小麦アレルギーだから、大麦アレルギーなのか?
アレルゲン(たんぱく質)の交差反応を起こしているのか?
理屈は抜きにして、息子は赤ちゃんの頃から、麦茶を飲むと(試すと)アレルギー症状が出ました。
「麦茶でアレルギーが出る人なんていない」と多くの人に言われても、息子は麦茶を飲むとアゴがただれて、肌荒れを起こしました。
4歳前半で「麦茶」を除去解除するまでの記録です。
赤ちゃん飲料ノンカフェイン代表「麦茶」が飲めない!
麦茶と言えば、ミネラルを含んでノンカフェイン。
世の中には、「ベビー麦茶」「こども麦茶」と謳って、赤ちゃんでも飲めるまろやかタイプがたくさん登場しています。
母乳や粉ミルクを卒業した赤ちゃんが、普段の水分補給やお水の代わりに飲むもの・・・と信じていました。
「麦茶が飲めない子なんて、いないから大丈夫だよ。」そんなセリフも、何度も聞きました。
でもダメなんです。
母親として、直感的に「飲むのをやめた方がいい。」と思える状態でした。
麦茶アレルギーの症状とは?
息子は、生後6ヶ月の頃、粉ミルクと麦茶を飲んだ後に、アナフィラキシーショックを起こしました。
それ以前も、麦茶を飲むと不機嫌でした。
マニュアル通りに、少しずつ飲ませても、なんだか美味しそうじゃない。
うまく飲めなくて、麦茶で濡れた口まわり・アゴまわりは、いつもただれていました。
アゴは、いつもジュクジュクしていました。
アトピー性皮膚炎として処方されたステロイドを塗り、内側がフィルムになっているガーゼを小さく切って絆創膏がわりにしていました。
- 麦茶を飲むと不機嫌
- 麦茶が付くとただれる
これが、麦茶アレルギーの2大症状でした。
※息子(0歳~1歳)の場合
「麦茶」が飲料水として提供される保育園!入園後どうする?
自宅では、麦茶を飲まないようにしていました。
肌がただれると分かっているのに、あえて飲む必要はない、と判断したからです。
しかし、息子が1歳を迎えた次の春。保育園生活が始まりました。
保育園では、普段の水分補給、給食で提供される飲み物、全て「麦茶」です。
小麦・乳・ごまアレルギー(当時「くるみ」アレルギーは発覚前)の息子の給食は、代替え対応されることが決まっていました。
給食の代替えに比べたら、麦茶を「水」に代替えするのは、超簡単!
・・・と認識していたから、私は勝手に、「0歳児クラスが使っているウォーターサーバーの水を提供してくれるはず」と思っていました。
ところが、1歳児クラス(=息子のクラス)が麦茶を飲むタイミングで、毎回ウォーターサーバーがある0歳児クラスに立ち入り、注ぎに行くことはできない!
という回答でした。
保育園での麦茶アレルギー対応、どうしましょう。「水」を持参?
保育園での「麦茶」代替え対応
保育園には、毎日、水筒を持参することになりました。
初日は、水筒ではなく、天然水のペットボトル(500ml)を持参しました。
保育園側にとっても、「麦茶の代替え」という初の経験。初日から手探りです。
「保護者がペットボトルの水を持参する」という代替対応を1日試しました。
その後、保育士の体験を踏まえて、麦茶の代替え方針について再検討しました。
・保育士が持参しているペットボトル飲料と見間違えやすい。
決まった対応方針は、「保温保冷機能のついた水筒で持参する」というもの。
「常温に曝された開封後のペットボトルは、温度変化の影響を受けやすく適切ではない」というのが、主な理由です。
翌日からは、ステンレスマグボトル(容量:480ml)に「水」を入れて持参しました。
夏シーズンは、水筒2本です!
「麦茶の代わり」にもひと工夫!水筒の中身とは?
当初、水筒の中身は、ペットボトル2Lの水を注いだものでした。
ところが、息子が3歳頃になると、「どうして、他のお友達は”茶色いお茶”なのに、自分だけ”透明の水”なの?」という疑問を持ち始めます。
透明ではなく、茶色い半透明。
水ではなく、”お茶”にする工夫が必要でした。
毎日飲むから、カフェインが含まれていないお茶が良い。
子供が飲んでも苦くないお茶。抽出すると”茶色い”お茶とは?
そこで定番となったのは、「ルイボスティー」です。
「ほうじ茶」はカフェインが含まれているから、ルイボスティーの在庫がなくなった日に時々、数回だけ持参しました。
一番多かったのは、麦茶と同じノンカフェインの「ルイボスティー」でした。
・薄めたルイボスティー
・薄めたほうじ茶
「麦茶」の経口負荷試験に踏み切る
「麦茶」は完全除去の毎日でしたが、3歳児クラスに進級した春に、麦茶の食物経口負荷試験に踏み切りました。
当時、食物経口負荷検査のために通っていた病院で、「麦茶を飲んでも大丈夫か、試したい。」と、私から申し出ました。
麦茶の経口負荷試験は2回に分けて実施しました。
1回目は「うすく煮出した麦茶」、2回目は「市販の麦茶」です。
※食物経口負荷試験の履歴は、別記事の通りです。
経口負荷試験1回目は「うすく煮出した麦茶」で
事前に、保育園の調理担当に「保育園で提供している麦茶の濃度」を確認しました。
それは、一般的に麦茶の包装パッケージに書かれている使用量よりも、かなり薄い煮出し具合でした。
麦茶経口負荷試験の1回目は、その「薄い麦茶」を再現して持参しました。
「お口がかゆい」と言い出しましたが、無事に10mlまで(合計14ml)を飲むことができました。
しかし、既に3歳になった息子には、市販されている麦茶の濃さで試した方が良いのでは…?
