”すごい本”を無料で手に入れました。
独立行政法人 環境再生保全機構(ERCA)から発行されている「みんなで一緒に楽しくおいしく!食物アレルギーの子どものためのレシピ集<卵・乳・小麦不使用!>」というレシピ本です。
出会いは調剤薬局!無料配布されている
「食物アレルギーの子どものためのレシピ集」との出会いは、行きつけの調剤薬局でした。
息子は、喘息持ちです。処方された喘息の継続薬を受け取りに、最低でも月に一度は通う調剤薬局があります。
それに加えて、風邪や発熱で受診した時も処方薬を受け取るから、調剤薬局側から見ると、私は3ケ月に4~5回は顔を出す常連です。
薬の準備が出来るまでの待ち時間、いつも私は、キッズコーナーで遊ぶ息子を見張っています。スマホも雑誌も見ずに、息子を見張る理由は2つだけ!
・自閉症スペクトラムな息子が、他のお友達に迷惑をかけていないか監視するため。
・ルールが絶対な息子にとって、息子はたいてい、一般的に正しいことをしているが、玩具の取り合い喧嘩になった時、喧嘩になってから振り向いたのでは、注意の仕方と親の出方が判断できないから。
それが凝視で見張る理由です。
ところがある日。
キッズコーナーには珍しく誰もおらず、息子だけでした。いつものように気を張って見張る必要もなかったので、本棚にある雑誌を見ようと手を伸ばすと・・・。
「食物アレルギーの子どものためのレシピ集」?
雑誌に隠れて目立たず、奥の方にあったこの本を手に取り、パラパラと中身を拝見しました。
注目したのは、表紙に書いてあった文章です。
「無料で配布していますので、ご希望の方は声をおかけ下さい」
調剤ついでに声をかけました。
”確かあったけど、欲しいと言われたの初めて…”というような顔で「どこだっけな…」とつぶやきながら、カウンター下を探していました。
「あった(喜)!」
本の在庫を探すのに、途中から別の調剤士も加勢。段ボールの中から見つかり、ついにゲットしました。
これが「食物アレルギーの子どものためのレシピ集」との出会いです。
卵・乳・小麦不使用!レシピはWEBでも参照できる
環境再生保全機構(ERCA)– 大気環境・ぜん息などの情報館
https://www.erca.go.jp/yobou/
みんなで一緒に楽しくおいしく!食物アレルギーの子どものためのレシピ集(卵・乳・小麦不使用!)
https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/allergy/recipe/index.html
環境再生保全機構(ERCA)は、環境問題や環境汚染に伴う健康被害などに関する情報をホームページで公開しています。
一見、食物アレルギーとは関係ないように見えるのですが、ERCAのトピックとして「大気環境・ぜん息などの情報館」というものがあります。
大気汚染の改善やぜん息の対策に関する情報提供を行っているコンテンツです。
この中に、「みんなで一緒に楽しくおいしく!食物アレルギーの子どものためのレシピ集」というバナーが存在するのです。
自分の息子がアレルギーマーチを行進することになった私にとっては、そんなに驚くことではありませんが、難しそうな環境問題系サイトに食物アレルギーの情報が! ?と、少しびっくりする場面ですよね。
アレルギー体質の子は喘息に移行することも多く、食物アレルギーと喘息は切っても切れない仲なのです。
食物アレルギーを環境アレルギーとして捉え、食物アレルギーに関することが、提供される情報の一部になっているのは、当事者としては有難いことです。
レシピは、WEB(上のリンク)から参照できます。
子供が大好きなハンバーグ、朝食に便利なパン系、市販品には頼れないふりかけやドレッシング、レパートリーが増えれば嬉しいデザート、月齢に応じた離乳食まで!
食物アレルギー対応レシピが満載です。
必見!巻末がすごい!アレルギーの基礎知識がぎっしり詰まった10ページ
自宅で低アレルゲンメニューが作れる、この本の”アレルギー対応レシピ集”は、離乳食・メインディッシュ・ドレッシングソース・デザートと多岐にわたり、スゴイです。
更に驚愕したのは、巻末10ページの情報量!
