食物アレルギー表示については食品表示基準で定められていますが、表示義務のあるアレルゲンであっても省略OKのパターンがあることをご存じですか?
アレルギー表示が省略されないはずの「個別表示」であっても、各原材料の後ろにカッコ書きで表示される『〇〇を含む』は省略されるパターンがあると知った時は驚きました。
食品表示法のアレルゲン「一括表示」と「個別表示」の”省略”
最初に整理しておきたいのは、「省略」の違い。
食品表示法には、
1つ1つの原材料ごとにアレルゲンを表示する「個別表示」
と
原材料の最後にまとめてアレルゲンを表示する「一括表示」
がありますが、「一括表示」の場合には、各原材料のアレルゲン表示は省略されて、最後に一括表示されます。
知りたい情報が省略されているものの、アレルギー情報を知りたい人から見て「省略されている」ことが明確なのが「一括表示の省略」。
一方で、本当にアレルゲン不使用なのか?アレルゲンが含まれているけど省略されているのか?が分からない省略方法なのが、この後に語る「個別表示の省略」です。
「一括表示」の省略は、課題あっても誤解はない
一括表示にも課題はあります。
そもそも「一括表示」では、どの原材料に何のアレルゲンが含まれているのか判断できません。
例えば小麦アレルギーの場合、
小麦を含む「醤油」は大丈夫だけど
小麦を含む「たんぱく加水分解物」は避けたい
等の当事者それぞれのアレルギー事情がありますが、「一括表示」だと小麦が何に使われているのか分からない。
私も常日頃、「一括表示」ではなく「個別表示」してほしい!…と思っています。
しかし一括表示の場合、”情報の省略”という観点では、原材料ごとのアレルギー表示が省略されれていることが明確なので誤解がなく、「あぁ一括表示だから、どこに小麦が使われているかは分らないわ」で終われるのです。
しかし「個別表示」の「省略」となるとどうでしょう?
「個別表示」でも2個目以降の記載は省略できる!?
なんと食品表示基準では、アレルギー情報が「個別表示」されている場合でも、2個目以降は記載の省略が認められているのです。
分かりにくいので説明すると、原材料欄に”(〇〇を含む)”という表記で一度登場したアレルゲンが、もしも他の原材料で使用されていても、2個目以降の記載は省略できるのです。
「個別表示」の”暗黙の省略”は問題だと思う

上の写真(事例)をご覧下さい。
これは、『味付のり』の原材料表記です。表示必須および表示が推奨されるアレルゲンは各原材料の末尾にカッコ書きで記載されている、つまり「個別表示」。
原材料の前半に登場する「しょうゆ」には、「大豆・小麦を含む」の記載があります。
「大豆」と「小麦」は、「しょうゆ」に含まれるアレルゲンとして一度記載されているので、それ以降に登場する原材料の末尾では、省略されています。
いや、実際は、省略されているのか否かすら分かりません。この「暗黙の省略」状態が問題だと思いませんか?
「しょうゆ」以降に記載されている「かつおぶしエキス」や「魚介エキス」には、小麦や大豆が含まれているかもしれないし、本当に含まれていないから未表記なのかもしれず、分からないのです。
この”暗黙の省略”は
醤油の「小麦」と「大豆」なら大丈夫!
という当事者の判断に不確実性や迷いを与えるもので、私としては結構問題だと思っています。
「個別表示」の省略条件は、もっと厳しく改定してほしい

狭い原材料欄を相手に、どうしても省略しがちな傾向は理解できますが、「個別表示」の省略条件については、もっと厳しくあるべきだと思います。
私が思うに、「特定加工食品」や「しょうゆ」の”〇〇を含む”表記については、1度目の記載としてカウントできないルールにすれば良いのでは。
「特定加工食品」… アレルギー特定原材料が使われていることが明らかな加工食品。例えば卵の含有が当たり前な「マヨネーズ」とか。
それかできれば、個別表示の場合は、例えアレルギー表示を省略したとしても、下線を引くか何か、「これにアレルゲンのどれかが含まれているよ!」と分かる表示にしてほしい。
最近では、アレルゲンを含む原材料を赤字表示してくれる企業や商品を見かけます。
当事者にとって、役立つ表記方法が普及しますように。
参考文献:
『食物アレルギーの子どものためのレシピ集』の巻末に載っている、「加工食品のアレルギー表示の読み方」
「食品表示検定」があることも知りました。受けてみようかなぁ?























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