子供に食物アレルギーがあると、昼食後から15時頃までにかかってくる電話は嫌な予感がしませんか?
保育園や幼稚園からの電話と言えばだいたい体調悪化の時なのに、食物アレルギーかつ食後の時間帯ともなると「アレルギー症状が出た時の緊急連絡かもしれない!」と思ってしまうからです。
息子が4歳の時、保育園から電話が来て、アレルギー対応に追われたことがありました。
当時の出来事と教訓(課題)についてまとめます。
保育園から電話!昼食後~午睡の時間帯
着信して保育園の名前が表示されると、まず嫌な予感がします。
仕事中だから預けているのに途中で電話がかかってくるということは、何か問題があったに違いないからです。
しかも、息子は食物アレルギー。小麦・乳/乳製品・ゴマ・ナッツ類(当時は経口負荷試験未実施)のアレルギーがあり、緊急対応時の第1連絡先が私でした。
給食時間帯の後から15時頃までは、給食の誤食によるアレルギー症状が心配な時間帯です。
この時は、保育園では午睡で寝ている頃か?という14時頃に、私の携帯電話が鳴りました。
着信表示が保育園の名前だったので、電話を受ける前からイヤな予感がして、冷や汗ダラダラでした。
給食何だっけ!?何か食べた??
アレルギー症状は主に皮膚症状!赤み・目の腫れ・蕁麻疹
私は電話に出る前から動揺していたので、電話の相手が誰だったのか忘れてしまいました。
(複数人いる担任の先生か主任の先生だったと思いますが、)
私が電話に出ると悪い予感の通り、息子にアレルギー症状が出ている事が分かりました。
給食直後は普通だったのに、午睡が始まる頃に顔全体にアレルギー症状が出たらしい。
皮膚症状だけであれば良いけど、悪化して咳き込み始めたら大変だ、どうしよう!
写真は、症状が出た時に担任の先生が撮影記録したものです。
目が腫れて、頬も赤らみ、顔に蕁麻疹が出ていました。
アレルギー緊急対応どうする!?この時の処置内容
動揺しながらも、頭をフル回転させて知識をしぼり出して、ちゃんと言いました。
●電話で伝えたこと
・事務所に預けてある薬を飲ませるように、園長先生に言って下さい!
・顔にアレルゲンが付いているかもしれないので、濡らしたタオルか何かで拭いて下さい!
園長先生は既に緊急対応のスタンバイができており、あちこち動ける体制でした。
与薬依頼票と共に預けている飲み薬を、園児に飲ますことができるのは園長先生だけなので、これはすぐに園長先生に動いてもらいました。
効果があるか分からないけど、顔をキレイにぬぐう作業は、担任の先生がすぐに準備してくれました。
●実際の処置内容
・保育園に預けていた経口薬「ネオレスタミンコーワ散」を飲ませる。
・水で濡らした清潔なガーゼで拭き、皮膚症状のある部分(顔)の皮膚をキレイにする。
この処置をしている間は一旦電話を切り、私は仕事を切り上げ、お迎えの準備に走ります。
緊急処置後のアレっ子の様子
「ネオレスタミンコーワ散」を服薬した後、現場が落ち着いた状態で、電話を繋ぎ直してくれました。
幸い、上記の対処方法だけで症状は落ち着きました。
緊急処置後の電話では、息子本人に代わってもらうことができました。
「もしもし。うん、大丈夫。かゆくないよ。」
もう、この声を聞いた時は!!まさに安堵。
元気そうで一安心。悪化しなくて、本当に安心しました。
発症から1~2時間後の状態は?
私が保育園に着いた時は、発症から1時間以上は経過、2時間くらい経ちそうなタイミングか。
目の腫れや顔の赤みといった症状は、ほとんど引いていました。
若干、いつもより目が腫れている感じがする、という状態でした。
本人は元気でした。
アレルギー症状が出た日の給食メニュー
みんなの昼食メニュー | アレルギー児の代替メニュー |
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牛乳 チーズパン あじのエスカベッシュ 大根とかにかまのサラダ 人参のスープ(コンソメ) | 麦茶 米粉パン あじのエスカベッシュ 大根とかにかまのサラダ 人参のスープ(鶏ガラ) |
保育園給食のアレルギー対応は、保育園による代替対応。該当アレルゲンを全て他の食材に代替して調理し、給食で提供してくれます。
この日の代替内容は、いつもと比べても難しくない。
小麦粉と米粉を取り違えそうなメニューでもないし、牛乳がどこかに入り込みそうなメニューでもありませんでした。
牛乳の代わりに麦茶、チーズパンの代わりに米粉パンが提供されるだけ。人参スープに使われるコンソメには乳成分が含まれるので、息子だけ鶏ガラスープを使って作ってくれました。
誤食?パンくず?原因は不明
無理矢理、誤食の可能性を考えるなら、エスカベッシュの衣?
いやいや、保育園では片栗粉を使っているはずだし、これが小麦粉だったら今回の軽症では済まないはずです。
チーズパンが怪しい?
米粉パンの代わりに出されたらアレっ子本人が気が付くし、チーズパンだったらアナフィラキシーショック間違いなしです。
とうことは、やはり誤食の可能性は超低いです。
パンくずが手に付いたか、微量が浮遊しているのか、真相は分かりませんが、痒い状態で目をこすったことは確かかなぁ。
原因は不明のままでした。
【課題1】保育園に預ける処方薬を再考
今回使った飲み薬「ネオレスタミンコーワ散」は、誤食などでかゆくなった時に飲むため、以前通っていた病院で処方されたものです。
痒みを抑える効果もある「アレジオン」よりも、即効性があると教わりました。
しかし、今回は症状が軽くて済んだから良いものの、もしも誤食で症状が悪化した場合に、ネオレスタミンコーワ散だけでは抑えられないのではないか、という疑問が残りました。
常備する経口薬が「ネオレスタミンコーワ散」で良いのか。
保育園にエピペンを預けるべきではないか。
これを解決することが緊急課題となりました。
【課題2】アレルギー緊急対応マニュアルがない
そして上述の緊急時の対処方法。
結果的には正しそうに見える今回の対応は、第1報で私に連絡がつき、たまたま知ってる限りの知識で対処でき、たまたま息子の症状が軽かったから無事だったに過ぎません。
私に連絡がつかず何も分からない旦那に連絡が行ったら時間だけが過ぎたかもしれないし、何かが違ってたら救急搬送だったかもしれない。
どんな症状が出た時に誰が何をするのか。
人依存ではなく、そこにいる大人たち全員が誰でも対処できるように、「アレルギー緊急対応マニュアル」のような手順が必要だと思いました。
【課題3】アレルギー経口免疫療法を進める
息子の食物アレルギーのかかりつけ病院は、この頃ちょうど転院したタイミングでした。
新しい病院の新しい主治医からは、
アレルギー経口免疫療法は、まずはアレルギーを完全に治すことをゴールにするのではなく、アレルギー症状を可能な限り軽く押さえることが目標である。
誤食は絶対ないとは言えず、起こり得ると考えること。アナフィラキシーショック症状を一度でも起こしているなら、エピペンは必須である。
と教わりました。
次回のアレルギー経口負荷試験の時に、エピペンを含めた処方薬のことを聞くことにしました。
エピペンの処方は、急ぎます。
主治医の言うように、(万が一)少しのアレルゲンを摂取してしまった時でも軽い症状で済むように、経口免疫療法を進めていきます。
●保育園でのエピペン管理