就学に向けて、ナッツ類アレルギーの経口負荷試験が続きます。
今回は、カシューナッツ経口負荷試験に挑みました。
・今回の経口負荷試験のタイプ:日帰り入院
・今回チャレンジする食品:カシューナッツ
・アレルギーレベル:クラス4
カシューナッツ経口負荷試験の方法
他のナッツアレルギー経口負荷試験と同様に、砕いたナッツを削ったチョコレートに混ぜて食べます。
息子は乳アレルギーなので、乳成分フリーのチョコレートを持参。チョコレートと混ぜる、というよりは「砕いたナッツを隠す」という感じです。
カシューナッツ経口負荷試験では、「アレルゲンフリーチョコレート」を持参しました。
検査手順は、別記事でご紹介します。
★経口負荷試験の<持ち物>はこちら
【1回目】カシューナッツ0.1gを食べる
10:00頃 刻んだチョコを乗せて、ヘーゼルナッツ0.1gを食べる。
最初の一口は、意外とスムーズです。
「ピーナッツが大丈夫だった」「ヘーゼルナッツが大丈夫だった」「今回も大丈夫かもしれない」という気持ちだったと思います。
しかし・・・
息子はすぐに「お口かゆい」と言いました。
出た!
この「お口かゆい」発言は、今までの経験上、すごい確率で命中します。
今度は「のどがかゆい」と言いました。
借りた桶とコップで、うがい・口周り洗浄、の処置。
この時点で、わずかに唇が腫れている気がしました。
2回目以降は中止!このタイミングで皮膚症状と痒み
10:20頃 本来であれば【2回目】のカシューナッツ0.2gを食べるタイミングです。
しかし、この時点で、既に、皮膚症状が現れました。
アゴに1点、丸く赤い斑点が出現。本人は痒くてポリポリ掻いています。
10:40頃 「のどがカユイ」と言っています。
自分で喉を掻くので、喉が赤くなってきました。
良く見ると、耳裏が赤くなってきて、蕁麻疹があります。
ここで、内服薬「アタラックス-P散10%」を飲みました。
黄色い粉薬です。
すぐに飲めるように、経口負荷試験の直前に処方され、手元に用意してありました。
じわりと広がる!カシューナッツはアレルギー症状が出るまで時間がかかる!
10:50頃 お腹にもポツポツと発疹が出てきました。
11:00頃 首が真っ赤、耳裏が真っ赤です。
カシューナッツ0.1gを食べてから、ちょうど1時間が経過しました。
11:30頃 それから30分が経過する頃には、どんどんアレルギー症状が強く出始めました。
耳、足、ウエスト周りは、蕁麻疹が広がって痒そう。
目周りにも、蕁麻疹が現れました。
お腹と脇の下がスゴイ!
地図のような蕁麻疹です。
あまりの痒さに、息子が愚図りだしました。
やはりナッツ類は、胃腸に行き着いてアレルギー反応が出るまでに時間がかかるのか!
小麦や牛乳だと、食べてから20分くらいで症状がバーっと出始めます。
カシューナッツは、1時間半をかけて、ジワジワと症状がひどくなっていきます。
ナッツアレルギーは、症状が強いとか、アナフィラキシーショックを起こしやすいとか言われるのは、もしかすると最初に気づけず、たくさん食べてしまってから気が付くからじゃないの!?
病院を変えてなかったら、最初から0.1gどころか、その10倍の1.0gを食べさせられていたから、アナフィラキシーショックだっただろう、という思いが過りました。
ひどい蕁麻疹!でも「皮膚症状だけなら様子見」の判断
12:00頃 息子は、愚図りながら眠ってしまいました。
首は赤いままですが、顔の蕁麻疹のボコボコ具合が、平らになってきたような気がします。
12:30頃 30分間くらい寝て、息子が目を覚ましました。
赤ら顔です。
でも、体の蕁麻疹の凸凹具合が、だいぶ平らになった気がします。
膝裏、背中、お尻などは、まだ痒くて、ポリポリ掻いています。
こうして見ていると、痒み&蕁麻疹は、だんだん下に向かって移動している感じがします。
- 「皮膚症状」以外の症状が出ていない
- グワーと広がる感じではない
- 徐々に広がりながらも、症状は少しずつ出ているという感じで、治まってきている部分もある
- ピークは過ぎた感じ
という判断から、先ほどの内服薬以外で医療的な処置はなく、そのまま様子見となりました。
食欲なし顔色悪い…少し元気を取り戻すが…
12:45~13:00頃 昼食
息子は食欲なし。
提供された病院食の中から、ジュース・缶詰みかんだけを口にしました。
13:20頃 ウンチ。
トイレに自分で歩いて行くことはできます。
下痢でもなく、形状は普通でした。
おでこに赤みが残っています。
少しだけ、元気が出てきたように見えました。
少しおしゃべり出来るようになっています。
少し歩いた(動いた)後、激しく嘔吐!
14:30頃 皮膚症状は残るものの、治まって来ている様子。
外来がある1階へ移動することになりました。
今いる病室から、外来の診察室へ移動し、外来で診察を受けて終了です。
息子と手を繋いで、ゆっくり歩きながら1階に行きました。
待合いベンチで順番を待っている途中、息子が少し咳き込みました。
咳と同時に、少しブホっという音が聞こえたので、痰が出たのかと思い、「ちょっと待ってね」と言いながら、バッグからティッシュを取り出そうとしていたら・・・
ゴボッ、ボー!!!!!
激しく嘔吐!
タオルもビニール袋もなく、看護師さんを呼ぶしかできませんでした…。
カシューナッツ恐るべし。お昼に少しだけ食べたミカンと、水分(恐らくジュース+水)が全部出てしまった感じです。
15:30頃まで、診察室の中のベッドで、横になって休みました。
だいぶ顔色が良くなってきました。
今思えば、病室から1階に降りてきた時は、息子の顔色はとても悪かったです。
誤食でアウト!カシューナッツ0.1gでこの症状はヤバイ
16:00頃 外来で診察
0.1gでこの症状だと危険。
皮膚症状と嘔吐で済んだけど、アナフィラキシーギリギリと言って良い。
ナッツ類はちょっとしたお菓子に”けっこうな量”で混ざっている。
この状態だと、知らずにちょっと食べただけで、強い症状が出る。
今後、忘れた頃に、アナフィラキシーショックを起こす可能性が高い。
と指摘されました。
微量で良いから経口免疫療法に繋げて、カシューナッツ0.1gを食べても大丈夫なレベルにもっていかなければ。
と言われました。
私もその通りだと思いました。
強いアレルギー症状の翌日は出にくい!?連日でカシューナッツ経口負荷試験に挑む
強いアレルギー症状が出た翌日は、症状が出にくい。
と言われました。
アナフィラキシーショックを起こした患者が、次の日にそれ以下の最大量を食べ、その次の日は症状が出た量以下の最大量を食べ、それを繰り返す…という急速法の話を思い出しました。
取っ掛かりとしては、それと少し似ているのかな?
- 今日この症状ということは、明日はこれほど出ないはず
- 今日の経口負荷試験のために内服を止めていた「アレジオン」を今晩から再開すれば、明日には蕁麻疹の程度を抑える効果が期待できる
- 今日の半分以下(つまり0.05g以下)の微量なら症状は出ない可能性あり
- 経口免疫療法として毎日食べても大丈夫な量を見極めねばならない
ということで、
明日も病院に来て、連日で「カシューナッツ経口負荷試験」を行うことになりました。
つづく…
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