入学前の【入学式の練習】とは?特別支援学級の子と親の不安を解消!特性に合わせた配慮が始まる

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ASD(自閉症スペクトラム、いわゆる発達障害の1つ)の息子が、いよいよ小学校に入学します。

息子は、初めてのこと・慣れないこと・予定が分からないこと・見通しが立たないことがとても苦手で、母子分離不安の特性があります。

特別支援級(情緒クラス)の新入生は、入学式前日に「入学式の練習」ができることになったため、息子と一緒に参加しました。

「入学式の練習」に参加するのは、特別支援学級(情緒クラス)に在籍する新入生

入学式の練習がしたい!小学校入学前に式場見学や打合せはできるのか?不安が強い子の就学準備

2020/07/08

明日は入学式(本番)、というタイミングです。

「入学式の練習」を行うため、入学直前の小学校に集合したのは、3組の親子でした。

先生たちが揃う前に、保護者同士、互いに簡単な自己紹介を済ませました。

そこで、息子も含めて3人とも、特別支援学級「情緒クラス」に在籍する子であると判明。心から、今後ともどうぞよろしくお願いします、の気持ちでした。

3人だけなのかな、少ないですね。

互いに、「入学式の練習」をするために集まった割には「少ない」…という印象で一致していました。

特別支援学級に在籍しなくても「入学式の練習」に参加できたか?

この時点では、情緒学級に在籍する子が、この3人で全員なのか一部なのかは分かりません。
※ 翌日の入学式(本番)で判明します!

今思えば、「入学式の練習」の要望があった親子を集めたのではなく、特別支援学級に在籍する子(の保護者)に対して、練習開催の声を掛けたのでしょう。

もし、特別支援学級ではなく「普通級」に就学先を決めていたら、入学式の練習には参加できなかったのかな?

…たぶん、参加できなかったのでしょう。

「入学式の練習」そのものが、”場慣れ”や”本番の予行練習”というよりは、サポートしてくれる支援員の紹介、当日に希望するサポート体制のヒアリングがメインだったから。

詳しくは続きます。

「入学式の練習」で必要な持ち物・準備

息子は警戒心が強く、先行き不透明なことは拒否、先が見えないとイメージが付くまで質問攻めをする子です。

「入学式の練習」をするから、小学校に行くよ。

小学校に行くことについて、何日も前から教えました。

それでも「何するの?」「お母さんも一緒?」など質問攻めでしたが、全ての質問に答えをもらい、自分なりにイメージできたことで安心したようでした。

息子のように不安が強い子は、たとえ「入学式の練習」であろうと、その練習に向かうための事前説明が必要です。

持ち物
子供・・・上履き
保護者・・・スリッパ

「入学式の練習」の持ち物は、子供は上履き、保護者はスリッパ だけでした。

”入学式で初対面”は免れる!特別支援学級担任の先生・支援員との顔合わせ

まずは、入学式(式典)の会場となる体育館に案内されました。

体育館は、既に入学式本番の準備が整い、パイプ椅子が整列していました。

新型コロナウイルス感染防止対策のため、パイプ椅子同士は、大人一人が通れるくらいの間隔が空いていました。

体育館の前方は児童が座るエリア、後方は保護者が座るエリアです。

この児童エリアと保護者エリアの間には、2mくらいの空間があるので、そこで立ち話する形で、先生たちの自己紹介がありました。

特別支援学級の担任の先生、子供の近くにいて困った時にサポートしてくれる支援員の方々。

私もここで、今後は大変お世話になるであろう先生たちに、初めて挨拶しました。

3人の子供たちは、先生たちの顔を見るよりも、遊び出す。

先生と親たちが話し始めた雰囲気を察知すると、密を避けるためのパイプ椅子間の通路を上手い具合に使って、鬼ごっこのようなことを始めていました。

子供たちなりに、「安心できる場所・安心できる人たちなんだ」と感じ始めた様子でした。

入学式当日、どこに座りたい?「みんなと違う」座席指定は嫌な予感…

子供があちこちに散っている間、保護者に聞かれたのは、入学式本番で座りたい席。

新型コロナウイルス対策の影響で、入学式(式典)はいくつかのグループに分けて、時差分割で行われます。

だから、”保護者が勢揃いする中、体育館の入り口から新入生が並んで入場してくる…”という、私のイメージと実際は全く違うもので、なんと保護者も児童も”来た順”に座っていくとのこと!

この時、この3人については来た順ではなく、希望する席で構わない。すぐ抜けられる「一番端がいい」とか、保護者に近い「一番後ろがいい」とか。

座席に希望がある場合は、希望する席を今、選んで良いと言うのです。

なるほど、結果的に皆に迷惑がかからない最善を尽くす、という方法ですね。

でも、私が希望したのは・・・

みんなと同じ「来た順」でお願いします!

