息子は、小麦・乳・ごま・ナッツ類アレルギー。
前回の食物アレルギー経口負荷試験では、カシューナッツ0.1gでアナフィラキシーギリギリの症状となりました。
ということは、強いアレルギー症状と背中合わせ。カシューナッツを含む食品を誤食した場合、アナフィラキシーショックとなる危険性があります。
そんなリスクを少しでも軽減させるため、2日連続でカシューナッツ経口負荷試験に挑みました。
強いアレルギー症状の翌日!「半量以下なら食べられる」大予想
前日は、カシューナッツ0.1gを食べて、全身蕁麻疹と嘔吐の症状が出ました。
「行きたくない」「なんで今日も行くの?」「またゲボが出るのイヤだ」
息子のカシューナッツへの警戒レベルは、MAXです。
そんな息子に、私は「今日は大丈夫だよ。」と声をかけました。
主治医が教えてくれた「今日は食べられる可能性が高い」の根拠に、不思議と私も確信に近いものがありました。
◆今日なら食べられる(と思う)根拠◆
※主治医から受けた説明を元に、かみ砕いたものです。
- 昨日は「初めて食べた」から細胞がびっくりした
- 強いアレルギー症状が出た翌日(=今日)は、アレルギー症状が出にくい
- 昨晩、内服薬「アレジオン」*を飲んで、アレルギー症状が出にくくなっている
- 今日食べる量は、昨日食べた量の半分以下
- 口の中に纏わりつくチョコレートと一緒ではなく、パン類に入れ込んで食べる(=口腔内に触れる時間は短く、すぐ飲み込んでお腹に入る)
* 「アレジオン」… 抗ヒスタミン成分を含む。アレルギー症状を引き起こす原因物質の作用を抑える。
「昨日食べて、カシューナッツはアレルギーだって分かったから、今日は痒くならない量を確かめに行くんだよ。」と息子に説明しました。
カシューナッツ”微量”経口負荷試験で用意したもの
日帰り入院で実施する食物アレルギー経口負荷試験では、病院側が食べるアレルゲンを用意してくれます。
2日目の今日は、外来での経口負荷試験。食べるアレルゲンは、患者側が持参します。
カシューナッツは、1粒がピーナッツよりも大きいです。キッチンスケールで測ると、中くらいの1粒で約1.8gでした。
半分で約0.9g、1/4粒でも約0.45g…、「0.1g」がいかに少量か分かります。
カシューナッツ1粒を必要な量だけ割るのは難しいため、すり鉢で摩り下ろしました。
キッチンスケールでは、0.1g単位までしか計量できないため、計測可能な最少量0.1gをラップに包みました。
これを念の為(余分に)2つ用意しました。
それから、もう1つ。
日東ベストのフレンズスイーツ・シリーズ「お米deガトーショコラ」を用意しました。
前日の経口負荷試験では、カシューナッツを乳不使用チョコレートと一緒に食べましたが、これだと口腔内に纏わりつき、口腔内にカシューナッツが滞在する時間が長い。結果、過敏に反応して口の中が痒くなりました。
今日はその反省から、チョコレートではなくマフィン類にカシューナッツを入れ込んで食べる作戦です。
カシューナッツと相性の良い、チョコマフィンをチョイス。小麦アレルギーの息子が食べられる(食べ慣れている)のが、「お米deガトーショコラ」というワケです。
「カシューナッツ0.1g×2個」と「お米deガトーショコラ」を持って、病院に向かいました。
食べるのは微量を1回だけ!経口負荷試験2日目の検査方法
「昨日の症状を見ると、半分”0.05g”だと多い気がするわね。お母さんもなんとなく直観でそう思うでしょ?」
経口負荷試験開始前の診察で、ベテランの主治医が言いました。
確かに、その通り。
私も「0.05gは怪しい、痒くなりそう」と思っていました。
”計量したカシューナッツ0.1g”の1/4~1/3くらいの少量で試してみましょう。
もはや家庭で正確に計量できない目分量。
耳かき1杯分くらいの量です。
ここでは、私が持参した「計量したカシューナッツ0.1g」から、看護師さんが”その微量”を取り分けてくれました。
