アレルギー表示カードをご存知ですか?
アレルギーサインカード、アレルギーサインプレート、アレルギー緊急時カード等々、呼び名は色々ありますが、アレルギーを持っていることを他者に知らせるための”サイン”です。
私は、息子が4歳になった頃から、アレルギーサインカードを手作りして、息子が常に持ち歩くバッグに付けて、携帯させています。
アレルギーサインは何歳頃から必要?
息子が他の子と一緒になって行動していると、見た目ではアレルギーを持っていることは全く分かりません。
私が危機感を覚えたのは、他の子が保育園の帰りにお菓子を食べているのを目撃した時です。
迎えに来た保護者が運転する自転車の後ろの席で、お菓子を食べている子供をよく目にするようになりました。
時期的には、息子が4歳の頃です。(4歳児クラス・年中時代)
更に恐怖を覚えたのは、その子が自分の食べているお菓子を配り始めた時です。
その子が自ら配るというよりは、その子の母親が「みんなにもあげなさい」と促しました。
他の子への配慮あっての言動ですが、アレルギー児(と親)にとっては死活問題です。
4歳だった息子は、「食べられるか分からない食べ物は、勝手に食べない」というルールが身に付いていました。
もらった食べ物は、必ず私に「食べられるか」確認します。
しかし私も、原材料が分からない食品ついて、食べられるか判断できない。
お菓子の持ち主の保護者に対して、配るお菓子のパッケージを見せてもらうという、失礼な確認をしたこともあります。
お菓子をもらうのを止めて、息子を帰路に促し、その場を去ったこともあります。
幸い早い段階で、保育園側から「お菓子配り」に関する注意喚起されたので、助かりました。
- 送迎時にお菓子を持参して、保育園周辺で食べるのはやめて下さい。
- 夕食に支障が出るなど、ご家庭によって方針が異なります。
- 持参したお菓子を配ることもやめて下さい。
4歳になると、保育園の帰り際には、親が先生と話している間に、一人で靴をはいて外に出て、友達同士で遊んでしまいます。
特に自転車でお迎えの子は、お菓子を食ながら帰る子もいました。
息子にアレルギーがあることを知らない保護者と、接する機会も増えます。
私が「アレルギーがあるので、すみません」と説明する場面が増えました。
それが、4歳の頃。
アレルギーがあります。食べられません!
という、”サイン”が必要だと感じました。
私が口頭で伝える前に。
私がそばにいない数秒間にも。
「アレルギーがあるから、確認しないと食べられない」と伝えられる、何かサインが必要!と感じました。
イメージと一致したのはALSIGNの食物アレルギーサインプレート
私が最初にイメージしたのは、大きな缶バッジのような物。服やリュックに目立つように付けられる物を想像しました。
しかし、保育園児が洋服にバッジを付けるのは危ないし、首からぶら下げるようなタイプにしても危ない。
フード付きの服さえ禁止されている保育園に、バッジや紐付きの物を洋服に付けて行くことはできません。
そこで、いつも持ち歩き、本人が移動先には必ず持って行く「バッグに付けるタイプ」が第一候補となりました。
「バッグに付ける」と言えば、キーホルダーやストラップのタイプ!
でも、普通のキーホルダーやストラップのチャームの大きさを考えると、小さすぎる。少し離れていても「何だろう?」と思える”サイン”にするためには、ある程度大きく&目立つモノでなければいけません。
丸でも四角でもいいから、ある程度の大きさがなければ!
ということで、七夕の短冊のような、他人が見ても何か書いてあることが分かり、何かぶら下がっていることが気になる、何かカードのような物にイメージが絞り込まれました。
そこでイメージとピッタリ一致したのが、一般社団法人エーエルサイン(ALSIGN)が販売している、食物アレルギーサインプレートでした。
一般社団法人エーエルサイン
http://alsign.org/signplate.html
イメージピッタリの食物アレルギーサインプレートが、1000円で買えてしまう喜び!・・・しかし。
私が断念した理由
- SOLD OUT(売り切れ)
- アレルギー特定原材料等27品目・全てに対応するアイテムなため、該当するアレルゲンのマーク以外は無駄になってしまう
買おうと思った時に、売り切れていないタイミングもあったため、後者の理由が大きいです。
私が欲しいのは、息子のアレルギーに該当する「小麦・乳製品・ごま・くるみ」にバツを付けたアレルギーサイン。
せっかく買ったとしても、残りの23品目のマークが無駄になるのも嫌でした。
「食べられませんシール」を見てシールを使う発想を得る!
