食物アレルギー児の保育園生活の中で、毎月必要となるのが給食の献立チェックです。
保育園によって献立表のフォーマットは異なりますが、「メニュー名称」だけでなく「使用する食材・調味料」についても確認できることが大前提。それが、誤食を防ぐために大切なポイントです。
そんなアレルゲン代替メニュー/除去メニューの確認において、どんな観点が外せないのでしょうか。
「使用する調味料」にアレルゲンが含まれているか
まず、年度初めや調味料が切り替わるタイミングで、給食に使われる調味料のチェックが重要です。
これは、献立表に未掲載であることも多いので、注意が必要です。
息子の保育園では、「砂糖」や「調合油」の記載はあっても、「塩・こしょう」「醤油」「みりん」は省かれています。また「コンソメ」や「中華だし」などの粉末調味料の記載もありません。
この粉末系の調味料は、「使用する食材」として献立表に登場しない上、メーカーによって含まれるアレルゲンが異なる曲者です。
小麦アレルギーの息子の場合、給食で使用される「コンソメ」がアウトでした。
入園後、初めてコンソメを使用する際に、調理さんの方から確認しに来てくれました。コンソメの原材料には、小麦が含まれていたのです。
一度分かってしまえば、毎月の確認は不要でした。
コンソメを使うメニューの時は、こちらから言わなくても「コンソメ→中華だし」という代替対応になりました。
もしも、調理さんが確認してくれなかったら?
アレルギー知識に乏しく、勝手にコンソメが使用されていたら?
給食で使われる各種調味料は、該当アレルゲンが含まれていないか、絶対に確認しておく必要があります。
「使用する食材」にアレルゲン食材があるか
次に、「使用する食材」のチェックが必要です。
アレルゲンそのもの、あるいは”アレルゲンを含む食材”があるか確認します。
最近では、目立つカラーマーカーで印を付けるのが主流な印象。食材チェックはこの後、各メニューのアレルギー対応(代替・除去)確認の前段となるので、ここで漏れてはいけません。
声を出して確認することをお勧めします。「牛乳、かじき、ソーセージ、豚肉・・・」と読み上げ、アレルゲンに該当した食材は、その場でマークしましょう。
例えば息子の場合、小麦/乳/ゴマが完全除去。マーカーで印を付ける食材は以下のようになります。
牛乳、かじき、ソーセージ、豚肉、ほうれん草パン、マヨネーズ、調合油、砂糖、精白米、もち米、ごま油、にんじん、たまねぎ、コーンクリーム缶、トマト、きゅうり、キャベツ、しめじ、たけのこ、しいたけ
(献立表の「使用する食材」より抜粋)
給食の献立表は、「原材料」というより「食材」としての記載になっています。
小麦食品(パンやスパゲティなど)は、その内訳となる原材料ではなく、「XXパン」「麺」のような記載。だから、漏れないように注意が必要です。
小麦はその加工品をイメージしやすいですが、乳アレルギー対応は難しいですよ。
乳製品の名称であればすぐに分かりますが、上記のように「ソーセージ」が該当するのだと、すぐに気が付けますか?
息子の保育園で使用されているソーセージは、原材料に乳成分が使われています。乳アレルギーの息子は、除去が必要な食材です。
このソーセージのような加工品は、上述の調味料と同様、メーカーによって原材料が異なる曲者です。
初めて登場する加工品は、絶対に原材料の事前チェックが必要です。
メニューからアレルゲンが除去・代替されているか
※食材・調味料レベルで除去代替してくれる場合です。メニューごと除去対応・代替対応の場合は除く。
「この食材・調味料を使ってはいけない!」と分かったら、次はメニューの確認です。
「使用する食材」でマーカーした食材が、メニューから除去されるか。代替対応の場合は、代替内容が明記されているか確認します。
小麦・乳・ごまアレルギーの場合は、こんな感じ。
- 牛乳、ほうれん草パン
- 白身魚のクリームコーン焼き
- トマトサラダ
- ソーセージと野菜のスープ ソーセージ除去、コンソメ→中華味
- <おやつ>中華おこわ ごま油除去
「牛乳」は「水」に、「パン」は「米粉パン」に代替えされますが、これは毎回同じ対応なので、調理さんが赤入れ書きを省略し、マーカーチェックのみです。
※これも、事前に打ち合わせが必要
「使用する食材」でチェックしたソーセージが、除去されることが分かります。
小麦を含むコンソメを使用するスープは、中華味に代替えされることが分かります。
実は、この一見単純に見える代替内容の記入も、事前打ち合わせの賜物です。
「使用する食材」欄で「コンソメ」や「中華だし」の記載もなく、メニュー欄でも「XXスープ」と書かれているだけでは、何のスープかも分からないし、下手したらチェックもスルーする、危険なポイントです。
だから、絶対に調味料の事前チェックは外せない。どんな味なのか、どんな調理方法なのか、少しでも分からなかったら、絶対に質問しましょう。
この調子で、毎日の献立分、1日~月末日までの献立メニューをチェックします。
一般レシピと何か違う?給食レシピではアレルゲンを使用しないか
ここまでくればあと少し。後半は、想像力が必要なチェックです。
各メニューについて、一般的なレシピを思い浮かべてみましょう。
「これって普通、アレルゲン使うようね?」と思うメニューが、除去も代替えもされないことに気が付きます。
- 「チンゲン菜としめじのスープ」について何も記入されていない。→ コンソメを使っていないの?
- 「鶏のから揚げ」について代替内容が書いてない。 → 衣に小麦粉を使っていないの?片栗粉だけ使うの?
- 「キャロット寒天」→ 「牛乳」は使わないの?
一般的には、該当アレルゲンが使われることが多いメニューについて、本当に大丈夫なのか質問します。
食材だけではなく「味付け」「衣」「つなぎ」に至るまで、少しでも原材料が分からないメニューについては、絶対に確認します。
私は、毎月、確認事項を紙に書き出しました。
除去・代替によって「不自然なメニュー」になっていないか
最後は、除去・代替えされた給食メニューを想像します。アレルギー対応の最終確認です。
以前、給食メニューにある「ミートマカロニ」で、アレルギー対応が「マカロニ除去」と書かれていました。
ミートマカロニからマカロニを除去って・・・
・・・ミートしか残りませんよね。息子は、ミートソースだけを食べるのだろうか?
このように、除去・代替えされたアレルギー対応メニューに対して、不自然なメニューがないか確認します。
因みに、気になる「マカロニ抜きのミートマカロニ」は、ミート米粉めんでした!
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