アレルギーに関する情報を詰め込むだけでななく、情報の整理の仕方も素晴らしいのです。
食物アレルギー対応としては必須になる食事療法の基本、食物アレルギーなら誰もが気になる食物経口負荷試験の実施パターン、何度暗記しても忘れがちなアレルゲン27品目、アレルギー表示の注意事項・・・等々、基礎知識がぎっしり、分かりやすく整理されています。
この巻末10ページに渡って書かれたアレルギー知識は、本の巻末だけにしか掲載されていないのかと思いきや、なんと、WEBサイトでも公開されていました!
実際に「食物アレルギーの子どものためのレシピ集」本が入手できる環境にない方は、WEBサイトから参照できます。
食物アレルギーの子どものための食事の基礎知識 - 食事療法の基本
https://www.erca.go.jp/yobou/zensoku/allergy/recipe/knowledge/fundament.html
↑ここから、
・次ページ
・アレルギー表示の注意事項
・各種ガイドブック
・・・へと、更に必要な情報源へのリンクがあります。
加工食品のアレルギー表示は、2020年3月31日まで新旧ルールが混在している!
詳しい情報は、上記で紹介したWEBサイトから参照して頂くとして、私が改めて情報発信しておきたいのは、こちら!
2015年4月に、食品表示法が施行されて、多くの食品にはアレルギー表示が詳しく掲載されるようになりました。しかし、来年3月(2020年3月31日)まで猶予期間が設けられているのです。
つまり、来年3月までは、アレルギー表示に関する新旧ルールが混在することになります。表示がない=アレルゲンは含まない、ではなく、原材料をよく読んで判断する必要があります。
例:
旧)マヨネーズ → 新)マヨネーズ(卵を含む)
旧)しょうゆ → 新)しょうゆ(小麦・大豆を含む)
旧)小さな商品のアレルギー表示は省略されている → 新)小さな商品でもアレルギー表示は義務
アレルギーの知識がまとまった本で、改めて肝に銘ずる!
「食物アレルギーの子どものためのレシピ集」の本(またはWEBサイト)が、素晴らしいものであることは、上記の通り。
アレルギーに関する知識を整理したり吸収したりする以外に、もう1つ私が実感したのは、”改めて肝に銘じることができる”ということです。
息子は乳アレルギーだから、牛乳はもちろん乳製品は完全除去。経口免疫療法として毎日0.4gの牛乳を摂取しているだけです。当然、牛乳や乳製品から摂取するイメージがある「カルシウム」は、大きく不足する懸念があるわけです。
それは分かっていて、思い出すたびに「カルシウム入り」の食品を好んで選んだり、「カルシウムが多い野菜」と言われれば、多く取り入れたりしています。
でもやはり、油断して「カルシウムを補う食品が今日はないけど、まあいいや」と妥協してしまう日もあるわけです。
そんな時、こういう本やサイトで、
カルシウム不足に注意が必要です。
赤字や太字で注意喚起されているのを目にすると、改めて必要性や重要性を認識できました。
「食物アレルギーの子どものためのレシピ集」まとめ
新たに知るためでも良し、復習のためでも良し。お近くの調剤薬局や病院でも、無料配布している医療機関はたくさんあるはず。目にしたら是非、手に取って読んでみて下さいね。
レシピは、作りたい時に作りたいメニューだけ、WEBサイトで参照するのが便利かも。必見!な巻末ページは、WEBサイトで読み流すより、紙面をめくりながら読む方が、情報として認識できそう。忘れた時に引っ張り出して読む、アレルギー知識のバイブル的な本として、保管しておくと心強いです。
「みんなで一緒に楽しくおいしく!食物アレルギーの子どものためのレシピ集<卵・乳・小麦不使用!>」 は、アレルギーっ子と共に生活する上で、必要な知識がたくさん詰まっている、すごい本でした。