができない。(一部は高速道路の走行)
- 愚図った時に、多大な迷惑をかける。
そんな不安が、頭をよぎり、常にハラハラする状況。
東京の帰宅ラッシュ時間帯と重なり、道路は大渋滞でした。
…息子は、幸いにも、これ以上は大人しくできないか!?という時に、どうにか寝てくれました。
本来であれば、1時間ほどの乗車時間が、2時間かかりました。
もしも「トイレに行きたい!」と言い出していたら?
「気持ち悪い」とか「降りたい」とか愚図り出していたら?
そう考えると、検討すべきは「楽か」よりも「自由が利くか」なのかもしれない。
ASD息子を連れて空港へ。行き帰りの交通手段を今後どうするか?
今回は、”楽”という観点で「空港バス」を選びました。
しかし、もしかすると”休みたい時に休む”、”降りたい時に降りる”という自由が利く「電車」や「車」を使う方が、結果的に楽なのかもしれません。
スムーズに行った時のことを想定して、”息子が一番疲れない方法”だけに偏って考えていた気がします。
トイレに行きたくなった時に行けないとパニック、気分が悪い時に密室状態だと大パニック等々、発達障害の特徴を踏まえてリスクを考えると、「空港バス」以外の選択肢もあったのかもしれません。
少なくとも、今回の旅でよーく分かった事は、空港までの「行き」、空港からの「帰り」は別の物として、想像&シミュレーションすべき!ということ。
曜日・時間帯・道路の混雑状況まで視野に入れ、「行き」と「帰り」を別々に想像した検討が必要でした。
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