年齢と妊娠確率の関係はなんとなく知っていた、お金がかかることも想像していた、だけど考えが甘かった…。
不妊治療の外来初診で知ったこと、経験したことをまとめました。
目次
不妊治療への甘い考え
私は、決めたクリニックに電話しました。不妊治療相談の予約をしようと電話したのですが、予約ではなく初診で先着順、診察時間内に初診の受付を済ますように指示されました。土曜日の午前中は大変混雑しているため、平日の来院を勧められました。

この時、私たち夫婦は、こう考えていました。
タイミング法で暫くやってみて、ダメだったら人工授精を取り入れよう。体外受精は、金額的にも心身的にも辛い事だと想像つくから、そこまでやらなくても良いかな。
不妊外来の様子
初めて、不妊外来を訪れた日。混んでいるという噂は聞いていましたが、沢山のご夫婦が、診察(順番)を待っていました。
このクリニックは、妊婦検診で来ている妊婦さんも、同じ待合いロビーで待っている形式でした。広いロビーに沢山あるソファは、妊婦検診を待つ妊婦さんと、不妊治療に来ているご夫婦(あるいは女性のみ)で満席状態でした。
「患者さん優先です。付き添いの方は席をお譲り下さい」という貼り紙が、壁に貼ってありました。それに気が付いた、気の利くご夫婦の旦那さんは、立って柱に寄りかかり、奥さんとは別に待っていました。
満席ソファと立って待つ人とで、ロビーは溢れかえっていました。
妊娠する確率
妊娠する確率は、前回知った、約25%。健康な男女が排卵日に合わせて試みた時の妊娠確率が、約20~25%だそうです。
今回、不妊治療の先生が説明された妊娠確率は、それと殆ど同じでした。
25歳~30代前半:25~30%
30代後半:~20%
40代前半:5%
40代後半:1%
年齢と妊娠確率の関係を現す数字を改めて医者に見せられると、改めて悠長なことを言っていられない歳になっていることを実感しました。
ダウン症の確率
私にとってインパクトがあったのは、妊娠確率よりも、胎児がダウン症である確率です。
もし妊娠できたとしても、お腹の赤ちゃんはダウン症だと診断されたら?それは、自分が高齢出産したせいだとしたら?妊娠するかしないかの観点だけでなく、高齢出産には、重い課題が存在することを認識しました。
妊娠中期の年齢からみた胎児がダウン症である確率
母年齢 | 確率 | 母年齢 | 確率 |
25歳 | 1/1042 | 38歳 | 1/148 |
30歳 | 1/704 | 39歳 | 1/114 |
31歳 | 1/617 | 40歳 | 1/87 |
32歳 | 1/530 | 41歳 | 1/67 |
33歳 | 1/446 | 42歳 | 1/51 |
34歳 | 1/369 | 43歳 | 1/39 |
35歳 | 1/299 | 44歳 | 1/29 |
36歳 | 1/239 | 45歳 | 1/22 |
37歳 | 1/189 | 46歳 | 1/16 |
(出典:FBR(財)米国血液研究所)
この時、私は37歳。
1つ歳をとるたびに、胎児がダウン症である確率が大きく上昇する年齢です。
淡々と話をする目の前の医師は、胎児がダウン症になる確率自体を伝えたかったのではなく、「こういう事実があるから妊娠したいのなら悠長なことを言わず、早く、真剣に、取り組みなさい」という事を伝えたかったようです。
不妊治療(タイミング法・人工授精・体外受精)の費用
下調べして想像はしていましたが、通院を何度も重ねると、やはりお金がかかってきます。
費用が大きくなるのは、やはり体外受精でした。
どうやって進めていきたいか、念のため希望を聞かれるのですが、体外受精までは考えていないニュアンスを伝えたのに、体外受精にかかる費用がプリントされた紙を渡されました。
方針を決める上でも金銭的な事は、切っても切り離せない現実です。
IVF(1回目):約28万円(+諸費用10万円)
IVF(2回目以降):約20万円
ICSI(顕微授精):上記価格+約5万円
凍結胚移植:約8万円
胚凍結保存(6カ月):1個3万円(+6カ月ごとに更新1万円)
精子凍結保存(6カ月):2万円(+6カ月ごとに更新1万円)
その他:排卵誘発・検査等に、約6万円~12万円
IVF(体外受精)を1回目に、約50万円はかかってくることが、事実として分かりました。
タイミング法、人工授精については、1度の外来ごとに3,000円~10,000円というところでしょうか。並行して受ける検査項目に左右されます。
不妊治療の医師に言われたアラフォーの現実

後に、私の子宮がん(本来の対象は「子宮ポリープ」)を切除してくれる、この先生は、とても大きな声で話す先生でした。
「あなたはXXX」「あなた方はXXX」と話すたびに、ドアの向こうの中待合いで待っている他の方々に、絶対聞こえていました。現に、私たち夫婦が中待合いで待っている時も、中の診察室で話す先生の声が聞こえていましたから。

診察室から出てくる女性の中には、泣いていらっしゃる方もいました。不安や失望でいっぱいの女性もいらっしゃるでしょうに、あんな大きな声でまくし立てられたら・・・。先生が弱気になったり、感情に振り回されたりしてはいけないから、もしかすると気持ちを奮い立たせて、大きな声になってしまうのかもしれません。
その大声で、「あなた何歳?サンジューなな?あなた方のために、はっきり言うけど。もうタイミング法だけで様子見ていい歳じゃないよ。」
勧められた不妊治療の方法

アラフォー夫婦が医師に勧められた治療方法は、タイミング法と人工授精を同時進行するというものでした。
不妊治療として検査は進めていき、タイミング法をメインとしながらも、人工授精も開始します。
当たり前ですが、排卵日は月に1回しかなく、これを逃すと次の月になってしまい、どんどんチャンスを逃すからです。

基礎体温表で正しく記録し、排卵日を予測し、排卵日のタイミングに合わせて注射・AIH・性交、というのが基本パターンです。これがとりあえず2回(2か月)続くことになります。
この後、2回目の生理の後に子宮鏡検査、3回目の生理の後に子宮内膜ポリープ切除をすることになります。
子宮内膜ポリープが、癌化していることなど、つゆ知らず。
※次回・続編について…
私は「子宮体がん」で子宮全摘するところ、期間限定で不妊治療に挑み、出産後に子宮全摘しました。
この時のショックを軽減するために、記憶がだいぶ消え去っています。
普段は全く思い出すことがないことから、思い出さないように、記憶がだいぶ隠れているのだと思います。
出来事や心境を思い出すのに、時間がかかります。
当時の記録を読み返して、思い出した部分を整理しています。
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そのため、「続き」や「完結」までののブログ公開には、年月を費やします。
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