初フライトに挑戦!ASD息子が飛行機に乗る!空港や機内での工夫・対策・教訓とは?

5歳の息子は、軽度ASD(自閉症スペクトラム障害、いわゆる発達障害)です。

感覚過敏、特に聴覚過敏があり、大きな音や突発音が苦手で、空気の振動にも敏感に反応します。初めての場所には、強い警戒心を示します。

そんなASD息子が、初めての飛行機に挑戦!

今回は、空港から機内まで、初のフライト経験を紹介します。息子の様子と共に、その横で頑張った私の奮闘記(工夫・対策・教訓)をまとめてお届けします。

不安が強い子に”事前準備”は超重要!今までの”渾身の準備”が役立つ

目指せ初フライト!不安が強いASD息子が飛行機に乗るために準備してきたこと

2019/10/03

不安や警戒心が強い子には、事前準備が超重要です。

不安や警戒心そのものが、他の特徴を助長し、煽ります。

聴覚過敏の影響で耳を塞いで立ち止まる、目先のことに注力してわざと次に行こうとしない、やけに高まるテンション等々、時間に合わせて行動していくことが難しくなります。

だから最初の「そもそもの不安」を可能な限り、取り除いてあげるのが大原則です。

空港の雰囲気や、飛行機に乗るための行動は、息子にとって、もはや「大きな不安」はない。今までの「渾身の準備」が役立ちました。

保安検査だって、まさに「渾身」の演技で、私は息子に見せてきました。

背中に100円ショップで買った”刀”を背中に隠して、ゲートを通過したら、ランプが点灯してボディチェックされることを、息子はちゃんと想像できています。

キュウレンジャーの”武器”をバッグに隠し持ち、バッグを金属探知機に通しても、検査の人には見えてしまうと、息子はちゃんと知っています。

お子さんの不安レベルに合わせて、自宅で練習しておくのはお勧めですよ。

【ASD息子の初フライト】JALの「スカイちゃれんじ」を知ってる?飛行機の搭乗手順の把握に役立つ!

2019/10/03

JALの「スカイちゃれんじ」で予習するも良し。

空港のイメージや、飛行機に乗るまでに何をするか、あの特殊な流れが事前に分かると安心です。写真や絵を使って視覚的にイメージできると、だいぶ警戒心も和らぎます。

”手荷物を手放す”不安は、行先タグを自分で付けて「先に飛行機に乗る」説明で解決

事前準備が万端とは言え、実際に迫る「初めてのこと」は不安だらけでした。

羽田空港に到着してから、まず向かった場所は、手荷物カウンター。ここで大きなスーツケースを預けます。

【発達障害児の旅行】不安が強い子、癇癪が心配な子を連れて空港に行く!交通手段をどうするか?

2019/10/04

自宅を出発してから、空港バスに乗って羽田空港に着くまで、ゴロゴロと引きずって一緒に行動してきたバッグたちが、次々と引き渡され、ベルトコンベアーに乗ってどこかに行ってしまいそうな雰囲気です。

息子
旅行バッグ、飛行機に乗らないの?

息子は、手荷物を手放すことが、少し不安なようです。

先に、飛行機に乗るんだよ。ゆきまると同じ飛行機に乗れるように、どの飛行機か分かるシールを貼っておこうね。

「自分たちと同じ飛行機に乗る」から大丈夫であることを説明しました。

スーツケースの取っ手に付ける「行き先タグ」は、息子に付けてもらうことにしました。

このシール(行き先タグ)を付けたから、もう安心。と思っている表情でした。

預けた手荷物は、自分たちとは違う場所に乗ることも説明済です。

これで、手荷物を手放す不安は、解消されました。

何度も予行練習した保安検査場!蓋をあける”水筒検査”への警戒を解いた方法

空港科学博物館のゲートでも自宅でも、保安検査場の練習は何度もしてきました。

母子分離不安の子が、お母さんとつないでいた手を離し、一人でゲートをくぐるのです。練習しないワケがありません。

唯一、事前練習を忘れたのが、水筒検査!

