私は、息子が赤ちゃんの頃から、アレルギー対応に奮闘してきました。
外出先への「おやつ持参」や旅行先での「代替え食の相談」などは、もう慣れたもの。
しかし、親の私がいない所で、食べ物を口にするのは”保育園だけ!”という環境に変化が訪れました。
息子は、おやつを提供してくれる場面に、保育園以外で直面することになったのです。
「おやつ提供」を伴う場面で、アレルギー児はどうすればいいのか!?まとめました。
「おやつ提供」がある習い事・学童・療育 etc…アレルギー児の代替おやつ問題
保育園の”おやつ”では、事前に、献立表・使用食材・メニュー・除去&代替え内容などなど、厳しくチェックした上で、提供されています。
息子は、4月から療育(児童発達支援)に通っているのですが、10月からは午後のプログラムに移行することになりました。
ここで直面したのが、午後のおやつ問題。
習い事や学童などでも同じことが言えますが、園外・校外での午後の活動において、「おやつ時間」が設けられている場合があります。
これが、アレルギー児(と家族)にとっては、悩める問題です。
食事ではなく”おやつ”だけに、除去対応では何もなくなってしまうし、代替え菓子を用意してくれるノウハウも職員パワーも責任体制も整っていない。
殆どの施設が、”アレルギーがある子のおやつ”は持参対応であるのが現状でしょう。
息子は、産まれて初めて、「持参したおやつ」を「私がいない場所」で食べることになりました。
しかも、過去にアレルギー児が通った事例がない、と来ました。
「おやつ持参」を指示されるなら、受け身で言われるがまま従えば楽なのですが、逆にな~んにも言ってくれません。
活動が午前から午後に変わる時点で、私にとっては、今まで違う送迎パターンになることと同じくらい、「午後のおやつ、どうしよう!?」とあたふたする問題なのに…。
「アレルギーがあるので、おやつは持参します。」と宣言しつつ、持参した方がいいのか悪いのか様子を伺いました。
予想通り「持参して頂けると、助かります。」の答えで合意。
アレルギー児が、親&学校(幼稚園・保育園)から離れて、午後の活動に参加するなら、「おやつ持参」が覚悟というのは基本です。
まずは現状分析!アレルギー関係ない”みんなのおやつ”を知る
食物アレルギーは関係ない他の子は、提供されるお菓子を食べます。
アレルギーがある息子だけ、おやつを持参することになった時、他の子が食べる「おやつ」を見せてもらいました。
見た目が、”他の子のおやつ”と同じ感じになるようにするためです。
机の上に、30円ボックス、10円ボックスが置かれました。
そのボックスの中に、それぞれの金額に見合う複数種類のお菓子が複数個ずつ、ランダムに入っていました。
30円ボックスには、いわゆる小袋・個包装タイプのお菓子。10円ボックスには、チロルチョコや10円ガムなど、一般的に1個10円ほどで売られているお菓子。
子供たちは、その中から、合計が「50円」になるように組み合わせて、自分で選んで手に取っていました。
「大きい&小さいを組み合わせて、自分で選んで計算する」ということが重視されていました。
市販品で”みんなのお菓子”(50円分)の真似をする
なるほど。
持参する「おやつ」のイメージが沸きました。
個舗装タイプ1袋に、10円菓子を2個添えて、「50円おやつ」に見立てます。
ワイワイとお菓子を選びながら、きっと他の子は「30円はどれにしよう?」「10円を5個にしようかな」等々、50円分を揃えるまでのセリフが飛び交うだろう。
アレルゲン未使用のおやつを持参した息子も、その輪に入れるようにしてあげたい。
私は、持参するおやつに、必ず金額を示す数字シールを貼ることにしました。
数字を書いた白いマスキングテープを貼るか、お菓子のパッケージによっては直接マジックで数字を書き込みます。
数字を全部足せば、50(円)。
これで息子も、「ぼくはね、これとこれだよ。」と言いながら、みんなと一緒にお菓子を並べることができるだろう…。
他の子目線を考えても、数字を書くことで「同じ50円分」をアピールすることは重要だと思いました。
アレルギーサインカードを付けて!持参おやつを入れる巾着
アレルギー児のおやつは、巾着に入れて持参します。
巾着には、アレルギーサインカードを必ず付けて、食物アレルギーがあることを明確にします。
もちろん、背負うリュックにもアレルギーカードが付いています。
しつこいくらいが丁度良いです。
”誤食”じゃない!思わぬトラブルが多いおやつ時間
そんな「おやつ持参」事情にも慣れて、1ヶ月が過ぎる頃、おやつに関するトラブルが頻発しました。
おやつ時間に、必ずと言っていいほど、問題が起こるようになりました。
他の子が「持参おやつ」を奪う
おやつ時間は、自分が選んだ(息子の場合は、持参した)おやつを紙皿に置いて、みんなで「いただきます」をしてから食べ始めます。
その時、隣の子が、息子の紙皿から「持参したおやつ」を奪い、目の前で食べてしまったそうです。
私としては、その逆で「誤食事件」を起こされる方が怖いので、”食べられちゃう”のは「不幸中の幸い」という印象でしたが、息子にとっては相当ショックだったようです。
気が付くと「おやつ」が皿上から消えている
息子は、記憶力がとても良いです。
自宅で食事中でも、自分のお皿の上に、何がどれだけ残っているのか、しっかり記憶しています。
しかも、持参するお菓子は、3~4個(種)だけ。間違えるわけがありません。
息子が「10円のお菓子が1つ、なくなった。」と言う日がありました。
おやつ時間内に食べ終わらない
就学に向けて「決まった時間内に終わらせる」ということが、療育で目指すところの1つでもあります。
おやつ時間も例外ではなく、決まった「おやつ時間」で全部のお菓子を食べ終える、というのが決まりです。
息子は、のんびり食べる派なので、時間内に食べ終えるのが難しい。
最近では、私が”持参おやつ”の準備をしていると、「もっと少なくして」「もっと小さいやつにして」と言うようになりました。
息子なりに、「時間内に食べ終わらないといけない」という意識があるようです。
先日は、おやつ時間内に”食べ始めること”さえできなかったチョコレート(*)を口にすることを禁じられ、泣いてしまったそうな。
(*)乳成分不使用の「キャロブサクサクチョコレート」。1粒ずつ個舗装で、必要個数分だけを持ち歩くのに便利です。
このように、”誤食”ではない、意外なトラブルが勃発するようになりました。
今まで、食べ物を口にする場面では、とにかく「アレルギー事故」「誤食」という観点に絞り、細心の注意を払ってきました。
乳幼児を卒業し、小学生へと成長の階段を登っていく今後は、新たな問題に次々と直面すると予想できます。
テーブルを囲みながら、アレルギー児が”アレルギー関係ない他者”と絡み合うことで、新たなトラブルにも遭遇するでしょう。
そんな序章を見た気がしました。
親でも先生でもなく、自分でなんとかする術を身に付けさせなければならない-。
と強く、実感した「アレルギー児のおやつ持参問題」でした。
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