幼児教育支援センターでも「発達に凹凸がある」と指摘された4歳の息子は、小さい頃から写真集や図鑑が大好き。
息子の本棚は、絵本よりも図鑑が目立ちます。野菜・きのこ・どんぐり・宇宙・星座などの図鑑が並んでいます。厚さ2cmはあるような大きな図鑑も複数あり、寝る前にベッドで読んであげる時に、寝ながら持つのが大変です。
そう、「読み聞かせ」も図鑑なのです!
夜の「読み聞かせ」も絵本より図鑑!

発達に凸凹がある息子は、いつもと同じことをしないと、次のステップ(行動)に移せません。いつもやっている事をやらないと、パニック状態になり、手に負えなくなります。
寝かしつけで、お気に入りの写真集や図鑑を読んであげるのが習慣です。これが夜の「読み聞かせ」、つまり”毎日やること”になっています。
寝るのが遅くなり、何も読まずに今すぐにでも寝てほしい時でも、いつもと同じ「図鑑の読み聞かせ」をしなければなりません。
「読まない」「早く寝なさい」と言えば、事態は悪化します。
いつもと同じく図鑑を読む、でも手早く済ます工夫が必要になります。
”いつものルール”を守り、かかる時間を変える!手早く「図鑑を読む」工夫

最初に、どれくら読むのか具体的な「量」を示し、読む量を約束します。
時間がない時は、1~2ページだけ。
まだ読み足りなくても、最初に約束したページを読んだ後ならば、凛とした態度で強気に出ることができます。
最初に説明したページを読んだら、電気を消します。
絵本なら、ストーリーが終わってくれるから、「お・し・ま・い」で終われるのにね。
図鑑の場合は、読むページ数が少ないと消化不良を起こすから、終わっても愚図りがちです。
電気を消して、もう「読めない」と視覚的に訴えた後、ギューしてなだめながら、他のお話をします。
知識だけじゃなく感情を学びたい!図鑑もいいけど絵本も読んで欲しい理由
息子は、興味のあることに対して、とことんのめり込む特徴があります。
「きのこ」に興味がある時は、読むのは「きのこ図鑑」、外にいけば「きのこ探し」、持ち物・テレビ・何でも「きのこ」に反応する…といった具体です。
図鑑は知識になるし、見たことがない物を写真で見れるし、普通に生活してたら知らない単語を覚えることもできます。興味を持つのは良いことで、図鑑を見ることに反対はしていないのですが・・・。
絵本の読み聞かせが、感性を豊かにしたり、語彙を増やしたり、先を想像する力が付いたり・・・と様々な効能があることは、周知の事実。
図鑑もいいけど、ストーリー性のある「絵本」を一緒に読んで、感情豊かな心を育てたいのです。
息子が、保育園で「先生が言っていることを理解していないのではないか?」と指摘されてしまったから、もっと聞き取りの訓練が必要かもしれない。
1対1ではなく、1対多に対して発せられた長い言葉や、集中していない時に聞こえてきた言葉について、もっと理解できるように訓練したい。
そんな日々の想いが、図鑑もいいけど絵本も読んで欲しいと思う理由です。

新しい絵本なら、興味を示してくれるかも!?という想いもあり、息子に声をかけて、一緒に本屋に行くことにしました。
大きくない=図鑑じゃない!?絵本売り場で探したのは「ポケット図鑑」
絵本売り場に到着すると、息子が「てんとう虫の本は?」と言いました。
私はてっきり、小児科の待合い室で読んだことのある『かわいいてんとうむし』の事だと思いました。
息子がこの時ハマっている(=こだわっている)てんとう虫が、立体的に埋め込んであって、数を数えたりできるカワイイ知育絵本です。
私はすぐに『かわいいてんとうむし』を見つけることができたため、ちょっとドヤ顔、「あったよ、ほら♪」
息子の表情はピクリとも変わらず、無言でした。

そ、それって、もしかして…。

図鑑売り場(学研の図鑑とかがたくさん並んでいる所)を指さすと・・・

それは図鑑じゃー!!
嬉しそうに橋って、図鑑売り場へ行ってしまいました。
息子には、「図鑑じゃなくて、絵本を買う」という認識はありましたが、どうやら息子にとっての「図鑑」は、大きくて分厚い”いつもの図鑑”だったようです。
図鑑がダメなので、”小さくて持ち運びが簡単な本”を探していました。
発達凹凸な子が”絵本”のつもりで選んだ本は「幼虫ポケット図鑑」

息子が選んだのは、『学研の図鑑ライブポケット「幼虫」』という、ポケットサイズの図鑑でした。
「好きな本を買ってあげるよ。」と言った手前、これじゃダメと言うわけにはいかず、今回はこれを購入しました。
私は毛虫が大嫌いなので、ページをめくるたびに「うわ!」を連発。

息子にとっては、その私の反応が面白いらしく、中のページを指さして「さわってごらん」「どれが気持ち悪い?」と楽しそうです。
結局、図鑑コレクションが増えただけでした。
絵本に勝る!?図鑑の楽しい遊び方

この「幼虫図鑑」には、どうやらチョウ類の幼虫が中心に掲載されているようです。
しかし、後ろの方のページに、てんとう虫の幼虫の写真を発見しました。
てんとう虫と言えば、息子がこだわる、大好きな虫。「見てごらん!ほら!」と言いながら、大喜びです。
図鑑で遊ぶイメージが沸かない方もいるでしょう。息子の「図鑑の遊び方」を伝授します。
※いずれも「幼虫図鑑」編
・戦ったら、どちらが強いか分析する(=質問攻め)。
・気持ち悪いランキングを語る。
・写真と同じ虫の絵やマスコットを持っている場合は、それを持ってきて写真と重ねたり、近くに置いたり、握りしめる。
・卵→幼虫→成虫の組み合わせを覚えて、ナゾナゾを出す。
・文字を隠して「どれが○○でしょ~か!」とクイズを出す。
・図鑑の上に指を這わせて、写真の幼虫と会話する。
という感じです。
図鑑1冊で、ずっと遊べます。
絵本には絵本の良さがあり、図鑑には図鑑の良さもある。そして、図鑑には、読み手次第で、絵本よりも「使い方の拡がり」はあるのかもしれません。
図鑑にも、楽しい遊び方があることに、間違いはありません。
図鑑で「読み聞かせ」ってどうやるの?
ちょっと気になっている本「理科好きな子に育つ ~体験型読み聞かせブック」
その日の夜、私は「幼虫絵本」を気持ち悪そうにめくりながら、読み聞かせをしました。
図鑑で「読み聞かせ」する方法が分からない方もいるのかも。
実は、絵本より単調に読めて、簡単かもしれませんよ。
図鑑の読み聞かせ方法は、名前を読み、特徴を端折りながら読み上げ、ちょっと感想を添えるだけです。
【アサギマダラ】
日本全土にいます。
幼虫は、黒い体に、白と黄色のもようがあります。
うわ!気持ちわる~。毒がありそうな色です。
という感じ…。
たくさん読んであげると、息子は満足そう。
電気を消す時に、納得した表情をしているかどうかで、よく分かりますよ。