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1歳の4月から通い始めた保育園。初めての「保育参加」を体験しました。
この時はまだ、自分の子供が発達障害である可能性も、この時点で発達障害グレーゾーンに位置することも、私自身が分かっていません。ただ時間通りに動けない、母親がいないとすぐ泣く、なかなか寝ない、いわゆる「育てにくい子」。
そんな息子が、果たしてどんな保育園生活を送っているのか?不安な気持ちで参加しました。
保育参加とは?
「保育参加」とは-?
「保育参観」は、保育園に行って様子を観覧するイメージです。
保育園児を「参観する」って難しいです。自分のお母さんやお父さんを見ると、我に返って泣いたり、抱っこをせがんだり、くっついて離れなかったり…。そうなると、いつもの保育園生活、いつもの様子を見せることができません。
私の友人は「保育園の掃除のオバサンに変装して参観した。」と言っていました。
「保育参加」は、保育に参加しながら様子を知る、参加型のイベントです。
だから、動きやすい服装は必須!
教室内のワークでは丸付けを手伝い、園庭遊びでは一緒に砂まみれになって遊びます。給食タイムでは、一緒に食べながら団らんします。
「保育参観」と「保育参加」どちらとも、普段の保育園生活を保護者にみてもらう事が一番のねらいです。それに加えて、保育園独自の工夫やねらいがあって、成り立っています。
息子の保育園は、実にユニーク。
保護者に特技があるならば、先生となって子供たちにお手本を見せて、一緒に楽しみます。お父さんの中には、鉄棒を披露した元体操選手もいたそう!
この保育園の「保育参加」のもう1つの狙いは、
『プラスの言葉をシャワーのごとく子供たちに降り注ぐ。』
です。
保育参加の当日は、登園してバイバイがないので泣かない。
保育参加当日。いつもなら保育園に到着してからバイバイですが、この日は一緒に教室に入ります。
1歳児クラスは、教室の真ん中に木製の仕切りがあって、登園した園児は手前エリアで検温が終わるまで待機します。「37.5℃の壁」をクリアした園児だけが、先生に抱っこされて、奥のエリアに連れていかれます。
この時、泣いていてもバイバイ。息子はいつも泣きます。先生に抱っこされて奥のエリアに放たれても、なお泣いています。
毎日こんな感じ(↑)。毎日毎日、仕事を続ける意味を考えさせられます。
保育参加の日は、一緒に奥のエリアまで行き、一緒に遊ぶから、もちろん泣かずにご機嫌です。
驚きの光景1.「手洗い」並んでできた!
奥のエリアで遊んでいる間、手前のエリアでは、午前のおやつの準備が始まりました。1歳児クラスのお友達全員が揃い、おやつの準備が完了すると、いよいよ手前エリアに移動して、午前のおやつの時間です。
あちこち歩く1歳児20人以上。この子たちを同じ方向に導くのですから、先生たちは大変です。しかし、びっくりしたのはここからです。
おやつの前に、手を洗う!これが、ちゃ~んとみんな出来ていたのです。なんと息子も!
教室の端にある洗面所には、3つの蛇口が並んでいます。その蛇口ごとに1列に、つまり3列に、みんな並び始めたのです。
水道の蛇口は、子供でも簡単に水が出せるように、白い握り手が付いています。自分の番が来ると、この蛇口レバーを上にあげて水を出し、泡をつけて(泡を自分でプッシュして出して!)、流して、蛇口レバーを下げて水を止める。
そして、自分のループ付きタオルがかかっている場所に行き、手を拭く!息子も!
なぜ私がこんなに驚くのか?それは、家では一人で「泡を付けて手を洗う」なんてできなかったからです。
洗面所に連れて行き、踏み台に立たせて、手を伸ばし、掌に泡を置いてあげて、「ごしごし~」と言いながら水で流してあげる。これが自宅での手洗いです。
息子から視線を外すことが出来ず、息子をみつめながら、先生の耳元で感想を述べました。
「泡も自分が届くところに置いてあるから、全部自分で、みんな出来ますよ。」先生は、そう答えました。
ハンドウォッシュを届くように置いてあげれば、自分で洗えるんだ…。自宅だと蛇口は届かないけど、水に届けば自分でゴシゴシできるんだ…。これだけで、すごい収穫でした。
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驚きの光景2.みんな自分の下駄箱が分かる!
お食事エプロンを付けるのは、まだみんなできないから、先生と一緒に手伝ってあげました。午前のおやつタイムが終わると、次は園庭遊びです。
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教室を出て、下駄箱に行き・・・。次に驚いたのは、各々が自分の下駄箱から、自分の靴を取り出していることでした。息子も!
「読めないけど、ひらがなの形でなんとなく、これが自分って分かるみたいですよ。」先生が教えてくれました。
下駄箱には、一人一人のお名前シールが貼ってあります。平仮名とはいえ、まだ読めないはず。毎日同じ形の文字を目にしているから、自分の名前は憶えているようです。
毎日、迎えに来て帰る時、私が息子の下駄箱から靴を出して、玄関に置いていました。自分の下駄箱を知っているなら、これからは「靴はどこかな~?」って促してみよう。なかなかの収穫でした。
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みんなできない?「靴をはく」
3~4歳児クラスになると、マジックテープが付いていないキッズシューズを履いている子がちらほら登場します。1歳児クラスでは、まだファーストシューズの子も多く、ほとんどがマジックテープ付き。自分でマジックテープを外して・履いて・ぺったんする、というのは流石に難しく、靴を履くのは順番に手伝ってあげました。
自分で履ける子と履けない子、半々くらいか?いや、私が見ていなかった所で先生が手伝っているのを加味すると、履けない子の方が多いはず。
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みんなはできるのにできないこと発覚!「着替え」
ボールを転がしたり、砂場でスコップ遊びを楽しんだり、思い思いに園庭遊びを楽しみました。
11時半頃から給食が始まるので、それまでに教室に戻って、砂だらけになった衣服の着替えを済ませます。
ここで、またしても驚きの光景!
同じ1歳(あるいは2歳になった子)なのに、自分で靴下を脱ぎ、自分でズボンを脱いでいる。上着の脱着はお手伝いが必要とのことでしたが、ほとんど子が、自分で靴下とズボンを脱ぎ、新しいズボンをテキパキと履きました。
これが普通なのか?
息子は・・・1人で着替えが出来ませんでした。ズボンも履かせてあげる感じ、靴下も脱がせてあげる感じ。
家での練習が足りないのか?普段の保育園生活では、みんなのマネをして出来ているのか?
その答えは、この後の保護者面談で判明します。
※「保護者面談で指摘されたこと」詳細については、別記事ご参照
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初めての保育参加では、いろいろなことが分かりました。1歳児の保育園生活の様子、先生の大変さ、自宅ではできなくても皆と一緒ならできること、逆にみんなはできるのにできなかったこと‥。
この保育参加から1年後・2年後・3年後と、毎年「保育参加」は続くわけですが、初めての保育参加で息子の保育園生活を垣間見れたから、年々の成長を測れる物差しができた気がします。
比較すべきはお友達とじゃない、1年前の息子自身と比べる。この保育参加の翌年は、そういう気持ちで保育参加できるまでに、私自身が成長することになります。