保育園に入園しても、完全除去していた「麦茶」。
息子が3歳の時、麦茶の経口負荷試験をクリアしました。
その後、自己流で「麦茶の経口免疫療法」を進めた結果、麦茶を飲んでもアレルギー症状が出ない事が分かりました。
※自己流の「麦茶アレルギー経口免疫療法」の詳細は、別記事でまとめたいと思います。
4歳児クラスへの進級タイミングに合わせて、「麦茶の除去解除申請」を提出することにしました。
心配性の私が、その前に、確信を得るためにやりたかったこと-。
それが、大麦アレルギー経口負荷試験です。
「大麦アレルギー」の経口負荷試験は病院で前例なし!
麦茶の原料である「大麦」で、経口負荷試験をやりたい。
アレルギー科の先生に、大麦の経口負荷試験をやりたいと伝えた時、逆に「構いませんけど、何の食べ物でやりましょうか?」と聞かれました。
地域の救急病院としても有名で、大きな総合病院でしたが、アレルギー科として「大麦」の食物経口負荷試験の前例はありませんでした。
「麦ごはん100%でやろうと思っています。」と伝えました。
”大麦100%”の「食べる検査」で用意したもの
食物経口負荷試験では、混じりけのないアレルゲンで検査しなければなりません。
「大麦100%」を実現するために、はくばくの「もち麦」と「押し麦」を購入しました。
「もち麦」と「押し麦」は、どちらも「大麦」です。
「押し麦」だけで炊くとパサパサになること必須だったので、モチモチ感のある「もち麦」を混ぜることにしました。
「もち麦」と「押し麦」 では、たんぱく質の量が違うかも。
米 | うるち米 | (うるち種) |
もち米 | (もち種) | |
大麦 | 押し麦 | (うるち種) |
もち麦 | (もち種) | |
小麦 |
米と大麦には、「うるち種」と「もち種」があり、一般的な『麦ごはん』は、「うるち米+押し麦」を混ぜていますよね。
今回、大麦経口負荷試験で使用するのは、(米を入れずに大麦)「押し麦+もち麦」だけを混ぜて、本当の「麦ごはん」を作ります。
「押し麦」と「もち麦」だけ!麦ごはん100%の炊き方
私が購入した、はくばくの「押し麦」と「もち麦」は、分包になっているタイプ。それぞれ1本ずつ・合計2本を使って炊きました。
1本(50g)あたり100mlの水、つまり2本で200mlの水。
パサパサな仕上がりより水分量が多い方が、子供にとっては食べやすいと思い、1目盛りくらい水分を足して、炊飯器のスイッチオン。
「もち麦」の方がふっくらと炊けました。
混ぜて味見してみます。
口に入れた瞬間、大麦の香りが広がりました。
この香りの強さが、子供にとって受け入れられるか不安材料ですが、食感としてはパサパサせずに、もっちり仕上がりました。
経口負荷試験を受ける4歳児も、「ご飯だよ。」という説明で口に入れてくれるはず。(期待)
食物経口負荷試験の当日は、小さな保存容器に「麦ごはん100%」を入れて、病院に持参しました。
大麦アレルギー経口負荷試験の経緯&内容
持参した「大麦ごはん」を1g→3g→10gと段階的に、1時間おきに食べていきます。
実際の検査の様子です。
【1回目】9:30「押し麦ごはん+もち麦ごはん」1g
1時間が経過して、10:34頃、アレルギー症状なし。
特に変わった様子はなく、絵本を読んだり、窓から外を眺めたりして凌ぎました。
【2回目】10:36「押し麦ごはん+もち麦ごはん」3g
1時間が経過して、11:38頃、アレルギー症状なし。
特に変わった様子はなく、外来ロビーの椅子で手遊びなどをして過ごしました。
【3回目】11:43「押し麦ごはん+もち麦ごはん」10g
20分が経過した、12:00頃、息子が首回りをポリポリ掻きだしました。
病院の中は暖房が効いて暑いので、汗ばんだ影響かもしれない?と思い、少し様子を見ました。
30分が経過した、12:10頃、まぶたの上・耳たぶ下に赤みが出てきました。
アレルギー症状が出たことを認識しました。
看護師さんに状況を伝えるも、先生が入院患者の往診で不在で、すぐには見てもらえませんでした。
心配と不安でいっぱいの中、私一人で息子の様子を見守りました。
【摂取から1時間後】アレルギー症状の診察
結局1時間が経過して、時刻は12:40頃、ようやく診察してもらえました。
皮膚の赤みは残っていて、息子が今も首をポリポリ掻いているため、首も赤くなっていました。
しかし、それ以上の症状はなかったため、「待合い室で経過観察」となりました。
このまま、これ以上の症状が出なかった場合は、経過観察も終了です。
【摂取から2時間後】皮膚症状が治まり、経過観察終了
さらに1時間ほど経過して、13:38頃、皮膚の赤みが引いてきました。
1時間前の皮膚状態が、「アレルギー症状のピーク」と判断されました。
”処置なし”で終了しました。
大麦アレルギー経口負荷試験の判定
3日間の経過観察を行いました。
特に症状が出ることもなく、無事に経過観察期間を終えました。
経口負荷試験後3日間の観察記録を持参して、病院に出向き、大麦アレルギー対応の判定を仰ぎました。
日常生活、つまり普段の食事において「大麦」は、10g以上が頻繁に出てくる食材ではない。10g以下を守りながら自宅で様子を見る。
(当時の主治医より)
という判断になりました。
大麦アレルギーの経口負荷試験としては、(微妙ですが)クリアしました。
「摂取量に気を付けながら、食品で試していく」という、アレルギー対応としては一歩進みだした状態です。
大麦アレルギー検査を終えて「麦茶」の除去解除へ!
「大麦10g以上でアレルギー反応の可能性」という事実。
大麦そのものに対する対応は難しいですが、今回の検査によって「麦茶は問題ない」と判断できました。
「麦茶」の成分表を見ると、含まれる「たんぱく質」は0g。
小麦のタンパク質(「グルテン」:グリアジン、グルテニン)と、大麦のタンパク質(ホルデイン)は交差反応を起こしやすいと言われていますが、「麦茶」にタンパク質が入り込んでいる可能性は低い。
仮に微量が含まれたとしても、大麦10g相当のタンパク質が入り込むことは、まずない。
1日に麦茶をコップ数杯、飲んだからと言って、アレルギー症状が出ることはない。
と判断しました。
晴れて、「麦茶」は、完全除去解除となりました。
その後、「大麦」は、わざわざあえて摂取していません。
最近は、「麦みそ」「麦珈琲」「コーンフレーク」など、大麦を意識していない所に、大麦が含有されている食品があり、要注意ですが。
「麦芽エキス」や「麦芽糖」を含み、かつ給食に登場するような食品については、食品療法として許容量を試していかないといけないなぁ…と思っています。
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