アレルギー経口負荷試験・経口免疫療法の掟-アレルギーっ子の命を守るために-

息子のアレルギー対応と向き合う中で、私は大事なことを忘れていました。

アレルギーと長く向き合うための鉄則。と言うほど厳重なルールじゃないけど、「心構え」として大切なことを書き留めておこう。

そんな趣旨で、主治医から今まで言われ教えられてきたことを「掟」としてまとめました。

「アレルギー経口負荷試験・経口免疫療法の掟」をつくる経緯と趣旨

「なるべく早く多く食べられるように」という希望、「もしかすると食べられるかもしれない」という期待。それが無意識に先走っていませんか?

小麦0.1g経口負荷試験をクリア!うどん0.1gで経口免疫療法を開始します。

2018/07/26

うどん0.3gの挑戦!小麦アレルギー経口負荷試験。増量の不安と向き合う(4歳後半)

2018/09/26

小麦アレルギー経口負荷試験・うどん0.6gで挑戦!経口免疫療法へ(5歳前半)

2019/01/09

息子の小麦アレルギー対応として経口免疫療法を続ける中で、うどん0.1g→0.3g→0.6gとステップアップしてきました。急速法ではなく期間を空けて、時間をかけて、少しずつ増量してきました。

だから、「前回の経口負荷試験から期間が空けば、食べられる量が自然に増えているものなのだ」と、勝手に思い込んでいた部分がありました。

小麦アレルギー経口負荷試験うどん1.2gに挑戦!も蕁麻疹でショック

2019/05/15

現に「うどん1.2g」の増量テストで失敗した時、とても凹みました。ここで「失敗」という表現をする時点で、私の”先走り”は明確。

そこで、自分の気持ちを切り替える意味でも、初心に戻って前向きにアレルギーと向き合う意味でも、主治医の言葉1つ1つを紐解き、まとめることにしました。

・息子のアレルギーと今後も長く向き合うため
・向き合っているうちに再び気持ちが先走っても大事なことを忘れないため
・いつかまた意気消沈した時に、自分を励ますため
・今まで何を教えてもらってきたのか、忘れないため

そんな趣旨を胸に、書き留めておくことにしました。
アレルギー対応で凹んだら、この記事を見直そう!

1.増量を目指さない。閾値の目安を知るだけ。

食物アレルギー経口免疫療法を実施している人が、「毎日食べる量」を増やそうとする時に受けるテストが、増量のための経口負荷試験です。

初めて食べる食材に対して、アレルギー有無を検査する経口負荷試験とは、ちょっと位置付けが違います。

増量のための経口負荷試験(以下「増量テスト」)を受ける時、ついつい「食べられる量の増量」を目標にしてしまいます。
これはダメ(by 主治医論)!

そもそも増量テストで食べる量は、”目標”ではなく”確認”するもの。増量テスト自体が、目標をたててクリアできるか?という概念ではなく、本人の様子から判断して”今なら食べられそうな量”を試すものです。

食物アレルギー経口負荷試験では、増量を目指さない。増量を目指す気持ちを忘れて、閾値の目安を知ることに徹すること。

閾値とは?
簡単に言うと限界値。主治医は「いきち」と読み、私が参画したITプロジェクトでは「しきいち」と読みました。ある反応を起こすのに必要な最小(大)値のことで、アレルギー対応で言うと「ぎりぎり食べられる量」という意味です。閾値もしくはこれを超える量で、アレルギー症状がでることを意味します。

2.閾値にこだわらない。安全に食べられる量を決めるだけ。

医師
「閾値」を上げよう上げようと意気込むお母さんが多いけど、そんな必要はないの。別に「ここまで」というラインが決まっているわけじゃない、閾値は曖昧でいい、体調によってだって変わるのだから。

アレルギー対応における「閾値」の考え方を理解すると、この閾値を少しでも上げようと、つい意気込んでしまうのが親心というものです。
これがダメ(by 主治医論)!

増量テストでアレルギー症状がでると、食べられる量の閾値(限界)を察し、それが増えていないことで凹みがち。先生曰く、ここで閾値にこだわって凹む方が間違いだと言うのです。

そもそもアレルギーにおける閾値は、ボーダーラインとして線引きするものではなく、極めて曖昧なもの。疲れた時や風邪をひいた時には閾値どころか少量でもアレルギー症状は出るし、同じ量で昨日は大丈夫でも今日はダメな時もあります。閾値は、体調・気分・その時の免疫の状態…などに左右される、とっても曖昧で流動的なのです。

だから、アレルギー経口負荷試験&経口免疫療法では、閾値にこだわらず、毎日安全に食べられる量を決めるだけ。閾値は、ボーダーラインとして定めるものではなく、”毎日食べ続けても大丈夫な量”を決める目安です。

毎日食べる量は、閾値ギリギリでもないし、閾値の少し下なら大丈夫とも限らない。閾値そのものにこだわらず、だいたいの閾値とアレルギー症状を元に、毎日安全に食べられる量を決めるための目安に過ぎない!と割り切ること。

3.アレルギー血液検査はクラスにこだわらず、抗体が減少傾向にあれば良い。

アレルギー検査における血液検査は当てにならない、とはよく言われますが、実際にアレルギー症状が強くでるアレルゲンでは、血液検査による数値も高いです。そういう意味では、「アレルギーレベルを知る上では参考になる」と考えている派です。

実際にアレルギー経口免疫療法を進めている段階になると、アレルゲンに対してどんどん免疫が反応しなくなっているのでは?と期待します。だから血液検査の結果も、クラスが下がっていることを期待してしまうのが、ここでの親心。
これがダメ(by 主治医論)!