ALSIGNの食物アレルギーサインプレートの購入を断念した頃、同じようなカードを自分で作ればいいんだ!という気持ちになっていました。
「アレルギーがあります」「食べられません」という文字は、手書きでもいいし、印刷でもいいや。
難関なのは、各アレルゲンを示すアイコンです。「小麦・乳・ごま・クルミ」を現す絵(アイコン)をどうしよう?
文字だけでは、子供同士で理解するにはハードルが高いし、そもそも注目されないデザインになってしまう。
食品パッケージのアレルギー情報表記の中で、27大アレルゲンの”絵”が書いてあるやつを選び、該当アレルゲン部分を切り取って、台紙に貼って上から「×」を赤字で書こうか?
そんな手作り方法を模索していた時、「お名前シール工場」さんの「食べられませんシール」を見つけました。
お名前シール工場
https://www.5zest.com/
この「食べられませんシール」はすごい!!
- お名前シールと一体化!「食べられない」ことと「本人の名前」がバッチリ印字されている
- アレルゲンも明確!子供でも分かりやすいオリジナルデザイン
- アレルギー特定原材料7品目に対応
- 必要な場所に貼れる、豊富な種類が1シートにまとめられている
という素晴らしいシールです。
実は以下の理由で、私は購入を断念したのですが、アレルギー対応グッズとしては超お勧めです。
必要な場所に貼るだけで、アレルギーサインになります!
★私が「食べられません」シールを断念した理由
- 「アレルギーなど」じゃなく「アレルギー」と明記してほしい。”など”じゃなくて、命に関わる”アレルギー”だから。
- 1シートは1アレルゲンのため、アレルゲンの数だけシートを購入する必要がある。
- アレルギー表示推奨項目20品目のシールがない。
※当時の仕様です。最新仕様は公式ホームページでご確認下さい。
アレルギー特定原材料等27品目が揃ったら、もう一度、購入を検討しようと思います。
この「食べられませんシール」のおかげで、「アレルギーサインに、シールを利用しよう!」という発想が得られました。
「アレルゲン表示シール」を利用する!※27品目が揃っています
長々と考えた結果、よりイメージに近く、より安く、食物アレルギーサインカードを作る方法が決定しました。
シールを活用する発想を得たので、「アレルゲンマークのシール」を検索して、探しました。
案の定、イメージにピッタリのアレルゲンシールが見つかりました。
難関だった”アレルゲンの絵”は、『アレルゲン表示シール』を使います。
上記は、私が実際に買った、コムニスの「アレルゲン表記シール」です。
アレルギー特定原材料27品目が全て揃っています。
27種類のアレルゲンが揃っているから、該当するアレルゲンのシールだけを入手できますよ。
しかも、アレルゲンは日本語だけでなく、英語表記もされています。
母国語が日本語でない店員さんや海外のレストラン向けのメッセージにもなり、活用の幅が広がります。
「食物アレルギーサインカード」の作り方
アイコンシール(アレルゲンの絵)が用意できたら、全体のイメージ象を固めます。
「食物アレルギーサインカード」の作り方(概要)は、以下の通り。
- 「アレルギーがあります」「食べられません」という重要メッセージは、手書きか印字で、太く目立つように。
- 該当アレルゲンの絵(アイコン)は、シールを利用
- 上から赤マジックで「×」を書き、食べられないことをアピール
- キーホルダーorストラップorチェーン類を付ける。
- 持ち歩くバッグやポーチに付けられるようにする。
1.【カードの台紙】手書きより印字が明確・カラーは黄色が見やすい
「アレルギーがあります」「食べられません」のメッセージは、手書きよりも印字がお勧めでした。
実際に書いて比べてみると、印字の方が明らかにハッキリ見えます。
手書きの場合は、
・色鉛筆ではなく、油性マジックなど”濃いインク”を使う
・レタリング文字、塗りつぶした文字にする
が、ポイントです。
警告カードという意味を考えると、土台カラーは「黄色」がしっくりきました。
白地だと、意外と目立ちませんでした。
他の色にする場合は、文字色が反対色など目立つように、吟味しましょう。
自宅のプリンタにも左右されます。
うちのカラープリンタは、カラーインクの残量が不十分で、白地の台紙を黄色くプリントするのに、途中から「白×黄色のストライプ」になりました。
始めから、台紙には、黄色い色画用紙を使えば良かったかも。
2.アレルゲン表記シールを貼る
サインカードの台紙に、「アレルゲン表示シール」を貼ります。
