私は息子の保育園を探す時、「入園させてくれる保育園があるだろうか?」という疑問からのスタートでした。
そして、食物アレルギーがある息子を預けるに当たり、一番気にしたポイントは、当然ながら「給食」です。
食物アレルギーだからこそ、「給食以外」で何を気にしたのか。
一番気にしたポイントとは別の切り口から、保育園の選び方・気にするポイントをまとめたいと思います。
給食設備や食事の提供体制と密接に関わる!「認可」か「認可外」か
仕事復帰が優先だと、「認可」「認可外」という括りにこだわることができない場合もあります。
私の住む地域は当時、「認可外」を探す方が難しく、認可保育園が多く存在するエリアでした。
今では「認可外」や「小規模保育所」も増え、1階フロアや一画に保育所があるビルやアパートが目立っています。
認可保育園は、国が定めた設置基準をクリアして認可された施設です。
私が見学した認可保育園では、食事の提供について、どこも自園調理でした。
外部委託や外部搬入ではなく、自園の調理室で調理された給食が提供されていました。
一方、マンションの一室で個人が営むような認可外施設もあり、給食は外部搬入が多かったです。
認可か否かという基準は、防災設備の評価にも影響します。火を使う調理室が存在するなら、火災への備えにも着目したいですね。
「認可」か「認可外」かという観点は、結局は食物アレルギーだからこそ気にしたい「給食」や「調理」に対する評価に繋がっていました。
誤食の時に駆けつける!距離と方向…自宅・駅・園との位置関係
食物アレルギーじゃなくても、気にするのは保育園の立地条件。自宅からの距離、駅からの距離は誰もが気にすることです。
私が重視したのは、自宅・駅・保育園を△で結んだ時の位置関係です。
駅から近い保育園であっても、自宅から見た時に、「保育園が駅の向こう側」にあるのは、けっこう生活しにくいです。
朝は駅を超えて送って行き、帰りは自宅とは逆側にお迎え、それから駅をまたいで戻ってくるという動線になります。
駅前に借りている駐輪場の位置や、夕飯の買い物で立ち寄る食品スーパーの位置を加味すると、ますます複雑な動線になっていきます。
駅から近い、あるいは自宅から近いのに、毎日の送迎の”動線”がイマイチで、数年で転園した子も知っています。
私も最初は、自宅から一番近い保育園、二番目に近い保育園が、そのまま第1希望、第2希望でした。
でも、自宅から見て、駅とは逆方向の保育園だったので、結果的にそこの「保育園落ちた」で正解でした。
そして何より、食物アレルギーがあると、誤食はもちろん「給食後に蕁麻疹が出た」という理由でも、電話がかかってきます。
職場→駅→保育園に駆けつけることも、自宅に必要な薬や診察券を取りに帰ってから保育園に向かうことも、保育園からそのまま病院に向かうこともあります。
自宅・駅・保育園、三点の位置関係は重要です。
のんびり系かスパルタ系か?アレルギー症状は免疫&ストレスと深い関係!
保育園を調べたり見学したりすると、保育園ごとに大まかな特徴が見えてきます。
その1つが、遊び重視・のんびり系、教育重視・スパルタ系、という傾向です。
私が見学した保育園でも、ヨコミネ式(公式サイト)を採用している、インド式教育法を早期適用している等の「教育系」グループと、自主性に任せる、のびのび遊ばせている等の「のんびり系」グループに大きく分かれました。
私が選んだのは、「のんびり系」の保育園です。
待機児童になる前に希望して、結果的に落ちた保育園は、教育重視の「スパルタ系」でした。
後になって「できる子にはいいけど、ついて行けなくて辞める子も多い」と聞きました。
たとえ生後数か月の赤ちゃんでも、自分の子がどっちに合うか、分かりますよね。
息子は、何をやるにものんびりで、何かが出来るようになるのも人一倍遅いので、「のんびり系」が正解でした。
そして、アレルギー症状は、免疫&ストレスとも深い関係があります。同じ量を食べても、体調の悪い時は蕁麻疹が出たり、痒くなったりします。
余計なストレスを与えないためにも、食物アレルギーだからこそ、子供にストレスが出来るだけかからない環境を選びたいです。
食物アレルギーっ子は日頃の”我慢”が多いから…のびのび過ごすための条件
食物アレルギーがある子は、買いたいお菓子が買えずに我慢したり、食べたいメニューが注文できず我慢したり、何かと日頃の制約が多く、我慢する場面が多いです。
保育園でも「給食以外」は、不要なストレスをかけず、のびのび過ごせる環境を与えてあげたいです。
のびのび過ごすポイント1.「園庭」があるか

地域によっては、園庭が完備された保育園の方が、珍しいかもしれません。
でも例えば、あと5分遠い保育園なら園庭があるとか、どっちの保育園にするか迷っているけど片方には園庭があるとか、そういう時は、「園庭がある」保育園に私は1票!
