息子は、前回のピーナッツアレルギー経口負荷試験で「0.2g」がなかなか食べられず、経口負荷試験が時間切れで終了しました。
あれから約8カ月。
ピーナッツアレルギー経口負荷試験に挑みました。
今回の「食べる検査」でチャレンジする食品は「落花生(ピーナッツ)」です。
前回の失敗や教訓を活かす!アレルギー経口負荷試験で重要なこと
アレルギー経口負荷試験では、前回までの失敗や教訓を活かすことが、成功のカギを握ります。
前回のピーナッツ経口負荷試験の失敗原因。これを一言で言えば、「私が急かし、煽り、落着きのない対応」です。
息子の心の準備として、ピーナッツ経口負荷試験の日付や方法は事前に説明しました。
それに加えて、私の心の準備を万端に。
息子が食べるのを嫌がっても、決して怒らない。これは怒ることではなく、どうやれば食べられるか、頑張れるのか、一緒に考える姿勢を貫く。
どうしてもダメだったら仕方がないと思える、心の余裕を忘れずに。
そう心に決めて、「本当に嫌だったら、一緒に病院の給食を食べて、帰ってこようね。」と、息子に告げました。
「お母さん、病院の給食が楽しみだな。」
検査が嫌なものではなく、楽しみだという雰囲気を出すために、 そう伝えました。
※私は付き添い食を注文するので、負荷試験後の昼食は、病室で息子と一緒に食べます。
それと、直近のアレルギー経口負荷試験、「ごま」を食べる検査で気が付いたこと。それは、該当アレルゲンの食べ方も超重要ということです。
検査では、病院で提供される「個包装のジャム」と一緒にアレルゲンを食べるのが定番です。
それに対して教訓を活かし、ゴマアレルギー経口負荷試験の時には、プチゼリーを持参して「ゴマ」を入れ込んで食べました。
それに対して教訓を活かし、今回のピーナッツ経口負荷試験では、「ピーナッツと一緒に食べるもの」は何がいいか?を考えました。
ジャムで食べる、プチゼリーで食べる、等の固定観念ではなくて、その時に食べる「アレルゲン」が一番美味しく食べれるもの、かつアレルギー検査の邪魔をしないもの。
つまり、いつも食べているもので、アレルギーが出ないと確信できている食品で、検査対象のアレルゲンと相性がいい食べ物・・・と一緒に食べられる準備をしましょう。
今回選んだ、この”食べ物”こそ、ピーナッツ経口負荷試験を成功させた「鍵」と言えます。
経口負荷試験に必要な持ち物をバッグに入れて、ピーナッツ経口負荷試験(日帰り入院)に出発しました。
ピーナッツ経口負荷試験の検査手順
ピーナッツ経口負荷試験の手順は、前回と同様です。
砕いたピーナッツ
0.1g→0.2g→0.5g→1.0g→2.0g、全3.8gを、20分毎に食べていきます。
食べる前に、口周りにプロペトを塗ります。
食べた後に、濡れたお手拭きで、口周りを拭き取ります。
水筒の中身を飲む時は、必ずコップに開けてから飲みます。アレルゲンが水筒口に付着したり、水筒内に入ったりするのを防ぐためです。
※検査の持ち物や、検査の手順、検査前の注意事項などは、アレルゲンが違っても共通なので、別の機会にコツや重要なことをまとめようと思います。
ピーナッツと一緒に食べる食品を準備!相性抜群チョコレート
さて今回、ピーナッツと一緒に食べようと考え、私が持参したのは「乳成分不使用のチョコレート」です。
乳アレルギーの息子が、いつも少しずつ食べているチョコレートは、その名も「元祖板チョコ」。
乳成分が不使用なのはもちろん、原材料がシンプルなので、アレルギー検査の邪魔をしない。医師の許可も取りやすいです。
チョコレートなら、ピーナッツと相性抜群!
