新型コロナウィルスを警戒しながら、マスク着用と手洗いうがいと徹底していた矢先、親子で別のウィルスに感染しました。
私はインフルエンザA型、息子はアデノウィルスです。
家族内感染は避けたいですが、保育園を休んだ息子の看病をしないわけにもいかず、親子共々、辛い闘病期間となりました。
「アデノウィルス感染症」と診断された息子の様子について、詳しくまとめます。
アデノウィルスとは?息子の保育園では胃腸炎の類
息子が通う保育園では、「アデノウィルス」はノロウィルスと同類に括られて、胃腸炎の類として扱われています。
今回、小児科で受診した時も、主治医から「お腹にくる子も多いけど、下痢はしてない?」と聞かれました。
アデノウィルス感染症のメジャーな症状として、下痢や嘔吐などの胃腸炎症状があるようです。
調べてみると、アデノウィルスは50種類以上あって、アデノウィルスと一言で言っても、どの種類のウィルスに感染するかによって、その症状も違うらしい。
息子の場合は、「少しの咳」「微熱」からスタートしたので、私も始めは「ただの風邪」という認識でした。
結膜炎の子が登園していた!感染経路の心当たり
更に後から調べてみると、アデノウィルス感染症の症状として、目立つのが「プール熱」と「結膜炎(もらい目)」です。
息子はスイミングプールを習っていないし、この寒い時期、保育園でのプール感染の確率はゼロ。とはいえ感染経路として濃厚なのは、やはり保育園です。
「アデノが陽性」と言われ、アデノウィルスの症状として結膜炎もあると知った後、記憶に蘇ったことが1つあります。
それは・・・1週間くらい前に、目を腫らしながら登園していた子が、同じクラスにいたじゃないか!!ということ。
目が充血したり腫れたりして、結膜炎かも?と思っても、意外と「アデノウィルス感染症」と直結して考える保護者は少ないかも。
アデノウィルス感染症は、保育園では治癒証明(登園許可)が必要な感染症の1種。診断が下れば、医師の証明書がもらえるまで登園できません。
でも、症状も軽く熱も出ない結膜炎だけなら、そもそも検査&診断に行き着かず、そのまま登園している子がいるのも現状でした。
その子がアデノ陽性の確証もないし、息子の感染経路になった確証もないけど、保育園側の「結膜炎の子の扱い」について、モヤモヤ感は残りました。
*アデノウィルスには、潜伏期間があります。
喘息なら要注意!初期症状は咳と微熱
そんな私も、今回の診断を受けるまで、アデノウィルスに関する知識は殆どありませんでした。
息子は喘息の持病があって、気管支が弱いです。風邪をひく時はいつも、少し咳をするところからスタート。「少し咳が出ている」と思ったら、気管支の炎症が進む前に、喘息薬の吸入を始めます。
健常時に毎晩、吸入しているスプレー式のものではなく、発作用のネブライザー吸入薬です。
【1日目】少しの咳
今回もいつものように、「少しが咳が出ているな」と思った1日目の夜に、喘息の吸入薬を開始しました。(写真1日目)
【2日目】微熱
翌朝、検温すると37.0℃でした。微熱があります。
休むほどの熱はないけど、この日の午後は、療育でした。療育を休むか悩みましたが、仕事もあって朝の時点では決断できず。
保育園の事務室に「13時の検温」を頼みました。
給食を終えた13時の時点で、熱を測ってもらい、その時の体温と息子の様子を電話で教えてもらい、帰宅するか療育に行くか決断することにしました。
結果、「体温は朝と変わらず37℃でした。本人は元気です。」という連絡。
今思えば、この判断を誤りました。
私は目先の仕事を片付けるために、咳をしていて37℃の息子を療育に行かせてしまいました…。
療育から帰ってくるまでずっと心配でしたが、「帰ってきたら、すぐご飯を食べて早く寝よう。早く寝れば大丈夫。」と思いました。
療育から帰ってきた息子は、元気と言えば元気。でも、おでこを触ると、微熱っぽさはあるか?
熱を測ると、37.4℃でした。少し上がっています。
この日は、早く寝ました。
アデノウィルス感染症の初期症状は、「少しの咳」と「微熱」でした。
熱が上がる!アデノと溶連菌がダブルで陽性
【3日目】熱が上がる(くしゃみ・鼻水あり)
翌朝、熱を測ると38.4℃まで上がっていました。保育園はお休みです。(即断)
咳も目立っていました。午前中は痰がらみの咳が多く、昼過ぎからは空咳も目立ちました。
行き着けの小児科は、完全予約制。予約が取れた昼近く、熱は上がったり下がったりで37℃台後半がメイン。「熱は高くない」と告げました。
それでも、喘息の症状が悪化する懸念もあるし、何らかのばい菌が悪さしているかもしれない・・・という主治医の直感で、アデノウィルスと溶連菌の検査をすることになりました。
結果・・・
・アデノウィルス 陽性(+)
・溶連菌 陽性(+)
でした。
溶連菌は、常在菌とのことでした。
既に住み着いている菌で、今回の症状の原因となっているものではない、という診断。でも「ここで見つけたからには、除菌しましょう」ということで、抗生剤を10日間、飲むことになりました。
一方、アデノウィルスは、今回の症状の原因となっていると思われる、とのこと。ウィルスなので、特効薬はなく対処法です。
咳と鼻水を軽減する混合薬と、喘息の吸入薬(追加分)を処方されました。
【4日目】熱のピークは過ぎて下降線へ(咳がひどい)
翌日は、いったん熱が下がるも、再び38℃まで上がりました。
熱のピークは過ぎた感じ。38℃を超えることはありませんでした。
咳がひどい。悪化していました。
吸入薬は本来、朝晩の2回だけですが、6時間おきに4回もやってしまいました。
それくらい、咳をし続けていました。
息子はブロックやトランプで遊び、本人は元気な様子。咳が多くて心配でしたが、元気な姿に安心していました。
親がインフルエンザに!アデノウィルスは熱は下がるも咳が治らず
実は前の晩、私が40℃の熱を出しました。ひと晩で熱は下がったものの、関節の痛みがスゴイ。息子のアデノウィルスか溶連菌が移ったか?
