息子は保育園で「質問を反復する」と指摘されたことがありました。
いわゆる、オウム返し(エコラリア)。
息子が相手の語尾を繰り返して言うことに、私は指摘されるまで気が付かなかったので、その時の体験をまとめました!
保育園から「質問を反復する」と言われ…
保護者面談で「専門機関で診てもらった方がいい」と指摘された時、具体的に息子のどんな様子が気になるのか、担任の先生から教えてもらいました。
その1つが、「質問を反復する」でした。
「質問を反復」ってつまり、オウム返しですよね。
息子は自宅で、質問した事を理解して正しく回答できていたので、この時はまず「そんなバカな!」と思いました。
怒鳴られて怖くて、委縮して思考停止したのでは?
息子は、担任の先生がずっと怖くて、前々から「怖いからイヤだ」と言っていました。
だから、怒鳴りながら質問されると、萎縮して思考停止して何も考えられなくなり、質問が耳に入っていないのでは?
あなたが怖いから、怒鳴っている内容はよく分からなくても、とりあえず『言われたこと』をそのまま返しているのでは?
と思いました。
家ではやらない?オウム返し(エコラリア)
「絵を描いて」と言われて『え』を書いたり、言葉をオウム返し(≒エコラリア)したりする特徴は、いわゆる発達障害の事例として、私も既に知っていました。
だから遠回しに「発達障害の特徴があるんです」と言われている事が分かったし、実質「オウム返しをします」と言われて、心の中では反発していました。
だって、家では「オウム返し」なんてしないから!
※いずれもAIによる概要
どんな時にどんなオウム返しをするのか。
疑問で仕方なかったので質問しました。
もはや自分の口調は覚えていませんが、かなり攻撃的な態度だったかもしれません。
語尾を反復?保育園で言うオウム返し(エコラリア)
担任の先生が「おねしょしたら、どうするんだっけ!?」と聞くと、息子は「どうするんだっけ」と答えるらしい。
お昼寝でおねしょをした時に、すぐに先生に知らせることができないのは、「先生が怖いから」「言うと怒られるから」「着替える時に言おうと思っていた」など、息子なりに理由があるはず。
それはさておき、その怖い先生が怒りながらどうするのか聞いているのに、なぜ語尾をリピートするんだろう?
黙っていると怒られるから「分からない」と答えればいいのに。
「分からない」と答えても怒られるだろうから、息子なりに何か考えがあって語尾をリピートしているのか?
これが、保育園で言う「オウム返し」らしい。
言われて気が付いた「質問の繰り返し」
保育園でこの「オウム返し」を指摘されてから、どうしてそんな「語尾のリピート」をするのか、どんな時にそんなことをするのか、よく考えました。
自宅でも、息子の言動を今まで以上に、注意深く観察しました。
そこで判明したのが、息子が私の言葉の語尻をオウム返し(反復)するシチュエーション。
今までもあったのかもしれない、でも気が付きませんでした。
言われてみて意識してみて、初めて「質問の繰り返し」をしていることに気が付いたのです。
叱って怒鳴りつけた時に、語尾をオウム返しする!
私がすごく強く怒って、怒鳴った時。
叱って、まくし立てて、言葉のシャワーを浴びさせた時。
私が最後に言い放つ言葉を、息子はオウム返ししたのです。
例えば、決めた時間にお風呂に入らず愚図った時。
今は何をする時間だ!
それなのに何をしてた!
お母さんは何て言った!?
ガミガミガミ
:
と散々まくし立て、最後に叱った内容を理解しているか試すために、「じゃあ、どうすんの!?」と投げかけた時。
本当は「19時になったらお風呂に入る」とか答えて欲しいのに、「じゃぁどうすんの」と答えたのです。
息子は、私が散々まくし立てて教えた内容ではなく、私が放った最後の一言だけを繰り返しました。
小さなか細い声で「じゃぁどうすんの…」と呟いたのです。
感情的に叱ってる最中は、気が付かなかった
私自身が激しく怒った最中のことなので、今まで気が付けませんでした。
しかし、息子のオウム返し(質問の繰り返し)は、私が威圧的に怒鳴って怒涛した時に、 自宅でも起こっていました。
それは、保育園で指摘された「質問の反復」をする時と、酷似すぎる状況でした。
エコラリア?思い出して「言い方」を真似する…
ここで思い出したのが、息子がセリフを練習するような感じで「ダメでしょ」と言ったり、「ダメ!」と独り言を言った後に泣き出したりしたこと。
これも後から、私が強い口調で「ダメ!」と怒ったことがトラウマ的になっているのかも?と思い始めて。
きっと息子は、自分が言われた強い言葉「ダメ!」を思い出しながら、その言葉を繰り返す「エコラリア」だったと思えてきました。
怒鳴られを回避できる成功体験で誤学習?
一方で、息子は感覚過敏の傾向があり、聴覚も敏感。
聴覚過敏の傾向があると、騒音とも言える言葉のシャワーを浴びせると、肝心な話し手の言葉自体が耳に入りません。(精神状態が安定していれば、早口を聞き取る才能も発揮する)
そうすると、怒鳴られている時の内容は聞こえておらず、怒鳴り声が終わった頃に、最後に聞こえた言葉だけが記憶に残っている。
その時に、怒られた最後は大抵「分かった!?」と言われ、「分かった」と返したら、これ以上の怒鳴られは回避できた成功体験からの誤学習かも。
語尾の「分かった」を繰り返しておけば怒られ終わるから、この”オウム返し”を成功体験として学んでいた可能性はあります。
オウム返し(エコラリア)か成功体験か?真相は分からない
現に息子は、怒りながら「ガミガミガミガミガミ…分かった!?」と言われる場面で、「…分かった」と答えていました。
この場合、上述の「どうすんの…」とリピートしてしまったオウム返しと同じことをしているのに、これは誰も「オウム返し」だとは気が付かない。
だって、分かった?と聞いて「分かった」と答えているのですから。
オウム返し(エコラリア)は本当に起こっていたのかもしれないし、オウム返しに見える単なる繰り返しかもしれないし、成功体験から誤学習した言葉遣いだったのかもしれない。
今となっても、オウム返し(エコラリア)に見える言葉1つ1つが、本当にそれかどうか分かりませんが、言葉に纏わる特性について真剣に考えるきっかけになりました。