発達障害の特徴の1つ、行動の切り替えが極度に苦手という症状は、まさに息子の日常です。
毎日毎日、様々な工夫を凝らして、行動を切り替えていく練習中です。
今回は、行動の終了時間(=おしまいの時間)を確実に告げる工夫をご紹介します。
視覚優位とはいえ時計同士を照らし合わすデメリット
息子は、視覚から入る情報の処理が優れているタイプです。(=視覚優位)
言葉だけでダラダラガミガミ言い続けるのは、理解しないどころか癇癪に繋がる凹の部分。ジェスチャーや絵を見せながら、物事を再現するように説明すると、理解するどころか返事も元気に「はい!」と良い子に変身します。
だから日常の行動を切り替える時には、時計を見せて長い針がどこに来たら何をするか、目で情報を取り入れることが重要です。
それは基本対策として良いのですが…。
最近めきめき賢くなって、「あっちの時計」「こっちの時計」で数分誤差がある点を突いてきたり、トイレに行った分を延長すべきだと訴えてきたり。少し面倒になってきたのです。
加えて、私がよく使う、時計の針の場所と行動をセットに書いた絵や、針を手で動かせる時計のオモチャ。これらは行動の切り替えに非常に有効ですが、手元に置いた目印になる時計の時間と、実際の時計を照らし合わせる必要があり、これに余計な労力を使ってしまうことがあります。
照らし合わせてキョロキョロしている間に、癇癪を起し、ギャー!
おしまいの時間は「実際の時計だけ」で示す!
そこで、「実際の時計だけ」を使って終了時間を告げることにしました。
今やっている事を「おしまい」にする時は、”この時計の針がココに来た時”であることを明確に示します。
用意したのは、リサイクル折り紙とハサミだけ。
折り紙はなるべく黒以外で、赤に近い色を選びます。お金をかけずに家にあるものを利用しました。
おしまいの数字を囲む〇印をつくる
折り紙の1/4を使います。
1/4の大きさに切ったら、それを半分に折って三角形にします。
これを切り取って半円の形にします。
更に中心部をくり抜くように切り落とし、折った部分を開けば、真ん中が空いた〇の出来上がり。
使うのは、くり抜かれた円ではなく、真ん中が空いた輪っかの方です。
「おしまいの時間」に〇を付ける
ここまで来ると、分かるでしょう?
折り紙を「黒以外」にするのは、時計の数字が「黒」だから。折り紙を「赤に近い色」にしたのは、〇印を目立たせるためです。
実際の壁時計を使います。「おしまいの時間」を示す数字の上に、折り紙で作った◎印をセロテープ等で貼って完成です。
一目瞭然!「おしまいの時間」と今の時間
発達凸凹な賢い子よ、もう言い訳は言わせないぞ!
終了時間を現す時間に、「〇印(=おしまいの印)」を付けました。終了時刻を指さし、息子がうなずくのを見届けたら、行動開始です。
リビングで一番目立つ、この大きな壁時計。
例の「壁時計を利用した行動予定図は、年中貼りっぱなしです。今回の「おしまいの時間印」が加わって、シンプル・モダンとは程遠くなりました。
注)シンプル・モダン ・・・インテリアも装いも生き方も、全てにおいて私が密かに目指しているイメージ
今のところ上手くいっています。きっと慣れると効果が薄れるでしょう。そのタイミングで、「ピンクの〇印」を「オレンジの太陽型」(外側がギザギザの丸型)に変えて、気を引く予定です。