と思いました。
私から「もう一度、市販の麦茶で試したい。」とお願いしたのが、2回目の検査のトリガーです。
経口負荷試験2回目は「市販の麦茶」で
そして2回目は、薄めない、購入した麦茶ペットボトルをそのまま持参しました。
これが「異常なし」の判定となり、少しずつ自宅で試していくことになります。
麦茶の経口免疫療法!?自己流で進めるしかない”麦茶を試す”ということ
自宅で麦茶を試す?
と一言で言われても、何をどうやって試すのが正しいのか、どの麦茶をどれくらい飲むことが正しい分量なのか?
はっきり言って、分かりません。
それでも自分で模索して、試すこと約半年。
「なんか麦茶を飲んでも、大丈夫そう」と思えるようになりました。
※実際の「麦茶を試した約6ヶ月」の詳細は、別記事でご紹介しています。
大麦アレルギー経口負荷試験を微妙にクリア!「麦茶」の除去解除へ
※「大麦アレルギー経口負荷試験」の詳細は、上記の別記事をご参照。
この経口負荷試験の結果を受けて、大麦のたんぱく質の量は比べ物にならないくらい微量もしくはゼロに近い「麦茶」は、飲んでも大丈夫だと判断しました。
アレルギー科の先生に、「麦茶」除去解除申請書を書いてもらいました。
4歳児クラスへの進級を控えた2月に、麦茶の除去解除申請を保育園に提出しました。
除去解除申請を提出した翌月(3月)から、「麦茶」は除去解除となりました。
せっかく飲めるなら、新年度スタートまで待つ必要もないだろう、という保育園側の計らいで、年度途中ラスト1か月というタイミングでの解除です。
約3年間の水筒生活におさらば!
毎晩水筒を洗い、毎朝ルイボスティーを入れる。このルーチン作業がなくなるだけで、働く母としてはタスクが減って、かなり楽です。
保育園の給食の献立表の欄外には、「~麦茶をご提供します。」のコメントがあります。
今までは、この欄外コメントの『麦茶』の部分に、除去・代替えを意味するマーカーが引かれていました。
麦茶が除去解除されてからは、このマーカーチェックがなくなりました。
これだけで「該当アレルゲン」が減った感があり、とても嬉しかったです。
みんなと一緒に「麦茶」を飲むというゴール!
保育園で麦茶を飲むとき、他のお友達は、みんな保育園所有の黄色いコップを使います。
黄色いコップに、先生がやかんに入っている麦茶を注ぎます。
今までは、息子だけ、黒いコップでした。
黄色じゃなくて黒いコップに、持参した水筒のルイボスティーを注ぎます。
黒いコップは、「麦茶じゃない」ことの証。
間違えて麦茶を注ぐことのないようにと、黄いコップとは真逆の色を選んで、園長先生が買ってくれました。
今では、みんなと一緒の「黄色いコップ」を手に持って、みんなと一緒に、やかんの前に並んでいます。
そういうシーンを目撃した時は、涙が出そうでした。
そういえば、あの黒いコップ・・・調理室に眠っているのかな。
「麦茶アレルギー」のその後
保育園を卒園後、息子が「麦茶」を飲むのは、自宅だけです。
食事中に、水の代わりに時々飲んでいます。
麦茶を飲んだ時に、アレルギー症状はありません。
「お口かゆい」とも言わず、アゴもただれず、皮膚症状もありません。
遅延型アレルギーのように、後日何か症状が出ることもありません。
ただ保護者の監視がない所で、大量の麦茶をゴクゴク飲むのは怖いです。
そのため、一度に大量に飲むことは避けています。
一人1日あたりの平均摂取量が「アレルギー症状なし」で摂取できる。
これが実現できれば、食物アレルギーとしては充分クリアしたと思っています。
小川産業の「つぶまる」は超オススメです。
子供の時にあんなに好きだった麦茶なのに、大人になってからは、なぜか麦茶の味にピンと来なかった。
でも、これを飲んだ時に、「私が”麦茶”を好きだった時の味だ」と思い出し、以来ずっと「つぶまる」愛飲中です。
大麦を砕いておらず「粒のまま」パックされています。
苦みや雑味がない、昔ながらの澄んだ麦茶が再現できますよ。
お気軽に感想・質問・記事リクエストなどをどうぞ。コメントは内容確認後、お返事と一緒に表示されます。