無香料なのに!?ワセリンの臭いも違いも分かる嗅覚過敏・匂いに敏感な子の保湿剤

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ASD(自閉症スペクトラム障害)の特徴に多いとされている感覚過敏。特定の音・味・臭いに敏感なことがあり、息子も例外ではありません。

無香料なのに、息子が敏感に反応する毎日。嗅覚過敏に因んだ「無香料」についてご紹介します。

”匂い”に敏感だから何でも「無香料」商品

息子が愛用中の「無香料」商品たち

自閉症スペクトラム障害の特徴がある息子は、赤ちゃんの頃、アトピー性皮膚炎でした。今でも油断すると湿疹がぶり返すので、保湿アイテムは欠かせません。

皮膚科や小児科で処方される保湿剤は、一般的に無香料。市販品を購入する時は、もちろん無香料の商品を選択します。息子は、匂いに敏感だからです。

今では、息子本人が使うものだけでなく、私が使う保湿クリームや整髪剤などの商品も、無香料タイプを選んでいます。部屋に”何かの匂い”が漂うのを、なるべく避けるためです。

無香料なのに「臭い」と「いい匂い」がある

「無香料」商品に囲まれている日常ですが、息子にとって「臭い無香料」と「いい匂いの無香料」があります。

最近は私にも、その違いがなんとなく分かってきました。「これは息子が嫌いそう」「これは大丈夫そう」という、無香料の”匂い”の選別ができます。

実際に匂いを嗅げば、その違いが分かりますが、これをどう分析すれば良いのだろう?考えてみました。

弱酸性・子供の使用が前提の商品は「いい匂い」?

お風呂上りに、無香料の保湿剤を使いますが、嫌がることが多い。逃げる息子を追いかけ捕まえながら塗ることに疲れました。そこで購入したのが、お風呂で体が濡れたまま使えるタイプ!

初めてこれを使った時、身体に塗られながら、鼻をクンクンさせて、

息子
なんか匂うな。

と一言。

え!これ無香料なんだけど…。

いい匂いでしょう?
息子
うーん、ふつう。

どうやら嫌いではないらしい。

他の保湿剤でも、同じような反応がありました。共通点は、弱酸性・子供が使用することが前提の商品であるということ。

この2つの条件が揃っていて、「くさっ!」と言われたことはありません。


石油のにおい!ワセリンの種類で”臭い”が違う

コストコで買ったジャンボ・ワセリン
息子
くっさっ!

使った時に、必ず「くさっ!」と言われるのは、コストコで買ったワセリンです。

コストコのワセリンは、アメリカ製。含有されている「BHT」はブチルヒドロキシトルエンという酸化防止剤、「トコフェロール」は脂溶性ビタミンの1つでビタミンEのことらしい。

これらの何が、息子の言う「臭い」に直結しているのか不明ですが、確かにクンクン嗅いでみると、石油を思わせるにおいを感じます。これを「臭い」と言っているのかも。


一方で、同じ「ワセリン」でも臭いの感じ方に違いがあります。(上の)「ベビーワセリン」も愛用していますが、これを使う時は「くさっ!」と言いません。

確かに、私が臭いを嗅いでみても、まさしく無香料。何も臭いを感じません。石油のにおいも感じません。

裏を見ると、「ベビーワセリン」の成分は、白色ワセリン。ただのワセリンではありませんでした。

全ての謎が解けたのは、以下のサイトで『ワセリンの種類と違い』について読んだ時です。

暮らしニスタ
薬剤師が教える!意外と知らない…ワセリンの種類と違いとは?

コストコのワセリンに、石油のような臭いを感じたのは大正解。ワセリンは、『石油から得た炭化水素類の混合物を脱色して精製したもの』だから。きっと「黄色ワセリン」に分類されるのだろう…と思ったら、上記サイトの記事の一番下にちゃんと書いてある!ワセリンとヴァセリンは別物なんですね!

白色ワセリンに臭いを感じなかったのは、『黄色ワセリンの純度を高めたもの』だから。アトピー性皮膚炎の人や赤ちゃんに、白色ワセリン以上の純度が推奨されるように、白色ワセリンまで来ると石油の臭いは感じなくなるのだと思いました。

「プロペト」まで純度が高まれば、まさに無香料

病院で処方されたプロペト

ワセリンを精製したもの(純度を高めたもの)がプロペトだということは、私も知っていました。

病院で処方されるプロペトは、まったく臭い(匂い)を感じません。息子が嫌がるのはベタベタ感だけ。いつも嗅覚は反応していません。まさに無香料です。

ワセリンを含む保湿剤の謎

こちらのベビーローションは、上述した「無香料なのに、いい匂い」の2条件(弱酸性かつ子供向け)が当てはまります。しかし、成分に「ワセリン」を含んでいるのです。

私はずっと、ワセリンが「臭い」なら、なぜワセリンを含む当ベビーローションは「いい匂い」なんだろう?と不思議でした。因みに、ご紹介済みの「お風呂で使ううるおいミルク」もワセリンを含みます。今回、その謎が同時に解けました。

一般的に「ワセリン」と言ったら「白色ワセリン」のことを指す、と分かったからです。これらの保湿材には、息子が「臭い」と感じない”白色ワセリン”が含まれているのだと思います。

-さいごに-

「無香料」って奥深い。
敏感肌や乾燥肌でお悩みのお子様に合う、そして”匂いに敏感な子”にも刺激がない、毎日使える保湿剤に出会えるといいですね!



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2 件のコメント

  • 初めまして。ヴァセリンについて調べていたところ、こちらの記事に辿り着き拝読させていだきました。古い記事にコメント失礼いたします。
    「無香料(香料フリー)」とは、香料が使用されていないということであり、匂いがしないということではありません。石油の匂いがするとおっしゃっていた通り、製品の原料や配合されている精油などの匂いを感じてしまうことがあります。
    まったく匂いを感じない、又は匂いを感じにくい製品には「無香性」「ノンパフューム」と記載されていますので、もし匂いが気になる場合は確認なさってみてください。
    既にご存知でしたら申し訳ございません。長々と失礼いたしました。

    • >なつみさん
      言われてみると確かにそうですね。
      香料無添加という意味であって「匂いがしない」意味ではないから、匂いを感じてしまうのはおかしくないですね!
      ありがとうございます。

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