妊娠4ヶ月の時、妊婦検診で75gブドウ糖負荷試験を受けました。私が通っていた産婦人科では、35歳以上の高齢出産となる妊婦は、この検査が必須でした。
高齢妊婦の私は、まさかの陽性。妊娠糖尿病と診断されました。
自分が妊娠糖尿病だという実感が沸かないまま、妊娠スケジュールはどんどん進みます。
これから出産まで続く妊娠糖尿病の糖質制限生活を乗り切るため、説明会に参加して自己管理方法を学びました。
妊娠糖尿病の妊婦さんだけ集合して説明会!自己管理方法を学ぶ
私が妊娠糖尿病の診断を受けた数日後に、同じく妊娠糖尿病と診断された妊婦さんだけが集まり、基礎知識や自己管理方法を学ぶための説明会がありました。
私は自分が糖尿病とは無縁だと思っていたので、妊娠糖尿病の知識もないまま、説明会に参加しました。
妊娠糖尿病と糖質制限というキーワードを聞くと、ダイエットやカロリー計算をイメージしたり、血糖値を自分で測るなんて怖いと思ったりしましたが、正しく恐れて正しく糖質制限生活をおくるための教えてもらいました。
経験豊富な栄養士さんたちが情報を提供してくれることで、私たち妊婦側の不安が取り除かれることが一番助かりました。
知識を得るだけではなく、同じように妊娠糖尿病と診断されて、同じような不安を抱えている同志に会えたことも、この説明会のメリットでした。
普段の妊婦検診では、他の妊婦さんとあまり会話する機会がないし、簡単に会話を交わしてもお互いに妊娠糖尿病かどうか分からないので、同じ立場の妊婦さんが一堂に会するというのは良い機会でした。
糖質制限の考え方。管理するのはカロリーではなく「糖質」!
この説明会に参加して、妊娠糖尿病とは何か、糖質制限とは何か、どうやって自己管理していくのか等を理解しました。
妊娠糖尿病の妊婦の栄養管理や食事に関するQAは、別のブログ記事にまとめました。(上のリンクご参照)
実際の糖質制限の食事メニュー(献立)は、この後の数カ月間で、四苦八苦しながら確立していくことになります。
説明会では基本的な知識を溜め込んだに過ぎませんが、「これだけは絶対に覚えておけ」的にうるさく言われた事は、「気にするのはカロリーじゃない!管理するのは糖質だ!」ということです。
食事制限≒カロリーと考えがちですが、私がこれからの妊娠生活で気を付けて管理するのは、カロリーよりも糖質。制限するのはカロリーではなく糖質。食事の内容が、血糖値のコントロールに繋がらなければならない!
妊娠糖尿病生活の中で管理するのは、カロリーではなく糖質です。このことを栄養士さんに叩き込まれました。
糖質とは?パンも白米も麺類も主食全部じゃん!
私が妊娠生活で気を付けるのはカロリーじゃなくて「糖質」…ということは分かりましたが、そもそも糖質って何?砂糖の分量じゃないの?どのメニュー?どの食材に多く含まれているの!?
最初は「糖質」について何も分かりませんでした。
詳しい説明は専門家任せですが、要は「糖質」は血糖値を上げる栄養素です。
説明を聞いて唖然としたのは、その「糖質」が砂糖そのものや糖分だけを指すのではなく、炭水化物の一部だということ!
炭水化物って、私がいつも日常的に食べている主食、パン・白米・うどん・パスタとかですよ。
この炭水化物から「食物繊維」を差し引いたものが、「糖質」だと言うのです。
炭水化物 = 糖質 + 食物繊維
糖質 = 炭水化物 ー 食物繊維
理論的には「糖質」が何か分かってきましたが、実際にどのように「糖質」を計って食品・食材を選び、糖質制限メニューに反映していけば良いのだろう?
食品の「糖質」はどうやって分かる?
食品1つ1つに、どれくらい「炭水化物」「糖質」「食物繊維」が含まれているのかは、パッケージを見ると分かります。
食品を買う時、梱包パッケージを見ると、「栄養成分表示(〇〇gあたり)」という栄養表記があって、そこに、 「炭水化物」「糖質」「食物繊維」 の含有量が記載されています。
食品によっては、「炭水化物」と「食物繊維」しか載っていない商品があるので、その場合は自分で引き算して「糖質」の分量を計算します。
「糖質」を知るために、商品パッケージの栄養成分表示に着目するようになると、次第に見なくても、どんな食品が糖質高め/低めなのか分かってきました。
他のブログ記事でまとめようと思いますが、色が「白色」の主食は要注意ですよ!