もしもインフルエンザなら、高熱後24時間以内が勝負とか聞くし、早めに抗ウィルス薬を飲んだ方が良いだろう…。
ということで息子は夫に託し、私が病院へ。結果はインフルエンザA型でした。以後5日間、私も外出禁止の期間が続きます。
【5日目~6日目】咳が治らず(本人は元気)
息子のアデノウィルス感染症は、熱も37℃を下回るようになりました。
吸入の回数は、朝晩の2回に戻していましたが、咳が一向に良くならず。
朝は、痰がらみの咳、日中は空咳がひどい、という状態が2日間続きました。
それでも本人は元気でした。
体調が悪化したのは、7日目です。
別ウィルスに二次感染!?体調悪化
【7日目】咳で呼吸困難!眠れない!
6歳にもなると、感染したウィルスや細菌は違えど、似たような体調不良を何度か経験しています。
こういう時の発熱は、「上がったり下がったり」を繰り返しながらも、全体の推移としては下降線をたどり、全体的には下がっていき、平熱ラインに戻る・・・というのが治癒までのパターンです。
主治医からも、毎回そうやって説明されます。今回も良い感じで(途中までは)発熱の想定ラインをたどっていました。
ところが、7日目にご注目。
本来であれば、37.1℃くらいをピークに下降線をたどるはずのパターンが、突然ググっと、37.5℃まで上昇。
しかも「救急車を呼ぶべきか!?」と深夜、私をハラハラさせたのは、体温ではなく咳!
咳がひどくて、吐き戻しました。
喉から出るような咳で、喉が鳴るような咳。明らかに痰はない。無理やり、咳をする感じ。
「吠えるような咳」「ケンケンという咳」って、これのこと?
分からない!
しかも、”我慢することができない咳”をする時に、すごい奥深く息を吸い込む。
「呼吸困難」って、これのこと?
分からない!
という感じで、眠りたいのに咳が出て苦しくて、泣きじゃくる息子の背中をさするしかなく…。そんな感じで朝を迎えました。
日中も、息子は元気がありませんでした。
【8日目】咳がピークより軽減
息子は、私のインフルエンザウィルスに二次感染しているのかもしれない。免疫が弱っているところに、インフルエンザウィルスにも晒されているのだから…。
それでも、前夜よりは眠ることができました。
咳をしながらも、睡眠をとることができていたので、少し安心しました。
私の外出OKになるタイミングで、もう一度、小児科を受診することにしました。
やはり細菌ではなくウィルス!血液検査で判明
小児科の再診では、吐き戻すほど咳がひどかったこと、咳がひどくて眠れなかったこと、熱をぶり返したこと等を伝えました。
以前も、体調悪化をぶり返した時に、細菌の二次感染という診断で、後から抗生剤が処方されたことがありました。
今回は、抗生剤の処方が必要かどうか判断するため、簡易血液検査をすることに。
血糖値を計測する時のような要領で、指先に針でパチンと穴を開けて、出てきた血液を検査用の小さな棒にチュっと付ける感じのものです。
機械にかけて10分ほどすると、結果が出ました。
結果、「細菌が悪さをしているのではない」と診断されました。やはり(状況からしても)ウィルスが影響しているようです。
何のウィルスか、今の状態で特定することは重要ではないとのことで、これ以上の検査はしませんでした。
快復には向かっているので、様子を見ることになりました。
【9日目~10日目】咳は残るも回復へ
痰がからむ咳が残りつつも、熱は平熱に戻り、回復の兆しが見えました。
9日目以降は、36.4℃前後の平熱をキープ中です。
12日目からは、治癒証明書&登園許可証を発行してもらいました。
油断大敵!喘息の子は無理しちゃダメ!
仕事をしていると、子供の体調不良が仕事の穴に直結します。
保育園には「37.5℃の壁」があることで有名ですが、37.5℃以上なら諦めモードでも、37℃くらいだと「行ける!頑張れ!」と思ってしまう。
過去の病の経験でも学んだはずなのに、この『無理』が今回も祟ってしまいました。大きな反省です。
喘息の子は、絶対に無理しちゃダメ!
咳が出始めた時は、無理しない!
自分にもう一度、よく言い聞かせようと思います。