チョコシロップと迷いましたが、
・口の中がベタ付くことで、食べた後に水を必要以上に飲んでしまう
・クリーミーな食感が、ピーナッツの粒々を際立たせてしまう
と予想して、固形のチョコレートを選びました。
固形のチョコを一緒にかみ砕く方が、ピーナッツの違和感を感じず、スムーズに食べてくれるだろう・・・と考えました。
板チョコを刻むための「キッチンはさみ」も忘れずに。
【1回目】ピーナッツ0.1gの負荷
乳不使用チョコを刻んで、ピーナッツ0.1gと一緒にスプーンに乗せる。
最初は警戒するも、前回(約8カ月前)に「ピーナッツ0.1g」は食べた経験がある旨を伝えると、不安が和らいだのか口に運ぶ。
9:57頃 ピーナッツ0.1g + 刻んだ乳不使用チョコ を食べる。
ピーナッツが口腔内に残りやすく、食べにくい感はあり。
10:15頃 異常なし
【2回目】ピーナッツ0.2gの負荷
10:21頃 ピーナッツ0.2g + 刻んだ乳不使用チョコ を食べる。
10:35頃 異常なし
【3回目】ピーナッツ0.5gの負荷
10:48頃 ピーナッツ0.5g + 刻んだ乳不使用チョコ を食べる。
11:00頃 異常なし
クルミ負荷試験の時は、ここでアナフィラキシー症状が出たので、内心はかなり警戒。
いつも「お口かゆい」発言から始まるが、口腔内がかゆい様子はない。
様子を見に来た主治医に対して、「かなりドキドキしている」と本音をこぼすと、「ナッツはそれぞれ、全く別物だから。」との答え。
11:10頃 異常なし
【4回目】ピーナッツ1.0gの負荷
そろそろ、嫌がりモードに突入。
息子からは、「もうたくさん食べた」「もういい」「もう食べない」という発言が連発。
見た目にも、1.0gは(最初の0.1gから比べると)かなり多い。これを食べてもらうには、どうにか心をつかむ説明が必要だが、思い付かない。
病室に入ってから、2時間は経過していて、何をやるにも飽きている。
好きな図鑑を見ながら、お絵かきを続けていたが、描くことにも飽きて、足だけ使った”闘いごっこ”を始めたところ。
様子を見に来た主治医に、事実をそのまま伝える。
先生の一言で、息子の心が動いた。
「これで、おしまい?」
「そう。この”一口”でいいよ。」
念を押す息子に、先生がもう一度「一口でいい」と言うと、納得してスプーンを口に運ぶ。
11:18頃 ピーナッツ1.0g + 刻んだ乳不使用チョコ を食べる。
1.0gはけっこう多いので、二口くらいに分けるか迷ったが、
「”ひとくち”という言葉に納得しているんだから、”ひとくち”で終わらせた方がいいのでは?」
と、看護師さんから鋭い意見を頂いた。
なるほど、二口に分けてしまったら、”一口”食べたところで「約束の”ひとくち”を食べた」と言って、終わらせてしまうかもしれない。
ここは、ガブっと、本当に”ひとくち”で口に入れました。
11:40頃 異常なし
12:00頃 異常なし、昼食
12:35頃 昼食完了、異常なし
アレルギー症状は認められず!食事療法(食品で摂取して試す方法)へ
14:30頃 異常なし
こうして、息子は、砕いたピーナツ全1.8gを食べても、アレルギー症状が出ないことが分かりました。
皮膚症状などが出ていないか確認し、問題がなかったため帰宅許可が出ました。
気になる今後は?というと・・・
え!食事に取り入れる?
私は、経口免疫療法として、毎日食べていくのかと思っていたので、「食事に取り入れる」と聞いて、少しびっくりしました。
「全部で1.8gを食べても大丈夫」ということは分かったけど、2.0g食べた時は?
3.0g、5.0gと食べた時に、どうなるか分からない・・・。
少量でアレルギー反応がなければ、毎日少しずつ食べていく「経口免疫療法」をやらなくても、「食品で少しずつ試す」でいいってこと?
細かい疑問点はいくつかありますが、とりあえず診断としては食事療法「食品で摂取して試していく方法」をとることになりました。
ピーナッツに関する疑問点は、次回のアレルギー検査(ヘーゼルナッツ経口負荷試験)の時、主治医に確認したいと思います。
乳成分不使用チョコレート、もう1つ見つけました!
「ダーク」と「マイルド」があるようなので、食べ比べしてレポートしようと思います。