というものでした。

息子は、敏感で変に賢い部分もあるので、前を歩いているお友達が軒並み、”来た順”に空いている席に座って行くのに、自分だけ”決まった席”に誘導されることに、違和感を覚えるだろう。

そうすると逆に、「あっちの席がいい!」という気持ちが芽生えて、そこに”こだわり”が生まれると、大人しくできるはずが不安になり、泣き崩れることになる。(可能性)

「みんなと同じ、みんなのマネをする」という気持ちで臨ませた方が、スムーズだと思います!

息子の特性を踏まえ、どの席にどうやって座るか考えた時、みんなと同じように「来た順」に空いている席を探し、ここだ!と思った所に座っていく…という方法が、最適だと思いました。

それにしても、希望すれば座席を選べる、なんて目から鱗でした。

子供の特性を伝えながら、それに合った座席を選ぶ。そういう機会に恵まれただけでも、すごい収穫でした。

入学式本番と同じ椅子に座ってみる練習

他の二人はと言うと・・・それぞれの個性、面白いですね。

A君は「親が近くに見えると甘えてダラダラする。親が見えない席がいいです。」と言う希望があり、一番前の席に座ることになりました。

B君は「うちは何かあった時に、すぐ抜けたり声を掛けられるように、一番後ろがいいです。」と言う希望があり、保護者席に近い、一番後ろの席になりました。

息子には、来た人から順番に空いている席に座っていく、という旨を説明しました。

いざ、「自分の席」に座る練習です。

  • 手は膝の上
  • 足はブラブラしないで床に付ける
  • 顔は前を見て、話している人の顔を見る

と、支援員の人が座り方を教えてくれました。

私も保護者席エリアに座り、「お母さんは、この辺にいるから大丈夫だよ。」と、息子と私の位置関係を事前に教えてあげることができました。

「不安になったら振り向いてね。この辺から手を振るから大丈夫だよ。」と、実際の場所で事前に言ってあげることができました。

入学式当日に支援員が見守る場所…希望する”立ち位置”をヒヤリング

座る予定の席が決まると、今度は支援員がどこで見守るか、希望する「支援員の立ち位置」を聞かれました。

これも、お子さんによって様々。

誰かが隣りにいてくれた方が情緒が安定する子もいるし、逆に自分の傍にだけ大人がいたら落ち着かない子もいます。

息子の場合は、「何事もない時に隣りにいる必要はなし。壁側の通路(本来の立ち位置)から見守っていてくれれば大丈夫」ということを伝えました。

入学式当日に、親がハラハラしながら見守る中、支援員の方々も見守ってくれると分かっただけで、親の方が安心感を得ることができました。

椅子が並んだ体育館の雰囲気だけじゃない、それ以上のたくさんの収穫

こうして「入学式の練習」という名の、入学式のための特別支援準備が終わりました。

当初、小学校の敷地内に入り、会場となる体育館に足を踏み入れ、「明日、この場所に来る。入学式はこの場所でやる。」と実際にイメージできるだけでも効果的だろう、と思っていました。

ところが、実際に「入学式の練習」に参加してみると、予想以上の収穫がありました。

  • 特別支援学級の担任の先生と顔合わせできた
  • 特別支援員の方々と顔合わせできた
  • 特別支援学級の友達と顔合わせできた
  • セッティングされた体育館に入り、入学式の会場をイメージとして認識することができた
  • 入学式では親がどこにいるのか?事前に知ることができた
  • 上履きを履いて歩く練習ができた(保育園は裸足生活)
  • 入学式でどんな支援が必要か、具体的に伝えることができた

まさに息子にとっては、「百聞は一見に如かず」。この練習会は、大きな効果があったと感じます。

私にとっても、たくさんのメリットがありました。

不要な支援や過剰なサポートは両者のストレスになるので、予想できる息子の様子を先に伝え、必要な支援を事前に話し合えたことは、とても良かったです。

「入学式」に限らないメリットも

「入学式の練習」の後、子供たちは一緒に、学校の敷地内で少し遊びました。

その間、参加した他の二人のママ達と、話す時間ができました。

発達障害で言うと、どのタイプ?
療育ってどうしてる?
どうして情緒クラスを選んだの?
情緒クラスは週一だけって、意味あるのかな?

普段の友人とは、子育てのたわいのない話や相談ができても、発達障害というキーワードがかかる話題では、そう多くを語ることができない。

でも、この時ここで出会ったママ達とは、発達障害・特別支援学級に関する気になることを普通に話すことができました。

特別支援学級・通級指導教室の合同説明会に参加!情緒クラスに通級がない?聞いたこと分かったこと

2019/07/26

同じ立場で、同じ環境で、実際に感じていることを聞いたり情報共有したりできるのは、とても意味のあることです。

「入学式の練習」に参加して、本当に良かったと思います。


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