サインカードの半分は、空白。アレルゲン表示シールの貼付箇所として使います。
息子のアレルギーは、「小麦・乳・ごま・くるみ」の4種類。(当時)
4個のアレルゲンシールを貼るので、上段に2個・下段に2個と分け、バランスよく貼りました。
小学生になったら、経口負荷試験を終えたピーナッツ等ナッツ類が、ここに加わりました。
カードの大きさを変更したり、作り直すのが大変だったので、文字だけ「Walnuts くるみ」部分を「Nuts ナッツ類」に変更しました。
5種以上のマルチアレルギーの場合、貼付するシールのバランスが難しいです。
3.アレルゲン表記シールに「×」印を書く
「アレルゲン表記シール」はもともと、食品などの含有アレルゲンを表記するのが目的です。
これを貼っただけでは、「食べられない」サインとしては、アピール度が甘いので、明示的にバッテンを書きます。
私は、油性の赤マジックを使いました。
シールの右上に小さく「×」
シールの上から大きく「×」
シールの上から「/」で斜線
色々試しました。
シール1つずつに、上から大きく「×」を太く書く。
という方法が一番、”禁止感”が伝わる仕上がりでした。
注:油性マジックは、シールの上なら大丈夫ですが、台紙にはみ出ると滲みます。
4.【カードホルダー】カードケースやチャック袋を代用
サインカードが出来たら、カードホルダーに入れます。
100円ショップで、予めキーチェーンやストラップが付いたカードケースが売っています。
私は、自宅にあったカードケースを再利用。この場合、ストラップは自分で付けます。
それと、常備してある「保存袋」、別の用途で購入済の「チャック袋」「カードホルダー」を利用しました。
作ったサインカードが、入る大きさなら何でも良いと思います。
補修テープやセロハンテープを利用して、ラミネート加工のようにしても。
サインカードが、破れない・濡れない仕様になっていれば大丈夫です。
5.【キーチェーン】使っていないキーホルダー・玩具のチェーン・細い紐などを有効活用
カードケースや透明フィルム系のアイテムを使って、”ラミネート加工”のように補強できたら、サインカードに穴を開けます。
私は、薄いフィルム地の場合は二穴パンチで、厚みのあるカードホルダーの場合はキリで穴を開けました。
サインカードをネックホルダー型にする場合は、サインカード上部中央に穴を開けます。
キーホルダー型にする場合は、サインカードの上部コーナー(1箇所)に穴を開けます。
この穴に、紐やキーチェーン類を括り付けます。
これらは、自宅にあるもので代用できます。
私は、
・息子がやったガチャガチャ玩具に付いていたキーチェーン
・いらなくなったキーホルダーからチャームを外したもの
等を利用しました。
ショッピング紙袋に付いている取っ手(紐)・ヘアゴム・モール等、その時に家にあった物が活用できます。
6.持ち歩くバッグやポーチ、エピペンケースに付ける
最後に、サインカードを携帯して、出来上がりです。
息子の場合、
・保育園や療育施設など、親がいない所に持って行くリュック
・本人が常備するエピペンを入れているポーチ
・お弁当やお菓子を入れる巾着
に、付けています。
「食物アレルギーサインカード」は、保護者がいない場面でも目に触れる場所や食べ物が登場する場面で使う物に付けるのがお勧めです。
手作りアレルギーサインカード活躍中!(まとめ)
食物アレルギーサインカードは、いくつかまとめて作っておくと、同時にあちこちに付けられて便利ですよ!
それから、エピペンを保持している子は、エピペンケース(ポーチ)には付けっぱなしをお勧めします。
子供の場合、カバンを持たずに出かけたり、平日と休日は違うバッグだったり…と、せっかくサインカードを付けたバッグを携帯しないことがあります。
でも本人携帯が義務付けられているエピペンなら、絶対に持って出掛けます。
そのエピペンケースに付けておけば、最低1つはサインカードを持ち歩いている状態がキープできます。
必ず1つ持っていれば、外出先で、目立つ場所やバッグに付け直すこともできます。
アレルギー事故の未然防止、災害時のアレルギー対応を考えると、食物アレルギーサインカードの普及は大切だと考えています。
アレルギーを持つ人も持たない人も、意識してくれるサインになりますように。
食物アレルギーサインの普及を目指して、どんどん広がりますように。
そんな想いも込めて、食物アレルギーサインカードを作りました。
今日も息子は、自分のバッグとポーチに”サイン”をぶら下げています。
以下は、私が実際に買った「シール」です。
最近になって、「ワッペン型」を発見しました!