食物アレルギーの経口負荷試験で、決められた摂取量をクリアすると、次に医師から指示されるのが「自宅で少しずつ試して」という言葉です。
この「少しずつ試す」というのが、実に曖昧で難しい。
息子の麦茶アレルギー対応で、私が「自宅で少しずつ試した」時の記録です。
同じ悩みや迷いに直面したアレルギーっ子のご家族にとって、少しでも参考になれば幸いです。
自己流で「麦茶」の経口免疫療法?
「自宅で少しずつ試していく」という事は、専門的に言い換えると、「減感作療法を進めていく」「経口免疫療法を進める」ということ?
いえいえ、私も「食品で試していく」「経口免疫療法を進めていく」という意味の違いを正しく理解したのは、最近になってから。※2019年12月現在
食物アレルギー経口負荷試験をクリアして、「自宅で少しずつ試して下さい」と言われた場合、食品療法・食事療法として試していくという意味です。
食物アレルギー経口負荷試験で明らかにアレルギー症状が出て、「アレルギーあり」と診断されたアレルゲンについて、医師が定めた上限を超えずに決められた量を毎日食べ続けていくのが”経口免疫療法”です。
息子の麦茶アレルギー対応に追われた2年半前は、まだアレルギー知識の理解に苦しみ、「自宅で少しずつ試す」の程度が、よく分かりませんでした。
だから、麦茶の経口負荷試験をクリアして、医師から「自宅で試して、大丈夫そうなら保育園でも飲み始めれば?」という言われっぷりをした時、毎日少しずつなのか、時々飲むことが”少しずつ”なのか、よく分かりませんでした。
質問しても、病院側が具体的に指示してくれるわけではない。
「保育園に行っているなら平日は試せないから、家にいる時に試す感じで良いと思いますよ。」
という感じ。
結局、頼れるのは自分だけ。
私がどうにかやらなければ。
自己流で、経口免疫療法を進めていかなくては!
当時の自分には、そういう意識がありました。
休前日と休日に試す!自分でタイミングを決めた
当時通っていた病院のアレルギー科は、食物アレルギー対応として「経口免疫療法」を推奨していないし実施もしていない。
「自宅で食べる」という対応について、具体的な指示は出さない病院でした。
だから、「自宅で少しずつ試して下さい。」の指示を以って、終了。
自宅に戻り、息子のアレルギー対応を考える時、素人の自分が一人で判断してやっていくしかない。
私は、「自分で経過を見守れる日」=「保育園が終わった金曜日の夜・土曜日・日曜日」に絞り、麦茶を試し飲みしていくことにしました。
祝日や祝日前日は、同じように経過を見守ることができるから、麦茶の試し飲みをする日、と決めました。
こうして、「麦茶を自宅で試す」タイミングは、休前日(の夜)と休日に決めました。
麦茶の濃度はだんだん濃く!で1ケ月間
そして、麦茶の濃度は、段階的に、だんだん濃くしていきました。
まずは、市販の麦茶を、水で薄めるところからスタート。
水で薄めた麦茶をコップ1杯。
これが1日に飲む量です。
1日目:麦茶10ccを薄める
2日目:麦茶15㏄を薄める
3日目:麦茶30ccを薄める
4日目以降:麦茶30ccを薄める
という濃度で進めました。
市販の麦茶30ccを水で薄めると、ベビー麦茶に近い茶色になります。
保育園で提供される麦茶もそれくらいの濃度だったので、それを基準にしました。
麦茶30ccを水で薄めた「麦茶コップ1杯」を試し飲む。
これを約1ヶ月、続けました。
※市販のペットボトル飲料の麦茶は、メーカーや商品ブランドによって、原材料が微妙に異なります。
※「ビタミンC」や「海洋深層水」を添加している麦茶はまだ良いのですが、「麦芽エキス」などを添加している場合は要注意!
※「大麦」だけを使っている麦茶がお勧めです。
ベビー麦茶コップ1杯!で半年間
次のステップは、市販の「ベビー麦茶」をそのまま使用して、コップ1杯。
これを暫く続けました。
金・土・日曜日以外にも、祝日のたびに前日19:00くらいと、祝日の朝。
保育園が休みの日と前日に、ひたすら「ベビー麦茶」をコップ1杯。
結果的に、週に3~4回の頻度で、1日にコップ1杯の分量。
これを半年ほど続けました。
”自宅で試し”終わった!最後は麦茶の原材料「大麦」で試す
半年も経つと、市販のベビー麦茶を飲み慣れて、それを休みの日に飲む作業は、ルーチン化されていました。
「自宅で少しずつ試す。」
これって、試したよね?
「少し試す」部分は、もうやり切った感がありました。
残る心配は、保育園で飲むのは、コップ1杯じゃない-ということ。
保育園では、朝の水分補給・給食の飲料・外遊び後の水分補給・おやつ時の飲料(牛乳の場合もあり)・・・と最低でも1日3回、多い日は5回くらい、麦茶を飲む頻度が高いです。
「1日にコップ3杯を飲んでも大丈夫」という確証を得なければ、除去解除はできない!
そこで「麦茶の試し飲み」最後の約1ヶ月間は、自宅の食事で「水」ではなく「ベビー麦茶」を飲む回数を増やしました。
それでも「確証」となるのか分かりませんでした。
そこで私が最後に試そう!と思ったのが、「大麦100%経口負荷試験」でした。
最後に、麦茶の原材料である「大麦」で試し、確証を得て、保育園での「麦茶」除去解除を決断する!
こうして、麦茶の経口負荷試験クリア後、「麦茶の飲み方」に四苦八苦しながらも、試すことに成功しました。
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