いよいよ「初フライト」の前日です。
軽度ASD(自閉症スペクトラム障害)の息子のためのフライト準備。
出発直前は、JALの「スカイちゃれんじ」を利用しました。
JAL(日本航空)の「スカイちゃれんじ」とは?
JAL(日本航空)の「スカイちゃれんじ」をご存知ですか?
JAL公式ページに「知的・発達障がいのあるお客さま」というコンテンツがあり、JALオリジナルパンフレットがダウンロードできます。
「スカイちゃれんじ」と題されたパンフレットは、飛行機が初めて人や不安が強い人でも、安心して飛行機が利用できるように、飛行機に乗るための手順や”やること”が、写真とイラストで分かりやすく解説されています。
息子の場合は、黄色い表紙で、”ひらがな”で優しく書かれている「これでわかるかんたん!スカイちゃれんじ」を参考にしました。
※ピンクの表紙は、漢字も多い「より詳しくわかる!スカイちゃれんじ」です。
JAL(日本航空)公式ページ
「知的・発達障がいのあるお客さま」
https://www.jal.co.jp/jalpri/support/intellectual.html
時計の絵もある!フライト当日のスケジュールを作れる
「スカイちゃれんじ」では、当日のスケジュールが、時計の絵と共に書き込めるようになっています。
行動を完全にスケジューリングしないと動けない子の場合は、印刷して書き込んでいくと便利です。
時計は、針を書き込めるようになっていて、視覚的に時間が把握できるのでOK。
問題は、書き込む「行動予定」欄の縦幅が狭く、絵では書きづらいことかな。
予定は文字で書き込むことが想定されているので、「絵」を使う場合は、小さな絵になってしまいます。
スケジュールのページだけ、自作で用意するのはアリかもしれません。
「空港でやること」を網羅!全容を把握するのに役立つ!
先に言うと息子の場合、「スカイちゃれんじ」の印刷・流し読み・書き込み…という作業は不要でした。
主な理由は、息子は(別記事の通り)、”空港・飛行機・機内”がどんな様子か、既に熟知していたからです。
別記事で長々と挙げた「事前準備」が功を成し、初フライト(と言うより、この時点でまだ乗っていない)ながらも、「飛行機に対する不安」が概ね、取り除けている状態でした。
それと、息子は、気持ちと行動の切り替えが苦手な子。早起き、行動を急かされること、次から次へと次の行動を促されることも苦手です。
当日は、「スカイちゃれんじ」で作ったスケジュールを”見せながら行動する”というより、「スカイちゃれんじ」を”見る”ことで、いったん全体の流れ・行く場面・やること等をイメージとして視覚的に認識させておくだけ。あとは思いのまま流れるように行動を促した方が良いと判断。
※もちろん私は、時間を含めたスケジュールを頭に叩き込み、次の行動を常に視野に入れて、息子を都度その気にさせながら(息子にとっては、自分が行きたい方へ行っているような状態を作り)、行動を促します。
「スカイちゃれんじ」を印刷するのは、やめました。
その代わり、パソコン画面で「スカイちゃれんじ」に掲載されている”写真”を、息子によ~く見せました。
空港にあるもの、空港でやること、その順番。全容を把握するには、とても役立ちます。
予習・復習にも◎!不安が強い子に必須の”事前説明”に抜けがないかチェック
荷物を受け取るための、あの独特な「ベルトコンベアー」。私は息子に、実際に見せたことがありませんでした。
「スカイちゃれんじ」には、この荷物受け取りレーンが、写真で掲載されています。助かりました。
荷物は自分たちとは違う場所に積まれて、それを後から受け取ること、この黒いベルトに乗って出てくること、自分の荷物を探すことがミッションである!
・・・などを説明できました。
それから、盲点だったのは「水筒」です。
「スカイちゃれんじ」には、水筒の蓋をあけて、保安検査員が中身の”におい”を嗅いでいるシーン(写真)が掲載されています。
その写真を見て、私は息子に「水筒の中身が検査されること」を説明していない!と気が付きました。
「スカイちゃれんじ」は、自分が想定している「飛行機に乗るための手順」に、漏れがないか盲点がないか、確認する意味でも使えました。
JALの「スカイちゃんじ」は、本来想定されているであろう”持ち歩くパンフレット”という以外にも、事前説明の予習や復習に使えることが分かりました。
次回は、いよいよテイクオフ!
実際の空港・飛行機内のこと、ASD息子の様子、私の”機内療育”奮闘記を語ります。
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