30代後半になると、自然妊娠は思っていたより難しい…と気が付き始めますよね?
私も、年齢と共に妊娠確率が下がることや、不妊治療にはお金がかかること等はなんとなく知っていましたが…。
実際に、不妊治療を決意して出向いた不妊外来の初診では、高齢出産に厳しい現実を知りました。
まずは病院探しと不妊治療(外来・初診)の予約…
不妊治療で最初の難関は、病院探し(クリニック選び)だと思いますが、私が通える範囲では選択肢が多くなかったこともあり、自分が譲れない条件を考えて1つに絞ることができました。
「不妊治療相談」の予約をしようと電話しましたが、予約ではなく初診でも先着順であることが判明。
診察時間内に初診の受付を済ますように言われました。
不妊治療の初診相談は、(私の場合が例外で)予約であることが多いと思いますが、予約は既にだいぶ先まで埋まっている可能性があります。
まだ迷っている時点で、予約だけはしておいた方が良いかもしれません。
予約でも受付順でも「不妊外来」は混んでいる!
予約ではなく受付順だと分かり、いつ行くべきか悩んでいると「土曜日の午前中は大変混雑している」と教えてくれました。
「仕事などの都合で難しいかもしれないけど、可能であれば平日の来院がお勧め」と言われました。
私が通うことになる不妊外来は、初診や検体の提出など「受付順」で診察する人もいれば、タイミング法やら曜日ごとの担当医指名で「その日限定」で来ている人がいました。
同じエリアには、妊婦検診に訪れている妊婦さんまでいましたから、いつも待合い室は混みこみでした。
不妊治療で評判の良いクリニックは混んでいるので、予約や通院日はなるべく平日にする方が気楽だと思います!
不妊外来の初診時に、不妊治療の基礎知識はあった方がいい…
私たち夫婦は、不妊外来の初診に備えて、不妊治療について少しは調べてありました。
不妊治療方法の種類、回数がかさむごとに費用はかかる、体外受精になると金額だけでなく心身的にも負担が大きい、等々…多少の知識は持って臨みました。
それでも、初診で先生の話を聞いた後は、「ヤバイ」「遅い」「今まで何をやっていたんだろう」と思いました。
実際に現実的な話を聞くと、ショックを受ける内容もあるので、初診時にはある程度の基礎知識があった方が(ショックから)自分を守ることにも繋がります。
不妊外来・待合室の様子
初めて、不妊外来を訪れた日は、沢山のご夫婦が診察(順番)を待っていました。
混んでいるという噂は聞いていましたが、本当でした。
このクリニックは、妊婦検診で来ている妊婦さんも、同じ待合いロビーで待っている形式でした。
ロビーのソファは、妊婦検診を待つ妊婦さんと、不妊治療に来ているご夫婦(あるいは女性のみ)で満席状態でした。
「患者さん優先です。付き添いの方は席をお譲り下さい」という貼り紙があったため、壁沿いや柱に寄りかかって待つ旦那さんもいて、空間としてはかなりの圧迫感がありました。
妊婦さんを含む満席ソファと立って待つ人々とで、待合いロビーは溢れかえっている状態でした!
妊娠する確率
25歳~30代前半:25~30%
30代後半:~20%
40代前半:5%
40代後半:1%
(不妊治療の担当医のザックリした説明より)
妊娠する確率について調べると、自分の想像とは違ってはるかに低いことが分かりました。
婦人科の公式サイトなどで調べても、健康な男女が排卵日に合わせて試みた妊娠確率でさえ、約20~25%という数字が目に留まります。
実際に、不妊治療の担当医から聞いた妊娠確率は、それと殆ど同じでした。
年齢と妊娠確率の関係を現す数字を改めて医者に見せられると、「自分は悠長なことを言っていられない年齢なんだ」と改めて実感しました。
ダウン症の確率
私にとってインパクトがあったのは妊娠確率以上に、母年齢ごとに見た「胎児がダウン症である確率」でした。
もし妊娠できても、お腹の赤ちゃんがダウン症だと診断されたら?それが高齢出産のせいだとしたら?