前日になって、JALの「スカイちゃれんじ」を使って、息子に説明し忘れたことがないかチェックしている時に、「水筒!」と気が付きました。

そして、前方のグループの手荷物チェックで、検査員が水筒の蓋をあけて臭いを嗅いでいる姿を見て、「水筒!」と思い出しました。

そうなんです。
私は息子に、水筒の蓋を開けられて、中身をチェックされることについて、まだ説明していませんでした。

息子も、あっちの方で、水筒の中身をクンクンしている検査員に気が付き、怪訝な面持ちです。

不安気に「何をしているんだろう・・・」という顔をしています。

あ、そうだった!水筒に「毒」が入っていないか確認されるんだったー。

私は思い出したフリを大袈裟にして、水筒がチェックされることを教えました。

息子の視線を検査員から外し、息子の水筒を見せながら、水筒を振る仕草を見せました。

「毒」じゃないか聞かれたら、水だよって教えてあげてね。

「毒なわけないでしょ!水だから、大丈夫でしょ。」とブツブツ言っていましたが、息子は水筒検査に気を取られたまま、無事にゲートを通過しました。

息子
「お水」だよー!!

そして、後からゲートを通過した私が、すぐに息子に追いつくと、まだ聞かれもしないのに、検査員に「お水だよー!」と言っていました。

そんな息子をよそに、無表情の検査員は「蓋を開けますね」と言って、息子の水筒の蓋を開け、水筒の口に鼻を近づけ、手で仰いで臭いを嗅ぎました。

息子
「におい」で分かるの??
すごいね、飲まなくても、臭いで「毒」じゃないって、分かっちゃうんだねー。お母さん、飲んで確認するかと思ったよー。
息子
「毒」だったら、飲めないでしょ!

「お母さんは、何をバカなこと言っているんだ」という言い方でしたが、息子なりに「水筒検査」を乗り越えて、得意気な感じでした。

事前説明を忘れていた「水筒検査」は、ちょっと”ボケてみる”ことで警戒心を解くことに成功しました。

離陸までが長い!なぜ飛ばないのか、何をしているのか”実況中継”が安心材料

こうして無事に、保安検査場ゲートを抜けて、出発ロビーにやって来ました。

飛行機に乗り込むまでは、意外とスムーズ。

むしろ息子には、飛行機に乗った実感がない様子だったので、ボーディングブリッジ(旅客搭乗橋)と飛行機との境目部分で立ち止まり、「ここから飛行機の中」ということを教えてあげました。

自分の席の番号を張り切って探し、座席に座ったところまでは、良いのですが…。

長い!
離陸までが長過ぎる!

発達障害云々関係なく、出発しない飛行機の中で、5歳児をこれ以上大人しく待たせることができるのか!?・・・というくらい長い時間、待たされました。

どうやら、急病のお客様がいたようです。

息子は「なんで飛ばないの?」「なんで動かないの?」「今の音、何?」と質問攻めで、理由が分からないと不安な様子でした。

これ以上、なんだろう?なぜだろう?が溜まると、愚図って癇癪になりかねない。

ASD息子の不安を軽減させるため、私はひたすら実況中継しました。

ほら、あの背中が空っぽの、ヘビみたいな「車」見える?

コンテナドーリー(荷物を詰め込んだコンテナを乗せて繋がっているやつ)を牽引する車を指差して、息子に存在を教えてあげました。

そして、始めはコンテナを乗せていたこと、今は空っぽだから飛行機に乗せ終わったことまで説明。

飛行機のお腹のドアが閉まったね。

足元、床下で「バタンッ」と音がするたびに、何の音か(想像で)説明。

飛行機のエンジンが動き出したよ!

モーター音のような音が聞こえて、(想像で)説明。

大変だったのは、そろそろ動き出すというタイミングから始まる、”非常時の案内”に関する内容説明です。

暇だったところで、モニターに映し出されたものだから、視覚優位な息子は釘付け。

そして、モニターの中で繰り広げられる”非常時の行動”について、質問攻めでした。

「なんで、マスクするの?」
「なんで、飛行機にすべり台があるの?」
「なんで、リュックが”ブッブー”(←”×”が表示された時の音)なの?」
「なんで、走ってるの?」


事前に少し説明しておけば良かった…と思いながら、全ての質問に答えました。

5歳児が分かるように説明するのも、けっこう大変です。

飛行機が、空いている滑走路を探して、動き出した!

