”試し行動”とは絶対違う!「わざと怒られる行動」をする謎を分析したい。

ベンチの上に立つ子供

現在5歳。自閉症スペクトラム障害(軽度)の息子の特徴は、些細なことを含めるとまだまだあります。その1つが、「わざと怒られることをする」です。

今までよ~く言い聞かされてきたから、悪いこと・怒られることを理解しています。

それなのに、”わざと”!
本当にわざと、悪いと知っていて怒られることをします。

この行動には、決まった共通パターンがあります。私なりに考えて分析したことをまとめました。

「試し行動」とは絶対に違う!

親からの愛情を確かめるために、「試し行動」という問題行動がありますが、それとは絶対に違うんです。

息子が「わざと怒られるような事をする」時は、相手にされるのか、怒られるかどうか、等を試している「試し行動」ではないと断言できます。

息子が「わざと怒られることをする」時のシチュエーション、息子の反応からも明確です。

わざと”怒られること”をする時のシチュエーション

では、どんな時に「わざと怒られること」をするのかと言うと、一番多いのが、「私が保育園に迎えに行った時」です。

次に「嫌なことをお友達にされた時」かな?

私が家事などで手が離せずに、構ってあげられない場面ではありません。忙しいから「待っててね」と、一人で待たせている時でもありません。

しかも、本当に”わざと”やっていることが分かるやり方なんですよ。

「本当はやっちゃダメ」と自分で分かっているから、すごく不思議な動き。

まず私に見らていることを確かめ、次にすごく手加減した具合で、私に”悪いこと”をしているとアピールするように”怒られること”をして、最後に怒られるのを待っている、という感じです。

これだとよく分からないので、実際の行動パターンを挙げてみましょう。

”わざと怒られる行動”で多いパターン(事例)

■私が保育園に迎えに行った時

私は保育園に迎えに行くと、すぐに姿を現さず、しばらく隠れて様子を伺っています。

私がいない時に、息子がどのように過ごしているか、保育園生活の様子を知るためです。

私が隠れて見ていると、みんなで床一面に広げたレゴブロックを囲み、息子は大人しくブロック遊びをしています。

その様子に安心して、私が「ただいま~」と近づいたり頭をなでたり、私が迎えに来たことが分かると、様子が一変!

無言でブロックをイジイジしたまま、みるみる不機嫌になり、「わざと怒られる行動」が始まります。

まず私が見ていることを確認し、今にも”このブロックを投げるぞ”という顔をしながら私をチラ見し、手に持っていたブロックの作品から1つ部品を外して、それを床に投げ付けるのです。

”手に持っていたブロックの作品”そのものを投げつける勇気はないらしく、1つだけブロックを外して投げる、というのもミソですが…

この時、「我慢が爆発して投げ付ける」という具合ではありません。スローモーションで再生したような投げ付け方です。

★先に言っておくと、ここで怒ってしまうと、二次障害が起こります!

私は、息子の行動がなかなか理解できなかった頃、ここで怒ってしまいました。「ブロックを投げたこと」に対して!

でも息子は、「ブロックを投げたらダメ」と知っているし、投げたら怒られることも本人が一番分かっている。

「ブロックを投げたこと」をここで怒っても、全く意味がなく、逆効果。

最悪の場合は、次に「お友達のブロック作品を壊しに行く」という二次障害を何度か経験しました。

これに発展してしまうと、発達障害だからとか世の中的には関係ない。客観的に、誰が見ても「悪いのは息子の行動」になるから、こうなる前に本質を理解しなければ!

■嫌なことをお友達にされた時

同じように、私が隠れて様子を伺っていると、保育園などの集団生活では「あるある」な場面によく出くわします。

声が聞こえなくても様子で分かる、お友達同士のケンカです。

息子がお友達とケンカらしき雰囲気になった時、私はわざと隠れて見ています。息子がどうやって対処するのか、見守りたいからです。

たいてい、泣くのを堪えて、”怒られる行動”も我慢しています。お友達が蹴ってきても、自分は蹴らずに我慢しています。そこに先生がやってくると、少し安心したのか泣き出す、というパターンが多いです。

それなのに、私が登場した場合はどうでしょう。

”先生も忙しそうだし、ケンカが勃発する前に、息子を連れて帰ろう…”と思い、私が姿を現すと、前述の我慢強い息子が嘘のよう!