それを考えるだけでも、不妊治療は単に妊娠を目指して突き進めるものではないと改めて感じたし、とても重い”何か”がのしかかりました。
妊娠中期の年齢からみた胎児がダウン症である確率
母年齢 | 確率 | 母年齢 | 確率 |
---|---|---|---|
25歳 | 1/1042 | 38歳 | 1/148 |
30歳 | 1/704 | 39歳 | 1/114 |
31歳 | 1/617 | 40歳 | 1/87 |
32歳 | 1/530 | 41歳 | 1/67 |
33歳 | 1/446 | 42歳 | 1/51 |
34歳 | 1/369 | 43歳 | 1/39 |
35歳 | 1/299 | 44歳 | 1/29 |
36歳 | 1/239 | 45歳 | 1/22 |
37歳 | 1/189 | 46歳 | 1/16 |
例えば、もらった資料に載っていた「妊娠中期の年齢からみた胎児がダウン症である確率」(出典:FBR(財)米国血液研究所)では、37歳で「200分の1」の確率を切ってきます。
母親がたった1歳、歳をとるたびに「胎児がダウン症である確率」はグッと高まることに唖然でした。
目の前の医師は、私に表を見せながら淡々と話を進めましたが、高齢出産に潜む重い課題を感じました。
医師としては、この確率と母年齢との関係を説明することで、「30代後半なら時間的に猶予がない」「じっくり検討する年齢は過ぎている」ということを伝えたい印象でした。
不妊治療(タイミング法・人工授精・体外受精)の費用
下調べして覚悟はしていましたが、不妊治療はやはりお金がかかってきますね。
不妊治療の費用が大きく膨らむのは、やはり体外受精でした。
私たちの場合、「不妊治療をどうやって進めていきたいか」という希望を念の為聞かれました。
夫との事前相談では「体外受精までは行わず、タイミング法・人工授精で試みよう」という決断をしていたので、「体外受精は考えていない」と伝えました。
それなのに、『体外受精にかかる費用について』のプリント紙が渡されました!
「この金額なら体外受精を〇回だけ試みようか…」と挑戦する夫婦も出てくるだろうし、逆に「この金額なら体外受精をやめようか…」と諦める夫婦も出てくるかもしれない。
やはり、この現実(金額)を知った上でファイナルアンサー出しなさい!ということか。
不妊治療の方針を決める上でも、金銭的なことは切り離せない現実でした。
IVF(1回目):約28万円(+諸費用10万円)
IVF(2回目以降):約20万円
ICSI(顕微授精):上記価格+約5万円
凍結胚移植:約8万円
胚凍結保存(6カ月):1個3万円(+6カ月ごとに更新1万円)
精子凍結保存(6カ月):2万円(+6カ月ごとに更新1万円)
その他:排卵誘発・検査等に、約6万円~12万円
※不妊治療外来でもらった「費用について」より
もらった費用一覧から計算すると…
IVF(体外受精)を1回やるのに、約50万円がかかってくると分かりました。
タイミング法、人工授精については、1度の外来ごとに3,000円~10,000円というところか。
並行して受ける検査項目にも左右されますね。
不妊治療の医師の喝に…泣き出すアラフォー女性も
後に、私の子宮体がん(不妊治療の時点では「子宮内膜ポリープ」)を切除してくれた、この先生はとても大きな声で話す先生でした。
話し声が診察室の外にも聞こえてきて、中待合いで次に呼ばれるのを待っている私に丸聞こえでした。
(絶対、私が説明されている内容も、ドアの向こうで待っている人に聞こえている。)
その大声で、「あなた何歳?サンジューXX?あなたのために、はっきり言うけど。もうタイミング法だけで様子見ていい歳じゃないよ。」と言われるのだからショッキング。
診察室から出てきて、泣いている女性もいました。
不安や失望の中、あんな大きな声でハッキリ言われたら、泣くのも分かるよ…。
先生が患者さんの感情と同じペースで寄り添ったら進まないし、どうにか先に進ませようと喝を入れてる印象もあるし、医師として事実を端的に伝えようとする気持ちも分かるけど…
不妊治療と高齢出産どちらとも、アラフォーには厳しい現実なのは確かでした。
勧められた不妊治療の方法
アラフォー夫婦が医師に勧められた治療方法は、タイミング法と人工授精を同時進行するというものでした。
不妊治療として検査は進めていき、タイミング法をメインとしながらも、人工授精も開始します。
当たり前ですが、排卵日は月に1回しかなく、これを逃すと次の月になってしまい、どんどんチャンスを逃すからです。
基礎体温表で正しく記録し、排卵日を予測し、排卵日のタイミングに合わせて注射・AIH・性交、というのが基本パターンです。これがとりあえず2回(2か月)続くことになります。
この後、2回目の生理の後に子宮鏡検査、3回目の生理の後に子宮内膜ポリープ切除をすることになります。
子宮内膜ポリープが、癌化していることなど、つゆ知らず。
※次回・続編について…
私は「子宮体がん」で子宮全摘するところ、期間限定で不妊治療に挑み、出産後に子宮全摘しました。
この時のショックを軽減するために、記憶がだいぶ消え去っています。
普段は全く思い出すことがないことから、思い出さないように、記憶がだいぶ隠れているのだと思います。
出来事や心境を思い出すのに、時間がかかります。
当時の記録を読み返して、思い出した部分を整理しています。
1つのエピソードとして一定量の準備ができたら、ブログ記事として起こしています。
そのため、「続き」や「完結」までののブログ公開には、年月を費やします。
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