療育施設や放課後等デイサービスは、療育手帳を取得しなくても、通所のための「受給者証」があれば利用することができます。
では「受給者証」を取得するには-?
必要な書類の1つに、『医師の意見書または診断書』があります。
今回は、その『医師の意見書・診断書』を入手するまでに経験した、苦労と工夫をまとめました。
※通所のための条件・必要書類・手続きなどは、お住まいの市町村区によって異なります。
発達障害の「意見書・診断書」は、専門機関じゃなく小児科で書いてもらえる!?
息子は、喘息持ちです。
その他、突発的に風邪を引いた時・予防接種を受ける時など、いつも近くの同じ小児科を利用しています。
だから、月に1~2回は診療に来る常連さん。先生もいつも同じ。始めの場所や新しい事が苦手なASD息子にとっては、落ち着ける環境です。
初めて見学した療育施設で、「医師の意見書・診断書」は、発達障害の専門機関ではなく、 通常の小児科でも書いてもらえるのか?と聞きました。
すると、息子のかかりつけの小児科で、実際に診断書を書いてもらった児童がいて、既に療育サービスに通っているという事実が分かりました。
喘息の継続薬の処方箋をもらいに、次回かかりつけ医に会った時、「医師の意見書・診断書」をもらうための相談をすることにしました。
小児科かかりつけ医に「療育の必要性」が伝わらない!
そこで直面したのは、いつもの先生(かかりつけ医)に「療育の必要性」が伝わらない、ということでした。
皮肉なことに、自閉症スペクトラムの息子が、周りに迷惑をかけないように、スムーズに診察できるように、いつも自宅で練習していることが、初めて仇となりました。
診察までの待ち時間の過ごし方はもちろん、診察が始まってからも「普通の子」でいられるように、何度も何度も優しくゆっくり言い聞かせてから、病院に来ている背景があります。
- 「お口あけて」と言われたら、「あ~」と言いながら大きな口を見せてあげて。喉にいるバイキンが先生には見えるから。
- 「お腹見せて」と言われたら、お腹ポンポンするよ。冷たいから面白いよ。
- 「はい背中」と言われたら、背中をポンポンするよ。くすぐったいから笑わないで我慢できるかな?
すべて自宅で、本物の聴診器を使ってシミュレーション済み。今では事前のシミュレーションは不要なくらい、息子にとってお手の物。
先生から見ると「普通の子」いや、むしろ「いい子」なのです。通常の診察をするくらいでは!
かかりつけ医は、息子(の後ろ姿)と私の顔を交互に見ながら、「必要ないでしょう?」と言わんばかりに、療育の必要性を疑う反応でした。
紹介されたのは療育施設長!非常勤の小児科医が専門医だった…幸運に感謝
[かかりつけ医]
グレーゾーン。これに診断を付ける責任は負えない-。
そう言われました。
先生の気持ちも状況もよく分かりました。
でも加えて、こう言ってくれたのです。
なんと、夜だけ非常勤として手伝いに来ている先生が、療育施設の院長だと言うではありませんか。
幸運に感謝するしかありません。
療育施設長である先生が、来ている時間帯に予約をしてくれました。
[かかりつけ医]
どんな特徴があるのか、何が気になっているのか、すぐに答えられるように、まとめておいた方が良い-。
「医師の意見書・診断書」をもらうべく、次回「発達相談」となる再診では、息子の特徴をExcelにまとめ、6ページに及ぶ一覧を持参して臨むことになります。
見た目で分かりにくいグレーゾーンであっても、こんなに「発達障害の特徴」(チェック項目)が当てはまるなら、「普通」ではないでしょう?
-という証拠として。
こんなに「発達障害の特徴」(チェック項目)が当てはまるなら、何らかの療育プログラムが必要でしょう?
と伝わるように-。