発達障害だと絵が上手い?好きな物は細部までこだわる…凸凹特徴から見る「宇宙/太陽系」の絵

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息子はいわゆる発達凸凹君で、苦手と得意の差が大きい子です。どちらかと言うと「お絵かき」は得意側に入ります。

息子の絵については、いつも発達関連とリンクして考えさせられることがある中、保育園時代の「じゆうがちょう」を見ていたら、太陽系を描いたページを発見しました。

当時4歳。自閉症スペクトラムの特性がある子(以下、ASD児)が描いた「宇宙・太陽系」の絵を見ながら分析したいと思います。

1つの事・好きな物にこだわる子は、描く絵も”それ”

息子は好きな物にのめり込む性格で、ある一定期間、何か1つの事に夢中になります。

そして、そのブームが去ってはまた別の何かに夢中になる…というパターンを定期的に繰り返してきました。

保育園時代の後半、4歳~6歳当時の息子がのめり込んでいたのは「宇宙」でした。(以後もずっと宇宙好きですが)

持ち物・お絵かき・本・図鑑・TV番組・動画(YouTube)・口にする話題、とにかく何でも「宇宙」や「太陽系」に関するものですから、当然のごとく宇宙に詳しいです。

いつも宇宙で頭がいっぱいなので、自宅でも保育園でも好きな絵を描く時は「宇宙や太陽系」だし、何か作品を作る時も”それ関連”でした。

息子の自由画帳から見つけた今回の絵も、保育園の自由時間で描いたものです。

発達障害や発達凸凹の特徴との関係は?

一方、気になったのは息子の発達、つまり発達障害や発達凸凹系の特徴と絵との関係です。

私は絵の「上手い下手」以上に、息子の「表現の仕方」を見ては、色々考えていました。

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『発達凸凹』を知ってから発達障害について情報を漁っていた時期でもあり、「発達障害だと絵が上手い」とか「発達障害だと絵が描けない」とか「画家に発達障害が多い」みたいな情報が頭にあったからです。

息子の絵と発達障害の特徴を紐付けて、何かを知ろうとしていたのだと思います。

発達障害だと絵が上手い?

この時期に解ったのは、残念ながら「絵の才能」ではなくて、本人の「こだわり」や「思考」が絵に現れているだけでは?ということです。

特に感じたのは、自分が覚えている細かい部分を絵に落としている、という印象です。

当時の息子の特徴と言えば、視覚優位・お絵かきが好き・何か1つのことに夢中…という感じ。

だから例えば、この時は「宇宙」に夢中で、常に写真や動画で見ていて超詳しく、息子の頭の中にはいつも宇宙関連のイメージがありました。

宇宙の壮大なイメージを思い浮かべているのではなく、自分が覚えたことや印象深くて脳裏に焼き付いている映像。

太陽系の順番・惑星の模様・超新星爆発の瞬間・星座の並び…など、自分の頭にあることの一部であふれている感じ。

息子の場合は、その時にハマっているもので気になった部分、覚えていることの細部を描いていて、それが結果的に「上手く」見えているのかもしれません。

得意なものは上手いけど、苦手なものは描けない

実際に、得意なものは上手いけど、苦手なものは描けない、ということがありました。

発達障害の特徴として「人の顔が認識できない」「顔が描けない」等の事例がありますが、これをヒントに考えると、息子の場合は「目・鼻・口」を顔の表情として表現できるまで人一倍時間がかかった気がします。

4歳の頃には、顔の輪郭の中に大きな黒目と笑っている赤い口を書けるようになっていましたが、例えば植物の絵なら葉脈や形状まで忠実に再現したような上手い絵を描くのに比べ、人の顔の表現が幼稚でした。

好きなものを描く時は「絵が上手い子」なのに、苦手なものを描いた時は「絵が下手な子」に見える、そんな極端な感じがありました。

成長につれて、見え方・描き方を”知識として”覚えた

ただ成長するにつれて、「下向き三角は笑った口」「上向き三角は怒った口」に見える…など、見え方や描き方を知識として蓄積されました。

知識を蓄積してペラペラしゃべったり、人に説明したり、絵に描いたりすることは得意な凸の部分なので、上手い絵/下手な絵という極端な特徴は次第に目立たなくなってきています。

保育園時代は、目を描くにも「真っ黒に塗りつぶした黒丸を2つだけ」の絵が多く、小学校に入ってからは感情が分かる顔を描けるようになりました。

細部のこだわり事例1.太陽系惑星は公転しながら3Dで再現

これは、息子が保育園で描いた「宇宙/太陽系」の絵です。

平面で捉えて太陽から一直線上に見てしまうと、惑星の距離感や順番が分からない構成なのですが…。

「惑星の名前を教えて」と聞いて、息子本人に惑星名を言わせると、最初に太陽を指さして「これが太陽」

続いて「すいせ!」「きんせ!」「ちきゅ!」…と、(本来の)太陽に近い惑星から順番に指差して叫びました。

指さす順番は正解。太陽系惑星の名前も全部合っていました。

平面ではなく3D的に捉えて、息子が指さす順番で惑星を見ると、太陽を公転している惑星のイメージが沸いてきました。

後に、一直線上に並べた太陽&太陽系惑星も描いていますが、この時はまだ幼いのに太陽系の公転イメージを立体的に?よく表現しているなぁと感心しました。

細部のこだわり事例2.月だけじゃない!他の惑星の「衛星」も描く

地球の衛星である「月」は有名ですね。

息子が描く惑星は、木星・土星・天王星など色々ありますが、これら惑星だけでなく「衛星」まで描きます。

地球の周りを周る月だけでなく、他の惑星を周る衛生まで描くから感心です。

上の絵では、どれがどの惑星の衛生なのか分かり辛いですが、小さなカラフルの丸1つ1つに名前があり、息子はそれを説明していました。

細部のこだわり事例3.土星だけでなく天王星の環も描く

宇宙好きなら基礎知識かもしれませんが、土星だけでなく天王星にも「環」が存在することをご存知ですか?

息子は図鑑や写真集をたくさん見て、天王星にも環があることを知っていて、環の向きにもこだわりながら正確に描いています。

今回の絵では、土星と共に適当感のある環で(笑)分かり難いですが、家で描く時は、環が氷の粒でできていることや角度の違いなどを説明しながら描いています。

細部にこだわる特徴は、絵を描く時間(授業)に問題も

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息子の宇宙への興味や強いこだわりは、本/図鑑/動画など観るものだけでなく、描く絵にも影響しているなぁと感じます。

好きなもの興味のあるものは、特に細部にもこだわってしまうので、描く内容にも現れていました。

そこだけ見ると「絵が上手」に繋がることもありますが、実は問題も抱えています。

細部にこだわって描いていると全体が仕上がらない。
注目した細かい部分だけを詳しく描いて、他は適当。
細部へのこだわりが独りよがりになり、何を描いているのか分からない。

などなど、課題がたくさんあります。

本人のこだわりを尊重しつつ、(保育園や小学校で)作品として仕上げるための方法やコツを考えているところです。


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