【発達凸凹美術館】ASD5歳児の絵の描き方を分析!1年経って何が変わったか?

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芸術の秋、5歳の秋。

軽度ASD(発達障害・自閉症スペクトラム障害)の息子が、描いた絵を観賞しながら、その特徴を分析します。

1年前(4歳)と何が変わったか?絵の描き方で見える成長

【発達凸凹美術館】4歳児の絵で発達障害(自閉症スペクトラム)の特徴「独特な認知力」を見る

2018/10/26

頭の中のイメージを絵に落とすところは、1年前も今も変わっていません。

息子が5歳になってから描いた絵を見て思う事は、「単品」ではなく「その単品を取り囲む全体像」まで表現することが増えた、ということです。

例えば飛行機や戦闘機の場合、4歳の頃は「飛行機」だけ「戦闘機」だけを単品として1つだけ書いて、「出来上がり」として認識していました。

5歳になると、「飛行機が飛んでいるところ」「戦闘機が戦っているところ」のように、書きたい物を取り巻く世界感も含めて、表現することが多くなりました。

頭の中でイメージできるものが、単品・物体だけでなく、周りにあるもの・周りの風景にまで広がったようです。

視野が広がり、イメージとしてキープできるということは、それだけ成長したということかもしれません。

輪郭(シルエット)だけを先に描く…独特な模写

左がお手本、右が息子の絵(模写)の書き途中

息子の絵の描き方で、最近、すごく気になっていることがあります。

明らかに、1年前とは書き方が、変化していること。

それが「模写」の方法です。

【発達凸凹美術館】4歳児の絵で発達障害(自閉症スペクトラム)の特徴「独特な認知力」を見る

2018/10/26

1年前は、「全体の輪郭ではなく、部分から描く」という観点が、気になる特徴として挙げたことです。

ところが今は、むしろその逆で、「全体の輪郭だけを先に描く」という技法なのです。

いや、”輪郭”というより、”シルエット”と言った方が適切かも…。

上の写真(左)は、5歳の息子が愛読している「ゼルダの伝説ブレス オブ ザ ワイルド」の図鑑です。

毎日毎日、その日のお気に入りキャラクターの”お手本”を見つけては、自分で描いて切り取り、お気に入りアイテムにするのですが、その書き方が気になって仕方ありません。

写真(右)は、息子が”お手本”を参考に、模写を始めた途中作品。輪郭が仕上がり、赤い部分を書き始めた段階です。

輪郭(シルエット)だけを、時計周りに、どんどん書いていくんです。

この後、体の模様・ネジの模様・足のシワ…etc、細かい部分を描いて、輪郭の中身を埋めていきます。

この”お手本”の絵を見ると、私の脳内では、シルエットだけが浮かび上がるようには認識されないけど、息子にとっては最初にシルエットがくっきり見えるのか。

模写を始める度に、「息子には、どうやって見えているんだろう?」と考え込む自分がいます。

シルエットの輪郭だけを先に仕上げる、息子の脳内・認識の仕方は、やっぱり私とは違うんだなぁ、と。

想像力がすごい!この「運動会の絵」の凄さとは

これは、息子が今年、保育園の「運動会」を描いた絵です。

私は、この息子の絵が、保育園の廊下に飾ってあるのを見た時、とてもビックリ!しました。

この何の変哲もない絵の、どこがスゴイのかと言うと・・・

息子は、

運動会を欠席!

したのです。

運動会の当日、38.5度の熱を出し、参加を断念しました。

本番を経験していないはずの息子が、障害物競走の本番シーンをバッチリ描いていました。

本番は、いつもと違う黒い服で、障害物競争を手伝ってくれる先生。

成功しても失敗しても、カラフル4段の跳び箱を飛んだ後は、着地ポーズをするんだ!と意気込んでいた息子。

ボールを投げて、青鬼の顔にぶつけるのが楽しい、と言っていた息子。ちゃんと笑っています。

障害物として登場する、特設の鉄棒も登り棒。見事にこなしている自分の姿。

ぜ~んぶ、想像して描いていました。

実際に見た風景や出来事だけでなく、想像して絵に落とす能力が、格段とアップしたな、と思う瞬間でした。

普段は視覚優位な息子に対して、実際に見せたり絵に描いて説明したりしているけど、視覚アピールがなくても、言葉や自分の想像だけで”イメージトレーニング”ができている部分もあるんだ・・・

息子の「想像力」から、大きな成長を感じました。

視覚アピールがなくてもイメージして仕上げた「未来図」

作品名「みらい」

そんな息子は、もうすぐ6歳。

何も見ないで、何もお手本にしないで、自分で想像した絵を描けるようになりました。

息子
「みらい」を書こう。

そう言って、息子が描き始めた「未来図」は、3階建ての豪邸とビルが一体化した自宅と、それを取り囲むハイテク機器や乗物が飛び交う風景でした。

屋上を飛んでいる虫のような生き物は、「妖精」だそう。家にオバケが来ないように、守ってくれる妖精だとか。

自分の部屋には、トランポリンを置いたと言っていたので、向かって左上の部屋だと思います。

3基の天体望遠鏡では、土星を観察できます。

自閉症スペクトラム障害は、「認知の違い」「認知のズレ」などが問題視されることもあるけど、自分なりに認識できる・イメージできる・アウトプットできる…という部分は、確実に少しずつ成長している。

息子が描いた絵。
そんな想いを抱きながら、観賞したのでありました。


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