食物アレルギーがあって給食が食べられず、代替弁当を持参した場合に、支払う給食費はどうなるのでしょうか。
給食を丸々食べない日があっても全額を支払う?牛乳代金だけ減額?
今回は、学校給食の食物アレルギー対応における、「給食費」についてまとめました。
食物アレルギー対応ガイドラインでは「返金なし」
息子の就学に向けて「学校給食のおける食物アレルギー対応ガイドライン」読んだ時、アレルギー対応で代替弁当の持参や除去食が提供された場合でも、給食費の返金はないことが分かりました。
「弁当持参や除去食による食材の返金は行わない。」という方針が、はっきり書いてありました。
この時に読んだ食物アレルギー対応ガイドラインでは、給食が食べられずに代替弁当持参の場合でも、給食費が免除されるような制度が無いように見えます。
年間通じて”パック牛乳停止”なら牛乳代金のみ「減額」
ところが実際には、牛乳代金のみ減額が可能な仕組みでした。
入学した後に、「アレルギー等による飲用牛乳の提供停止 及び 学校給食費減額申請書」という書類を提出。
実際に、給食費が口座引き落としされた時、その金額は、通常の給食費から1,000円が減額されていました。
これによって、牛乳代金が返金されたことに!
給食費や飲用パック牛乳代金は、地域・自治体によって異なりますが、うちの地域では、パック牛乳1本の値段が51~54円あたりで推移しています。
減額される牛乳代金は、毎月変動することなく、毎月1,000円固定です。
つまり、パック牛乳1本の価格は、「50円」で換算されていると言えます。
パック牛乳1本あたり「50円」× 月の平均稼働日数「20日」で換算されているようです。
「主食(ご飯・パン・麺類)」「主菜」が減額される自治体も
他の地域・自治体では、牛乳だけでなく「主食」や「主菜」という単位で、給食提供を受けない分の減額をしてくれるところもあります。
北海道札幌市では、今までも「主食」が食べられない場合は減額対象なのに、更に昨今のアレルギー事情に配慮して、主食を「ご飯」「パン」「麺類」に細分化して減額処置するという事例がありました。
これは、小麦アレルギー児(の親)にとっては、とても有難いですね。
息子も小麦アレルギーなので、パン食や麺類の時に「主食」は代替持参ですが、「白米」は給食で頂きます。
これだと、もし「主食」が給食費の減額対象になったとしても「年間停止」の処置がとれませんが、減額対象が「ご飯」「パン」「麺類」で分類されていれば、「パン」と「麺類」だけを年間停止して減額申請ができます。
1日の給食が「全部弁当」なら減額対象に!
息子が1年生の時は、食物アレルギー対応(弁当持参、牛乳停止)で給食費の減額対象となるのは、「牛乳だけ」でした。
入学当初、「給食の半分以上が提供されない状況なのに、牛乳以外の給食費を全額支払うなんて…」と思ったのが本音ですが、それは仕方ないと諦めていました。
ところが、息子が2年生になる時、給食費の減額制度が変わりました。
なんと、1日の給食のうち、「全部が弁当」の場合は、その1日分の給食費が減額される…というものです。
小麦・乳・ゴマ・ナッツ類のマルチアレルギーがある息子の場合、給食パターンは「全部給食(牛乳を除く)」「一部給食・一部代替弁当」「全部弁当」の3タイプです。
このうち、「全部弁当」の日だけは、給食費が免除されるという新制度。
息子は、「白米だけ」「お味噌汁だけ」「ゼリーだけ」など、給食メニューのうち1メニューだけもらって、残りを代替弁当で補うパターンが多いです。(=「一部代替弁当」の日が一番多い。)
結果、「全部弁当」なのは、1ヶ月に3回くらい。
うちの場合は、回数的には少なく、実際の該当金額はごく少額。でも、給食費の新制度は、当自治体のアレルギー対応史上、大きな進歩です。
殆どの日が「全部弁当」だったアレルギー児のご世帯の場合、殆ど食べていない給食の費用を払っていたわけですから、今回の新制度で金銭的のみならず、精神的な負担も軽減されると思いました。
給食費っていくら?実際の減額費用まとめ
息子の小学校の場合、給食費の1食単価は「260円」です。
息子が入学前は「年額制」でしたが、入学後は「単価制」に変更されました。
「単価制」と言っても、1食単価と給食日数が意識されるのは年度末だけ。
実際には、月ごとに給食日数は変動するし、1食単価に実数日を乗算して計算していると口座引き落とし日までに間に合わないので、毎月の給食費引き落としは固定額です。
毎年微調整されるため、その固定額も年によって違います。ここ直近では、去年が「4,800円」今年が「4,300円」でした。
例)毎月 4,300円 × 11ヶ月分 = 47,300円
年度末は、その年度で「給食があった日数」が確定しているので、1食単価を掛けて、実際の給食費が算出されます。
例)実際の給食費: 1食単価 260円 × 給食があった日数 200日 = 52,000円
年度末に判明した「実際の給食費」と、既に支払った「11ヶ月分の給食費」との差分が、12カ月目(最終月)の給食費として引き落としされます。
例)実際の1年間の給食費 52,000円 – 支払い済の給食費 47,300円 = 最終月の給食費 4,700円
これで、1年分の給食費の支払いが完了です。
我が家の場合、上の例を総括すると、毎月支払う給食費は、牛乳代金(換算)1,000円を除いて「3,300円」。実際の1年間の給食費が算出される時に、「全部弁当」だった日の給食費が加味。そこから支払い済の給食費が差し引かれて、年度末に調整額が決定。それを最終月の給食費として支払います。
「全部弁当」の日は、1ヶ月に約3日分なので、780円(260円×3日分)。1年間で約9,360円が減額(返金)されることになります!
単純計算でも1万円近くが減額。これは嬉しいです。
息子の場合は「全部弁当」より「一部弁当」の日が多いので、実質はもっと減額相当のはずですが、まずは第一歩。今はこれで納得です。
学校給食における食物アレルギー対応が、少しずつ実態に合わせて進歩している気がします。
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