【ASD息子のお風呂】行動の切り替えができない子を浴室に連れて行く方法[3]こだわりルールは本人が守り抜く!

感覚過敏のお子さんについて、お風呂に関わる悩みを多く散見します。多いのは、やはり顔が濡れることを嫌がったり、洗髪ができなかったりでしょうか。

一方で、ASD息子を相手に私が悩み続けたのは「お風呂の時間に、お風呂になかなか入ってくれない」ということでした。

それはASD(自閉症スペクトラム、いわゆる発達障害)の息子の、気持ちと行動の切り替えが苦手という特性が大きく影響しています。

パート1では、2~3歳頃までの「玩具で釣る」に一工夫。

お風呂を嫌がる!行動の切り替えができない子を浴室に連れて行く方法[1]玩具で釣るに一工夫

2019/05/31

パート2では、4歳前半頃までの「豊かな情緒」に訴える。

【ASD息子のお風呂】行動の切替が苦手な子を浴室に連れて行く方法[2]泣き真似で情緒に訴える

2020/02/13

という方法についてご紹介しました。

今回は、パート3として、4歳後半を振り返ります。

理由はあるけど”理由ありき”じゃない!「お風呂に入る」ということ

お風呂に入る理由は、玩具でも「お母さんが泣いているから」でもない。

4歳後半には、「お風呂の玩具で遊びたい」とか「お母さんが呼んでいる」とかいう理由ではなく、「お風呂は必ず入るもの」「夕食後から寝る前の間に、お風呂に入るんだ」という、日常ルールを意識することにしました。

息子は、言葉の揚げ足取りが得意で、納得できない事は質問攻め。

そんな特性がある中、「お風呂に入る」という毎日の行いは、理由を延々と語って納得してからではなく、日常のサイクルとして認識してほしい、と思いました。

だから、衛生面からの理由ももちろんあるのですが、入浴は理由ありきで起こす行動ではなく、日常のルールとして習慣として行動して欲しいと思いました。

事前に丁寧に何度も説明!「お風呂の時間」を認識させる

そこで心掛けたのは・・・

・「お風呂だよ」って言ったら、お風呂だよ
・「お風呂だよ」って言って来なかったら、お母さんは先に入っちゃうよ
・「お風呂だよ」って言ったら、遊びや図鑑が途中でも、いったん「待っててね」だよ