妊娠糖尿病の自己管理・自己血糖測定に必要なもの
今回の説明会では、今後の妊娠生活に向けて、妊娠糖尿病の自己管理・自己血糖測定に必要なアイテムが配布されました。
◆自己管理・自己血糖測定に必要なもの
・食事調査シート
・食事ノート
・自己管理ノート
・自己血糖値測定器キット(セット)
1つ1つの特長や役割は以下の通りです。
【食事調査シート】自分の食習慣や嗜好を把握する
現在の食生活を把握するために、事前に、食事調査シート(マークシート形式)を記入・提出しました。「簡易型自記式食事歴法質問票」とも呼ばれています。
食事調査シートは、食習慣を調べるための質問票で、栄養素の摂取量や摂取している主な食品が分かります。
その調査結果を元に、個人個人に合ったアドバイスがもらえます。
食事調査シートの結果、私は塩分や脂肪を摂りすぎで、乳製品や果物は本来の倍以上とっている、という評価でした!
【食事ノート】献立メニューと血糖値の関係を分析する
説明会では「食事ノート」が配布され、記入方法を学びました。
毎日毎食、食べた時間・食べた内容について、食事ノートに記入します。
※実際の食事内容と血糖値の記録は、上のブログ記事で全公開します!(2022年現在リライト中)
食事メニューの記録だけでも大変なのに、自己血糖値測定する生活にも慣れなくてはいけません。
妊娠糖尿病生活の中で、何を食べると血糖値が急上昇したのか、何を食べると血糖値が上がらなかったのか。これを把握・分析し、より血糖値が上がらない食事メニューに変えていくことが重要です。
【自己管理ノート】①妊娠糖尿病の血糖値を管理する
上の「食事ノート」とは別に、血糖値だけを記入する「自己管理ノート」をもらいました。
自己管理ノートは、小さな手帳型サイズで、血糖値だけを記入します。
食事内容の記録とは切り離されていて、血糖値だけが羅列しているので、数値だけをバーっと見て、基準値を超えやすい食事タイミングが一目で分かります。
食後1時間値と食後2時間値のどちらが基準値を超えやすいか、全体的にだんだん低くなっているか等、血糖値の変化や推移が分かりやすいです。
【自己管理ノート】②糖尿病”手帳”としての役割
この「自己管理ノート」は、何かあった時に、自分が糖尿病であることを知らせるための手帳、という役割もあるそうです!
自己管理ノートの表紙を開いた時、「私は糖尿病なんだ…」と自覚しながら衝撃を受けました。
私は糖尿病です。I have DIABETES.
私が意識不明になったり、異常な行動を示したら、私の携帯している砂糖またはジュースか砂糖水を飲ませてください。飲めない場合や、飲んでも回復しない時は、救急車(119番)を呼んでください。
[自己管理ノート表紙裏より]
表紙裏には、「私は糖尿病です。」というメッセージと、万が一の時の対応方法が書いてありました。
自己管理ノートは、妊娠糖尿病専用ではなく、一般の糖尿病の患者さんと兼用のアイテムだと知りました。
以前アメリカのテレビ番組で、糖尿病のお母さんが低血糖で倒れ、残された幼子が救急コールして、救急車が到着するまでお母さんの口元に牛乳を垂らして、お母さんの命を救った!という実話の再現ドラマを見たことがあります。
その時、九死に一生を得た理由として紹介されていたのが、糖尿病だった母親が「何かあった時は、水にお砂糖を入れるか、牛乳を飲ませてね。」と子供に教えていた…というものでした。
自分が「何かあった時は、砂糖水を飲ませてください。」と書いてある手帳を手にするとは衝撃ですが、今後は糖尿病であることを知らせるメッセージ(=手帳)を持ち歩きます。
【自己血糖値測定器キット】糖質制限の食前後に自分で血糖値を計る
そして、自分で血糖値を測るための「自己血糖測定器キット」をもらいました。
◆自己血糖値測定器キット(セット)の中身
・ポーチ
・消毒綿
・小さな針が内蔵された「ポケットランセット」
・血液を付ける「血糖測定電極ライト」
・血糖測定器本体
・針を刺した後に付ける小さな「絆創膏」
全部をまとめてもらうと、すごい量です。
食前後に血糖値を計る時は、それぞれのアイテムを1つずつしか使わないので、数回分をポーチに収納しながら使います。
普段は必要な回数分だけを、ポーチに入れて持ち歩きます。
ポーチの中身や自己血糖測定の方法など、詳しい事は別のブログ記事にまとめました。(上のリンクご参照)
自己血糖値測定に必要なものが揃い、妊娠糖尿病と糖質制限の基礎知識も身に付け、いよいよ妊娠糖尿病生活がスタートしました。
ポーチ(収納ケース)は、可愛い化粧ポーチで代用もできますが、医療系のポーチは内ポケットがたくさんあって便利です。「血糖測定」「エピペン」などの専用ポーチは、血糖測定に必要なものを収納しやすいです。
お気軽に感想・質問・記事リクエストなどをどうぞ。コメントは内容確認後、お返事と一緒に表示されます。