11月は七五三。この七五三イベントに欠かせないのが「千歳飴」ですが、千歳飴には乳成分が含まれていることが多く、乳アレルギーがあるとほぼ食べられません。
息子は、小麦・乳・ごま・くるみ(ナッツ類)のアレルギーがあるため、保育園時代の七五三シーズンは注意が必要な年間行事でした。
そこで今回は、「千歳飴」に纏わる経験と分かったことをまとめました。
七五三の「千歳飴」はアレルギー有無関係なく配られる!
息子が通った保育園では、毎年11月に、七五三のお祝いを兼ねて「千歳飴」が配られました。
3歳・5歳・7歳という年齢に関係なく、園児全員が対象です。
アレルギーがあっても無くても、園児全員が対象です。
子供たちが千歳飴を入れる紙の袋を自作し、イベント当日に業者から仕入れた千歳飴が園児に配られ、自分の作った紙袋に入れて、持ち帰っていました。
写真スタジオで七五三の写真撮影をした時も、「千歳飴」をもらいました。
日本では、食物アレルギー有無に関係なく、七五三のお祝いとして”千歳飴”が配られる文化・風潮があるので、アレルギー児にとっては注意が必要ですね。
保育園で配られる「千歳飴」のアレルギー対応
保育園では、息子の食物アレルギーは配慮されていますが、普段の給食のように千歳飴も「代替対応」というワケにはいきません。
配布予定の千歳飴が保育園に届くと、担任の先生が成分表を見て、息子の該当アレルゲン(ここでは乳成分)が含まれていることを確認します。
そして、皆と同じように息子にも配布するけど、「食べられない」ことを教えてくれました。
千歳飴が配布される前日に、担任の先生から「乳成分が含まれる”千歳飴”が配られる」旨の連絡があります。
息子には、「七五三の飴は、牛乳入り」と事前に教えました。
そのため、保育園から千歳飴をもらって帰ってくると、食べられるか尋ねるまでもなく「はい」と言って、私に渡すのが恒例でした。
残念ながら、保育園でもらう千歳飴は毎年、必ず「乳成分」が含まれてたのです。
乳アレルギーの厳しい!千歳飴に「乳成分」は当たり前!?
千歳飴は原材料表示を見なくても、クリーミーな色合いを見れば、乳成分が含まれているな?と察しがつきますよね。
実際、千歳飴の原材料欄には、高い確率で「全粉乳」の文字が並びます。
息子が歴代もらった千歳飴は、100%の確率で乳成分が含まれていました。
だからと言って、誕生日やクリスマスのケーキのように、千歳飴を手作りで代替えするのは難しく、乳アレルギー児にはハードルが高い食品です。
ハードルは誤食注意だけじゃない!「自分だけ食べられない」という心理のフォロー
私が苦悩したのは、「誤って食べないように」という誤食注意だけでなく、「自分だけ食べられない」という子供の心理をどうやってフォローするか?でした。
目の前に差し出されて「もらった」直後に、「食べられない」と判明するショックは大きいし、「これが食べたい!」と思った場面で我慢して耐えて諦めろ…は、何かが違う気がする。
だけど「アレルゲンが入っているから食べられない」と教えることは超重要。
そのバランスがとても難しいので、とにかく「事前に伝えておく」を意識してきました。
食べ物が登場して即座に「自分は食べられない」と諦める心理が良いワケないけど、食べられるかもしれないと期待を持たせてから「食べられない」と判明してガッカリする心理よりはマシだと信じるしかありません。
そこで同時に、「食べられる別の同じもの」(=ここでは千歳飴)があるから後で食べよう、と伝えることも重要視しました。
こうして、息子自身が「もらった食品は食べられない」と当然のように受け止め、スルーする強さも身に付いた気がします。
アレルゲンを含む食品をもらった時点で、子供自身がすでに予測して「これは食べられない」と理解でき、「僕は他の(アレルゲンフリーの)ものを食べるから大丈夫」と思える。
そういう流れを必死に作って、アレっ子の厳しい現実を乗り越えていきます。
息子が7歳を超え、七五三のハードルは乗り越え”終わり”ました。
驚きの”小麦粉”入り千歳飴に要注意!小麦アレルギーなら「金太郎飴」はNG
ところで、こちらをご覧ください。
これは、金太郎飴本店の「千歳飴」の原材料です。
「乳成分が使われていない千歳飴がある!」という、乳アレルギー児には嬉しい情報をキャッチして、まず行き着いたのが、金太郎飴本店の千歳飴なのですが…。
こ、小麦粉!?
まさかの「小麦粉」が含まれていたのです!