クラス(アレルギーレベル)がどうか?にこだわる必要はなく、以前と比べて抗体が下がってきているか?に着目しましょう。一番高い数値つまり一番ひどいアレルギーの抗体が下がると、他のアレルゲンに対する抗体も下がってくる傾向にあるそうですよ。

アレルギー経口免疫療法を進める中で、アレルギー血液検査をした時、アレルギークラスが変わらなくても、抗体を現す数値が少しでも下がっていれば喜ぶこと。

4.アレルギー症状が出ても落ち込まない。一番大変なのは本人である。

アレルギー経口負荷試験において、アレルギー症状が出た子供を目の前にして、落ち込まない親がどこにいるんか!というのが正論だと思いますが、これは落ち込んだ親を励ますための掟です。

私は落ち込んだ様子が顔や態度に出てしまうし、もともと感情的なタイプなのでパニックになると感情を抑えきれず、抑えていた不満や怒りが爆発してしまうことも。

そんな様子を知ってか知らずか、

医師
お母さんが落ち込む必要なんてないのよ。だって一番大変なのは本人なんだから。

と、よく言われます。

アレルギー症状が出て、落ち込んでも凹んでも、自分よりもっと大変なのは本人である-。目の前の子供を見れば、凹んでいる暇もないのだと涙をふくこと。

5.アレルギー経口負荷試験を急ぐ時・急がない時を見極める。

今まで何回もアレルギー経口負荷試験を受ける中で、検査自体を急ぐ時/急がない時のパターンが分かりました。

アレルギー経口負荷試験を急ぐべきタイミングは-
入園や入学など、食生活を伴う新たな環境での生活が控えているのに、アレルギー有無が分かっていない時、かつ重篤な症状を起こす可能性があって自宅では摂取できない場合です。

アレルギー児の小学校入学に向けて|就学前にやること(準備・計画)

2019/01/28

診断書の準備、給食対応、食を伴うイベントに向けた情報伝達などに対して、アレルギー情報を明確にすることは絶対です。該当する場合は急いで予約をとりましょう。

アレルギー経口負荷試験を急がなくていい時は-
経口免疫療法における増量テストを急がなくていい時、に読み替えた方が状況がしっくり伝わるかもしれません。

ずばり本人が食べるのを嫌がっている時、美味しく食べていない時、もっと食べたいという意志を示していない時、です。

経口免疫療法で毎日食べ続ける中で、本人が美味しそうに食べた時・もう少し食べてみたいという意志を現した時に、増量テストをすると閾値が上がっていることが多いそうです。逆に言うと、そうじゃない時に無理やり食べても結果的に食べられないということです。

アレルギーにおける閾値は体調にも左右されると学んだばかりですが、閾値が上がれば自然と食欲や気分にも現れるという、不思議な依存関係ここにあり。

アレルギー経口負荷試験を受けたいと思う時、それが急ぐべきなのか急がなくてよいのか、待ち受ける環境と子供の様子から、適切に見極めること。

6.アレルギーで命を落とさない。目指すのは究極これだけ。

アレルギー経口免疫療法を始める時に、主治医から聞いて肝に銘じた言葉があります。

怖いのは誤食。
アレルゲンを含む食べ物に対して「この”量”なら大丈夫」と思って食べたけど、結果的にダメだった時のアレルギー症状は大したことない。

でも「(アレルゲンフリーだから)大丈夫」と思って食べたら、実はアレルゲンが入っていた時は、命を落とすリスクがある。

それを防ぐために、体に入っても大丈夫なアレルゲンの量を少しでも多くしておく。それが狙いです。

アレルギーを治すためじゃない、命を守るためです。

この言葉を暗記すれば、自分の不注意でやってしまった誤食事故では蕁麻疹で済んだことと、ニュースにもなった誤食事故での悲しい結果との違い。アレルギーっ子には普通の食べ物で命を落とすリスクがあること。経口免疫療法の意義。アレルギー対応の根底が分かる気がします。

アレルギーっ子の命を守るため-。どんなに辛くても、それを肝に銘じること。

これからも、自分にとって大切な「掟」を見つけたら、追加していきたいと思います。


応援クリックお願いします。【人気ブログランキングへ

にほんブログ村 子育てブログ アレルギー児育児へ
興味のあるカテゴリについて、他のブログを読むこともできます。
にほんブログ村 子育てブログ
にほんブログ村 発達凸凹育児
にほんブログ村 アレルギー児育児
にほんブログ村 食物アレルギー
にほんブログ村 病気ブログ

お気軽にコメントをどうぞ