例えば、お友達に蹴られた後の場合、私の顔をチラ見しながら、お友達に向かって片足を上げ、”蹴とばしそうなポーズ”をします。
※この間、片足でバランスをとっている感じ

私が「やらないよ。帰ろう。」と言うと、お友達に自分の片足の裏を付けるところまで、スローモーションのキック再生という感じ。そこから、エイっと(キックまでいかないけど押す感じ)した途端、私を見て、怒られる前に怒られたと思い込んで泣くか、パニックです。

”わざと怒られる行動”の謎に迫る

2つの事例の共通点は、お母さんが見てる、お母さんが見てるから怒られる、という心理が働いていることです。

それから謎を解く大事なポイントとして、私の姿を見た時、何らかの我慢をしていた・我慢して頑張った、という境遇にあったことです。

そこまで分かった時、不可解だった息子の「わざと怒られる行動」のナゾに、だいぶ迫った気がしました。

■私が保育園に迎えに行った時

  • 保育園が嫌で、毎朝イヤイヤお母さんとバイバイ
  • 行動の切り替えが苦手だけど、次から次へと皆のあとを追って頑張った
  • 我慢して頑張った保育園、夕方には楽しいブロック遊び
  • 大好きなブロック遊び、完成まであと少し
  • お母さんが迎えに来た!
  • やっと迎えに来てくれたけど、ブロック遊びを終わりにしなければいけない
  • ブロックが完成していない、どうしよう!

そんな思考が巡り、私の顔を見た時には、整理できない思いで頭の中がぐちゃぐちゃ。自閉症スペクトラムの特徴があると、一度にたくさんの想いを順序良く思考回路に収めることが、難しいことが多い。

この時、息子は、

  • 嫌だけど我慢して頑張った保育園。お母さんの顔をみたら安堵して、こみ上げてきた。ワーっと泣きたい。
  • ブロック遊びは楽しい。帰りたいけど、ブロック遊びを続けたい。
  • ブロックを完成したい。でもお母さんが迎えに来たから完成できない。

そういう複雑な気持ちが整理できずに、プチパニックになった状態なのだと理解しました。

ここに、「お母さんに怒られる」というトリガーがあれば、どうして良いか分からないけど、とりあえずワーッと泣くことができる。

だから「怒られたい」という心理が、同時に働くのだと思いました。

■お友達と嫌なことがあった時

同じように考えると、お友達とやり合ったり、何か言い合ったりした時のシチュエーションも理解できます。

  • 蹴られたけど我慢。蹴り返すのも我慢。
  • 今にもワーッと泣きたい。

ここに私が現れると、

  • 蹴られたことを伝えたい気持ち
  • 我慢できたことを報告したい気持ち
  • お母さんの顔を見たからと言って、泣き出すのは恥ずかしい気持ち

そんな気持ちが複雑に絡み合い、「蹴って怒られて泣く」という発想に傾くのだと、理解しました。

「わざと怒られる行動」には、子供なりに自分では対処できない複雑な気持ちが背景にあるのだと思いました。

”わざと怒られる行動”に私がとった対処方法

息子の”わざと怒られる行動”のナゾに、だいぶ迫ることができました。

ここまで謎解きが終わった所で、実践すると効果があった方法をご紹介します。

複雑に絡み合う”気持ち”をとにかく代弁する

予想できる子供の気持ちを、とにかく代弁します。

「保育園、嫌だったのに我慢できたね」「みんなと一緒に〇〇できて、偉かったね」「ブロックまだ遊びたいね」「お母さんが来たから嬉しいね」「ブロック完成したかったね」「お母さんが来て嬉しいけど、ブロックもまだやりたいから困っちゃうね」「帰りたいけど帰りたくないね」「どうしたらいいか分からないね」

とにかく(想像した息子の)頭の中を、言葉にします。

そうすると、モヤモヤと絡み合ってパニックになりそうだった気持ちが、1つ1つの1本の線になってスッキリするのか?

息子
お母さん、だいすき。

大きなため息をついてから「お母さん、大好き」と言い、帰る態勢になってくれる日が増えました。 ”わざと怒られる行動”に発展しない日が増えました。

一筋縄ではいかず、”わざと怒られる行動”は減っても、なかなか帰ろうとしてくれない日も多々ありますが、気持ちを代弁することで「自分のぐちゃぐちゃだった心の中を分かってくれた」という安心感はあるようです。

目先で起こった”怒られる行動”そのものを叱っても、意味がなく悪化することもあるから、発達障害の世界は難しいです。

でも「試し行動とは違うんだ!」「本当に”わざと”で奇妙!」「何かあるはず!」と子供を理解しようと考え続けたことで、良い方向に進んではいるから、「謎な行動」の分析は続けていきたいです。


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