ということを、事前に何度も何度も説明すること。

息子は、説明するごとに納得していました。

でも、頭では分かっているけど「行動の切り替えができない」のが発達凸凹くんの特性です。

説明されたから、頭では分かっているのに、行動に移せない。

今やっていることを辞めたくない気持ちが先行する。でも「お風呂の時間がやってきた」ことは分かっている。でも(遊びを)続けたい。

だから自分でイライラ、モヤモヤ、どうしたら良いか分からなくなって、癇癪かパニック・・・というのが定番です。

「もうすぐお風呂だよ」と事前に声掛けし、本当にお風呂というタイミングで、もう一度「お風呂に入ろう」と言っても、スムーズに来るわけがない。

手を握って「一緒に行こう」と言いながら、手を引いても、一緒に来てくれる確率10%程度です。

でも、事前に何度も説明すれば、「お風呂の時間が来てしまった!」ということは理解している。「お風呂の時間」を認識させるところまでは成功です。

ただ、切り替えが苦手な子に、声掛けだけでは不十分。更なるルール化が必要でした。

浴室に向かうタイミングを具体的にルール化!「お風呂の時間」が目の前に

手を引いても脱衣所に来てくれない、残りの90%をどうにかしたい。

実践したのが「具体的なルール化」でした。

いつまでにお風呂場に行かなきゃいけないのか、という浴室に向かうための具体的なルールを作りました。

「行動の切り替えが苦手」対策!『おしまいの時間』を時計で確実に告げる方法

2019/02/12

「時計の針」ではなく、もっとイメージ的に「どのタイミングで浴室に行くのか?」が分かるように。

お母さんが、髪の毛を洗っている間に、裸になる。

お母さんが、髪の毛を洗い終わるまでに、お風呂のドアを開ける。

私は、一番先に「髪を洗う」派です。私の洗髪が終わるまでにお風呂場に来ること、というルールを作りました。

お風呂に行かなくちゃ行かなくちゃ…と思っている息子が、いつまでにお風呂場に行けばいいのか分かる、具体的な表現にしました。

「お風呂だよ」と言われたのに行かなかったら、お母さんは先に入ってしまう-。これは、すぐに理解しました。

私が手を引いて「おいで」と言っても、浴室に行くのを拒んだ時、私は自分だけ(説明したルール通りに)浴室に行きました。

お風呂場のドアが閉まる音、シャワーが出る音が聞こえると、息子は浴室まで真っ先に様子を見に来ました。

この時に息子は、息子にとってのカウントダウンである「お母さんの洗髪」が、既に始まっている!ということに気が付きます。

”お母さんが先にお風呂に入ってしまった!”というシーンが、視覚に飛び込んでくるから、ここで事態を本当の意味で理解します。

言葉の説明だけではピンと来なかったルールが、実際に目で見て、初めて「ルール通り」に実行されている・・・と気が付くのです。

そしてベソをかきます。

ルール通りに「お母さんが先にお風呂に入った」ことを知り、自分は間に合わなあったことを知り、癇癪の直前です!

”ルール通り”だから大丈夫!安心感を与えて肯定感を高める

ある時は、浴室まで様子を見に来て、そのまま癇癪を起こしてバスマットを蹴り飛ばしている…。

またある時は、「待って!待って!待って!」と泣き叫びながら、髪の毛を洗うのを引き留めようとしている…。

そんな息子が、浴室のドア越しに。

大丈夫だよ。まだ洗ってるよ。まだ髪の毛ゴシゴシやってるよ。

私はドアを開けて、髪の毛を洗っている姿を見せながら、声をかけて安心させます。

お母さんは、まだ髪の毛を洗っている。つまり、まだ決めたルールを守ることができている。髪の毛を洗い終わるまでに、お風呂の中に来れば良いのだから。

それを伝えます。

この時、笑顔であること。これが重要です。

・お母さんは、怒っていない(ニコニコしている)
・お母さんは、まだ髪の毛を洗っている
・お母さんとの約束にまだ間に合う

目の前のシーンから、それが「ルール通り」であることが分かると、自信が湧いてきたのか、息子はテキパキ洋服を脱ぎ始めました。

ゆっくりで大丈夫だよ。まだ洗ってるよ。まだ髪の毛、終わらないよ。

急ぎ過ぎて、気持ちが空回り。袖から手が抜けずにジャンプしていたり、Tシャツから首が抜けずに叫んだり、うまく服を脱げない時は、声をかけて安心感を与えます。

ここで「遅くなった気がしたけど、お母さんは怒っていない」「お母さんが優しく、ゆっくり洋服を脱いで良いって言ってくれた」という認識が働くらしい?

いったん、ホっとした安心したような表情で、ニコ顔を見せてくれます。

裸になって浴室に入ってきた息子は、ルール通りに間に合ったことが自信に繋がり、ドヤ顔です。

息子は、バスマットを蹴り飛ばしていた癇癪が嘘のように、「今日も間に合った!」という肯定感に満ちています。

こだわり強い子の「こだわりルール」と化すれば、本人が守り抜く!

それが続くと、いつしか息子の行動にも変化が現れました。

浴室のドアが閉まる音・シャワーの音が聞こえると、真っ先に浴室まで様子を見に来る…ところまでは同じです。

でも、私が洗髪を始めた姿を見て、ベソをかく子はもういません。

(あ、まだ大丈夫だ!)

という顔をして、リビングに再び戻って行き・・・遊びの続きを始めます。

※この時、たいてい一人で図鑑を読んでいます。お風呂から出て来て、ページが開かれた状態で、床に置かれた図鑑を見れば分かります。

そして暫くすると、浴室まで、また様子を見に来ます。

気になり過ぎて、30秒ごとくらいに見に来た時は、こっちが疲れて、

まだ”髪の毛洗うの”は、終わらないから大丈夫だよ。あと2ページ読んだら、来てね。

とか、

もうすぐ終わっちゃうよ。おいで。

など、遊びを終わりにするタイミング(=来るタイミング)を具体的に教えてあげました。

「お母さんが髪の毛を洗い終わるまでに、お風呂に行く」という約束が、息子自身の「こだわりルール」として定着した時、それはそれは本人が自分で守り抜いてくれます。

こだわりの強い子にとって、一度定着した事は、良くも悪くも執着ともいえる「こだわりルール」になっていきます。

これが、全ての生活がうまく回る方向に活かせるといいんですけどね。


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次回は、少しバージョンアップした【5歳編】をご紹介します!


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