看護師さん曰く「1/3もないかもしれない、1/4に近いくらい。」の量です。
というわけで、2日目の経口負荷試験では、カシューナッツ約0.03gという微量を食べることになりました。
より安全ラインを知るために余計に負荷をかけ、同量を20分後に食べるパターンもあります。
今回は「その量を1回なら食べても大丈夫」という事実確認を行う検査。食べる回数は”1回ぽっきり”という検査方法です。
カシューナッツ約0.03gを食べた結果…
◆9:35頃
「お米deガトーショコラ」を1/4くらいの大きさに取り分け、カシューナッツ約0.03gを入れ込んで食べました。
カシューナッツに警戒している息子に、カシューナッツ約0.03gの量を見せ、「ほら、こんなに少ないから怖くないよ。」と言いました。
「これでお終い、食べるのはこれだけ。食べても大丈夫かどうか確認するんだよ。」
と言うと、警戒しながらも食べてくれました。
◆10:30頃
ここまでは異常なし。
病院にあった絵本を一緒に読みながら過ごしました。
カシューナッツのアレルギー症状は、始まりが遅く、食べてから1時間経過くらいでアレルギー症状が目立ったので、私の警戒心がMAXに。
これでダメなら、そろそろ痒みが出る頃だ!
◆10:40頃
本人は「大丈夫」と言う中、トイレに行きました。
病院の女性用トイレには、男児用の小便器がないため、息子は個室便座に座って用を足しました。
その時、一緒に個室に入ったので、息子の太もも内側が赤くなっていることに気が付きました。
膝から股間あたりまで、縦幅で言うとけっこう広範囲。ちょうど歩く時に足の内側同士で擦れて、皮膚に刺激が伝わる場所です。
ここって、昨日の強いアレルギー症状の時に、真っ赤になって蕁麻疹が出たところだ!
・・・でも、本人は「痒くない」らしい。
◆10:50頃
息子には、右足首に「慢性湿疹」があって、靴下が擦れて刺激になったり、体に痒みが出たりする場面で、すぐにぶり返します。
その右足首の”ぶり返し”部分が、赤みを帯びていました。
息子本人も痒いようで、靴下に指を突っ込み、ポリポリ掻き始めました。
この”ぶり返し”部分…いわゆる慢性湿疹は、皮膚からの直接の刺激以外に、食物アレルギー症状も影響するんだと確信した瞬間でした。
カシューナッツ経口免疫療法へ!”約0.03g”からスタートして0.1gを目指す
こうして、2日連続でカシューナッツ経口負荷試験をすることになり、2日目は約0.03gの微量で検査しました。
皮膚に赤みと痒みが見られましたが、最終的には「約0.03gを食べられる」と判断されました。
結果、カシューナッツ約0.03gの食物アレルギー経口免疫療法が始まります。
- この流れで、明日からカシューナッツ経口免疫療法を開始
- 約0.03g(0.1gの1/4~1/3程度)を3か月くらい食べ続ける
- 長年の経験で増量タイミングが分かるだろうから、自宅で様子を見ながら微量ずつ増やしていく。※来院なし・診察なし・増量テストなし
- 来年度中、小学1年生の1年間で、0.1gの摂取を目指す
カシューナッツ0.1gを食べただけで、強いアレルギー症状が出たことはショックでしたが、その翌日には経口免疫療法に繋げることができて、達成感に近い気持ちがありました。
食物アレルギーがまた1つ増えることは、精神的なダメージを受ける…というのが正直なところ。
反面、白黒はっきり!今後はアレルギー対応あるのみ!…という割り切りのような、清々した気持ちもあります。
とりあえず、就学前に計画していた食物アレルギー経口負荷試験を終わらせることができました。
息子のマルチアレルギーが4種類を超えて、5種類が確定したことを受けて、アレルギーサインカードの改造が必要です。
就学に向けて、小学校にアレルギー関連情報の資料提出と、その面談。そして小学校給食のアレルギー対応に関する打ち合わせも必要です。
1つ1つ頑張ります。
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