お風呂を嫌がる!行動の切り替えができない子を浴室に連れて行く方法[1]”玩具で釣る”をひと工夫

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5歳になった時に、自閉症スペクトラム障害の診断書をもらった息子は、小さい頃からお風呂に入るのが大変でした。

感覚過敏だから、濡れるのを嫌がって泣き叫ぶ?

いえいえ、異常に大変なのは「お風呂に入ってから」ではなく「連れて行くまで」です。

息子は、入浴自体が嫌なのではなく、「今やっていることを終わらせて、浴室に行く」ことができないのです。

「行動の切り替えが苦手」な子だと分かったけど…

1歳頃までは、お風呂に連れて行くことに問題ありませんでした。抱っこして、お風呂に連れて行き、バスチェアに座らせてしまえば良いのですから。

簡単な玩具が付いているバスチェアに座れば、気持ちが切り替わって遊び出し、温かいシャワーがかかれば気分も落ち着きます。

※赤ちゃんのお風呂話は、別記事(ベビー育児カテゴリー)でご紹介予定☆

問題は、2歳以降。
息子は、今やっている事を途中で切り上げて、次の行動に切り替えるのが大大大の苦手だからです。

時間が来たからと言って、リビングで遊んでいる息子をお風呂に連れて行くことは、至難の業なのです。

抱き上げて、抱えてお風呂に連れて行ったところで、大暴れして危ないし、泣き叫んで癇癪を起されたら、その後の苦労は倍以上。

私のためにも息子のためにも2歳以降は、抱っこで無理やり連れて行くのではなく、自分から進んでお風呂に行くための工夫が必要でした。

”お風呂玩具で釣る”にひと手間プラス!事前に映像で見せる(2~3歳)

「お風呂で遊ぶ玩具」をエサに釣る-。
どのご家庭でも必ずやる玩具戦法は、お風呂を嫌がる子供に対して、最初にやる方法ですよね。

しかし、お風呂の玩具より、目の前の遊びの方が楽しかったら?これから遊ぼうとするお風呂の玩具に、今日は興味を示さなかったら?

発達凸凹で息子のようなタイプの子は、「お風呂で遊ぼう」と言葉で言っても、すぐにその楽しさがイメージできません。”今を続けたい”という気持ちに支配されていて、気持ちを切り替えることができないのです。

そこで利用したのが、他の2つの息子の特徴です。

  1. 他のことに集中していても、突然付けたテレビやパソコンには反応する
  2. 目で見たもの、映像化されたものは頭に入りやすく、興味を持てばすぐに再現したがる(=視覚優位、再現遊び好き)

視覚優位な息子に対して、今からお風呂で遊ぶ玩具の画像や映像をわざと事前に見せました。

そして、わざと楽しそうにアピール。これからお風呂に入るイメージが、お風呂の玩具で遊びに行くという楽しいものにしました。

実例1「おふろDEミニカー きかんしゃトーマス&パーシー」の場合

それでは、実際に使ったお風呂玩具を例に、どのように息子をお風呂に連れて行ったのか、実例です。

「おふろDEミニカーきかんしゃトーマス&パーシー」では、玩具が発するカラカラ音とトーマスのテーマを口ずさみました。

「カラカラカラカラカラ~、
 チャッポーン!
 お風呂でキレイになったよー!
 ぼく、トーマーッス!チャラチャチャッチャチャ…♪(トーマスのテーマ)」

Youtubeには、同じ玩具で遊んでいる動画がたくさんあります。

それを見ながら、あの玩具で遊びたい!という気持ちを引き出しました。

実例2「ディズニー 光るパンチングボール」の場合

次に導入したのは、「光るヨーヨーボール」です。

「ボーンボーンボーンボーン、ピッカピッカ!
 ボーンボーンボーンボーン、ピカピカピカピカ~
 お風呂でやるとキレイだね~」

Youtubeの動画で、お気に入りの子供ユーチューバーが、同類の「光るヨーヨー」をお風呂に浮かべている動画を見ました。

浴室の電気を消して、暗闇の中で湯舟に浮かべた「光るヨーヨーボール」は、本当にキレイでしたよ。

※私が実際に使ったのは、トゲトゲが付いていないツルツルのフォルムです。楽天市場で購入しました。

実例3「おまけ入りバスボム(炭酸入浴料)」の場合

シリーズ豊富で、けっこうハマったのが「おまけ入りバスボム」です。

中からおまけが出てくるタイプは、子供も興味津々でした。

中から玩具が出てくる動画を見せると、自分もやりたくてたまらない!という気持ちになっていました。

息子は「早くおふろ、はいろー」と言い出し、早くお風呂を済ませたい私の思惑通りでした。

息子は3歳前後でプラレールにハマっていたので、中からミニプラレールが出てくる入浴剤が、大活躍しました。

実例4「アンパンマン お風呂で玉入れ」の場合

振り返れば最後に買った、大きい系のお風呂玩具は「アンパンマンお風呂で玉入れ」でした。

アンパンマン型シューターのお腹のスイッチを押すと、中の部品が弾いて、ボールが飛び出す仕組みです。

このスイッチを押す時の音が、けっこう大きいです。

実は、これが意外にネック。
感覚過敏(聴覚過敏)の特徴がある息子は、この音が少し怖くて嫌がりました。

そのため、アンパンマン型シューターは使わず、ひたすら手でボールを投げて遊びました。

これが結果的に、「ボールを投げる」という些細なことも苦手だった息子にとって、ボール投げの練習もできて一石二鳥でした!

【玩具で釣るための工夫まとめ】視覚優位なら「動画で見てから実践」が効果的

「アンパンマンの玉入れ」以後は、水鉄砲・スーパーボール・シャボン玉など、比較的安価で、お風呂専用の玩具じゃない物が活躍しました。

年齢と共に対象となるお風呂玩具が変わっても、使う玩具と”同じ玩具の動画”を見せてから「お風呂でやってみよう!」と誘う戦法は、効果的でした。

映像を見た後は、早くお風呂に行って「同じことをやってみたい!」という気になっているから、お風呂に連れて行くのが何倍もスムーズでした。

視覚優位で、行動の切り替えが苦手な子は、言葉だけでガミガミ言っても伝わらないし、状況が悪化して悪循環です。

次にやることを視覚にアピールしてイメージさせることで、成功率がアップしました。事前に、視覚に訴えることが重要です。


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息子が成長して4歳になる頃、お風呂の玩具に見向きもせず、玩具で釣れなくなる時代がやってきます。

「ASD育児のお風呂」続編では、四苦八苦して根付いた別の方法について紹介していきたいと思います。

【ASD息子のお風呂】行動の切替が苦手な子を浴室に連れて行く方法[2]”お母さん大好き”を利用…そして気が付いたこと

2020/02/13

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