離陸前の実況フィナーレは、「空いている滑走路探し」について。

これも長い!
右折しては走り、右折しては走り、のような感じで、いつまでも本格的な助走を始めない。

息子
まーた、違う飛行機に取られたのか!

最後の方は、息子も私が実況する「空いている滑走路探し」にも飽きて来て、早く誰もいない滑走路を探して走り出せ!と言わんばかりに、イライラした様子でした。

もう、このネタでは実況も持たない・・・と言う時、

ゴォオォォォォォ

すごい加速。
無事に離陸しました!

息子は、目を丸くして、飛んだ感覚を体で感じていました。

飛行機に乗ってから、長い時間を過ごすことは考慮していても、
・離陸までが長い
・”非常時の案内”にこだわる


という所まで、考えていませんでした。

なるほど、なるほど。
実際にフライトを経験したことで、息子が何を気にするのか更に分かりました。

飛行機の中で、聴覚過敏の子が耳を塞いだ唯一の”音”とは?

息子は、聴覚過敏。
飛行中の「ゴォー」という音を心配していましたが、全く気に留めていない様子でした。

常に鳴っている音、かつ音の根源・原因が分かっているものは、息子の不安要素&不快要素にはならないのかも。

一方、全く心配していなかった(というか気づかなかった)音に、過敏に反応しました。

聴覚過敏の息子が、飛行機の中で、唯一、耳を塞いだ”音”が、シートベルトの脱着タイミングを示す「サイン音」でした。

「シートベルト着用のサインが消えました」という音声案内が入る前に、「ポン♪」という放送音?が入るのをご存知でしょうか。

シートベルト着用のランプが付く時も、同じ「ポン♪」と鳴る、あの音です。

息子の場合は、「突発音」に弱いという特徴もあるので、突然&大きく&短く聞こえる、シートベルト着用サイン音がダメだったんだと思います。

息子は、視覚優位なので、シートベルト着用タイミングを示す「ランプ」に着目させて、

「あのランプが付いた時に、音も鳴る。ランプが付いたら”シートベルトを付ける”という合図。だから安心して良い音。突然鳴るから、びっくりするけど、みんなに教える音。大丈夫な音。」

と説明することで、
ランプが付く(消える) = 音が鳴る = 大丈夫
と認識してもらいました。

途中で、赤ちゃんが泣く声も聞こえましたが、息子にとっては大丈夫でした。

聴覚過敏は、不快に感じる特定の音が、人によってそれぞれ違うから難しいですね。

色々想定した飛行機の中でも、盲点だった”音”がありました・・・。

座席は”窓側”にして正解!機内では窓から見える「海・雲・羽」を観察&QA大会で過ごす!

JAL機内でもらったオリジナルグッズ
JAL機内でもらった子供向けオリジナルグッズ

こうして、ひたすら喋ってきた私は、フライト前半にして、もう口が疲れました。

機体が安定してからは、ひたすら空の旅。

座席を”窓側”にして正解でした。

息子は、ずっと窓から見える「海」や「雲」を観察して、感想を述べては、私に質問、回答を聞いてはまた質問、という感じでした。

時折、飛行機の羽の一部が動くので、その動きをじっと見ている様子でした。

「今は、うろこ雲の中かな?」
「あ!あれが、台風じゃない?」

回答に困るQA大会。

息子の質問攻撃を受けながら、なんとか約1時間半。

機内では、窓から見える”自然”が時間潰しになりました。

搭乗したのはJAL。
子供は、オリジナルグッズが1つもらえます。
プラスチックコップ、工作セット等があったかな?
息子は、飛行機の組み立て模型を選びました。
→遊べるグッズを選ぶことで、少し時間が潰せます。

本当に「口」が疲れました。
息子の質問に答えるため、本当にずっと、喋り続けました。

でも、ひたすら私が実況中継して、ひたすら質問に答えることで、息子の疑問が解消し、不安が和らぐなら、それで良し。

事前準備が足りない部分もありましたが、事前準備が大いに役に立った初フライトでした。

自閉症スペクトラム障害の息子にとって、初めての飛行機が降り立った空港は・・・函館空港!

北の大地、北海道にやってきました。

今回の旅は、函館エリア観光です。
レンタカーで「大沼国定公園」周辺まで足を運びます。


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