金太郎飴本店の千歳飴には、小麦粉が含まれています。
小麦アレルギー児は、食べることができません。
乳成分ばかりに気を取られて、原材料のアレルゲン見落としにも注意が必要です。
息子は、「小麦&乳」のマルチアレルギー。せっかく乳成分不使用の千歳飴を見つけたのに、購入できませんでした。
でも、世の中の乳アレルギーっ子は、小麦アレルギーではない人の方が多いと思いますので、乳フリーである「金太郎飴本店の千歳飴」は、乳アレルギー児にとって朗報!!です。
金太郎飴本店の「千歳飴」は、”乳成分”は不使用です!
※原材料は、同店・同商品でも年度や製造の過程で変わることがあります。必ずご自身で、含有アレルゲンを確認して下さい。
なぜ金太郎飴の千歳飴に「小麦粉」が含まれているのか?
気になったので、金太郎飴の製造の過程を調べてみました。
金太郎飴は、飴を切る時に「手粉(小麦粉)」を付けてコロコロ転がし、切っていました。
小麦アレルギーの方は、細心のご注意を!!
※千歳飴に限らず、飴を購入する時に気を付けて下さい。
小麦・乳成分が不使用の「千歳飴」を探してみた!
というわけで、七五三の「千歳飴」は、マルチアレルギーの息子には、かなりハードルの高い食べ物であることが分かりました。
息子にとって保育園で過ごす「11月」は、これで最後。七五三の写真は昨年、撮り終わりました。
今後は、「千歳飴をもらう」というシチュエーションは恐らくないでしょう。
しかし、後世に続く「小麦&乳アレルギーがある子供たち」が七五三を皆と一緒にお祝いできるように、『小麦・乳成分が不使用の千歳飴』を探してみました。
岩井製菓の千歳飴 ※「白・赤」以外
京の飴工房・岩井製菓の千歳飴は、定番の「白・赤」以外に、「黄・紫・緑」があります。
残念ながら、「白(ミルク味)」と「赤(苺ミルク味)」の千歳飴には、「全脂粉乳」が含まれています。
しかし、原材料表示をよーく見ると、「黄・紫・緑」の千歳飴には、小麦も乳成分も不使用です。
岩井製菓の千歳飴の原材料:
● 黄(白ライン):レモン味
グラニュー糖、水飴、クエン酸、香料、天然着色料(ウコン色素)
●紫(白ライン):グレープ味
グラニュー糖、水飴、クエン酸、香料、合成着色料(赤106・青1)
● 緑(白ライン):抹茶味
グラニュー糖、水飴、抹茶
食べられる色(味)の千歳飴だけ購入して、七五三のお祝い品として使うことができます。
※原材料は、必ずご自身でご確認下さい。
みなとや 千歳飴
「みなとや」の千歳飴は、小麦・乳成分が不使用です。
ただし、大手通販経由では季節商品が見当たらず、公式ページを経由しないと購入できないかもしれません。
公式ページでは、
・透明袋入り さらし千歳飴
砂糖、水飴、赤飴のみ天然色素(カルミン)を使用、打ち粉としてコーンスターチを使用
・うさぎさんの千歳飴
砂糖、水飴、香料、赤キャベツ色素
※香料でミルク風味を出している原料を使用しているとのこと。by 公式HPからの情報
などがありました。
※練乳が使われている千歳飴もあったので、原材料は必ずご自身で都度ご確認下さい。
榮太樓總本鋪(えいたろう)の千歳飴
東京日本橋の老舗「榮太樓總本鋪」(えいたろう)の千歳飴は、お祝いとしてお勧めです。
千歳飴の定番カラーである「白」と「赤」色でも、乳成分が不使用です。
原材料が、実にシンプルです。
余計な添加物が使用されていないことは、小さな子供たちが食べる品としてイチオシなポイントです。
アレルギー特定原材料等27品目が使われておりません。
えいたろうの千歳飴の原材料
●白:
水飴、砂糖、でんぷん
●赤:
水飴、砂糖、でんぷん、野菜色素
スゴイでしょう?
この原材料のシンプルさを見て、私は一気に「えいたろう」ファン。
※原材料は、必ずご自身でご確認下さい。
七五三の思い出が、素敵なものになりますように。
榮太樓總本鋪では、「ひとくち羊羹」も扱っています。 「からだにえいたろう」と題して、糖質を抑えた「大人向き」の羊羹もあり。
7大アレルギーがあっても食べられる羊羹は、ふだんのお菓子からギフト・非常食のストックにと、かなりお勧め。 榮太樓總本鋪に注目中です。