毎日、保育園に行くのは嫌がっていた息子は、卒園した時に「園庭で遊ぶのが楽しかった」と言っていました。
朝は保育園を嫌がっていた息子が、夕方に迎えに行くと、園庭を楽しそうに走り回っている姿を見て、「園庭がある保育園で良かった」と確信しています。
のびのび過ごすポイント2.卒園まで通えるか

入園してから卒園まで、一貫して通えるか。これは「のびのび過ごす」ために必要なポイントです。
2015年度以降、新しい保育制度が導入された影響で、認可の小規模保育施設が増えました。
ところが、小規模施設の場合、0~2歳児クラスまでしかない場合も多いです。
その場合、3歳児クラスに進級する時、幼児クラス(3~5歳児クラス)がある保育施設へ転園することになります。
いわゆる「3歳の壁」です。
第2の保活は、親としても極力避けたいです。
そして何より、慣れたお友達・先生・環境からの「転園」はキツイ。子供にも大きなストレスがかかるでしょう。
息子の場合は、3年経っても毎朝「行きたくない」の大合唱。卒園するまで「行きたくない!」が続きました。途中で転園なんて、考えられません。
小さな頃から一緒に成長してきたお友達と、長年慣れ親しんだ保育園で、卒園させてあげることができて良かったと、卒園式の時に実感しました。
【補足】
・最近では、転園先を事前に保証してくれる保育園もあります。
・乳児クラスの3年制保育園よりも、幼児クラスで通う保育園の方が、自宅に近くなったり、条件が良かったりするメリットもあります。
・あえて小規模保育を選ぶ選択肢もあります。
のびのび過ごすポイント3.異年齢保育・合同保育が「常時」か「一時」か
生後数か月の赤ちゃんと、走り回る幼児クラスの子供たちが、同じ部屋で常時生活している保育園はないと思います。
一方で、0歳児クラスと1歳児クラスが、衝立で仕切っただけの同じ部屋にいる時間が長いとか、4歳児と5歳児クラスは午前中ずっと一緒の保育とか・・・。
そういう保育の体制は、けっこうあると思います。
異年齢保育、合同保育という観点で、保育に求めるものが納得できるか確認しましょう。
入園する直後の生活だけでなく、大きくなってからの数年間についても、イメージしておくことが大切です。
息子は一人っ子だから、入園当初は「学年の異なるお友達」と、一緒に過ごす時間が長い方が良いと思っていました。
でも、3歳児クラス頃は、年上クラスのヤンチャな男の子に泣かされたり、明らかに身体能力の違う年長児が走り回る部屋でオロオロしたりするのを見た時は、もう少しクラス別に分けて遊んだ方が良いのでは・・・と思うこともありました。
各クラスの人数配分や全体の規模にもよりますが、適度な異年齢保育で鍛えられつつ、安全に遊べるクラス別保育が主体、というのがのびのびできる環境かな。
食物アレルギーだと食費がかかる!園指定の制服や物品などは少ない方が吉
食物アレルギーだと、食費がかかります。
単純にアレルギー対応お菓子は、普通のお菓子より高いし、結果的にアレルゲンが含まれていない無添加系フードも高いです。
安価で便利な食品や加工品は使えないことが多いし、外食でもお得なお子様セットは選べないことが多いです。
だから余計な所で、なるべく出費を抑えたい。
保育園選びで、最後に迷ったら、園指定の制服や物品がなるべく無い方が、かかる費用は少なく済みます。
制服が指定されていると、カバンやソックスの色なども指定されていることが多く、土日の普段着やお下がり等がフルに活用できない場合があります。
息子は、毎日私服で通いました。
保育園では、汚れる度に着替えるので、たくさん着替えて、着替えが上手になりました。
お下がりもフル活用できました。
食物アレルギーなら「給食」が最重要!
息子は、生後6ヶ月頃に、粉ミルク(と麦茶)を飲んで、アナフィラキシーショック症状が出ました。
保育園に入園する前に、小麦/乳/卵白/大豆/ゴマ(後にナッツ)の食物アレルギーであることが判明します。
息子の「保育園選び」では、いかに給食を安全な環境で食べられるか、いかに安心して預けられる環境か、という基準が最重要ポイント。
最終的に「保育園選び」は、給食の食物アレルギー対応に着目することになります。
つづく…
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