息子が生後2か月の時、子宮全摘手術を受けるため、5泊6日の入院をしました。
手術が無事に終っても、うかうか寝てはいられません。私は、授乳中の体だったからです。
退院後には、授乳が待っています。入院中に「退院後の授乳対策」として行った「搾乳」に関する体験記をまとめました。
搾乳は3時間毎!ベットの上で開始!
点滴や計測器具などの管に繋がれた状態でしたが、おっぱいが張ったタイミングはもちろん、3時間に1度の搾乳を開始しました。
入院前も毎日、1時間半くらいの間隔で、夜中に起きて授乳していたため、3時間毎に起きることは簡単でした。
目覚まし時計やスマホのアラームに頼らず、自然と目が覚めました。
今思えば、3時間も経過すると、おっぱいが張るからかもしれません。
問題は、不便な環境下での搾乳です。
いつもの”便利”が入院中は不便に!搾乳器の問題
入院の持ち物として私が持参していたのは、普段から愛用していた「ピジョンの搾乳器」です。
使い方には慣れていたのですが、溜まった母乳の”処分”が問題でした。
ピジョンの搾乳器は、そのまま哺乳瓶になる仕様が、ママ達の人気を集めています。
搾乳した母乳が溜まる瓶は、「母乳実感哺乳瓶」という哺乳瓶の瓶部分と共用できるタイプです。
搾乳器から外して「母乳実感乳首」を付ければ、そのまま哺乳瓶になるという、優れものです。
しかし、入院中の搾乳器としては、この哺乳瓶が不便でした。
搾乳して哺乳瓶に溜まった母乳は、薬などが入った使えない母乳です。
搾乳によって哺乳瓶に溜まった母乳は、捨てるしかありません。
捨てた後、使って汚れた哺乳瓶を洗わなければなりません。
洗うということは、点滴を引きずりながら洗面所まで歩いて行き、洗剤を付けて洗い流す必要がある、ということです。
術後の体で、片手に点滴、片手に汚れた搾乳瓶と洗浄道具を持ち、哺乳瓶の中にスポンジを突っ込んでキレイにする…。
何度も”その洗浄行為”をすることは、とても大変でした。
また、大部屋だったため、室内の洗面所は共有です。夜中の搾乳後の、真夜中の水音は、同部屋の他の患者さん達に迷惑をかけてしまいます。
日中ですら、静かな病室で”何かを洗っている音”は、目立ちました。
いつもの”便利”が、入院中はとても”不便”だったのです。
ビニール袋で自己流エコ搾乳器に改造
そこで搾乳器には、付属の哺乳瓶ではなく、持参したビニール袋を使うことにしました。
ビニール袋を下からかぶせて、輪ゴムで括りつけました。輪ゴムは、看護師さんから1つ頂きました。
しかし、母乳がビニールに溜まってくると、母乳の重さで、輪ゴムが外れて下に落ちてしまいました。
何か安定した物の上に置いて、母乳が溜まったビニール袋(の底)を支えたい…。
そこで、たまたま持参していたジップロックの保存容器(食品などを入れて密閉できる、蓋つきの入れ物)の容器部分を受け皿として活用しました。
ベッドで座っている自分のモモの上に、容器を置き、そこに自己流搾乳器のビニール袋を置く感じでやりました。
容器がなくても、母乳が入ったビニール袋をうまく足で支えられる場合は、容器は不要です。
私は、途中で疲れたり、足を動かしたり、片足を交互に立膝にしたり、安定しない態勢だったため、ビニール袋を直接、足に置いただけではうまくできませんでした。
自分が動いた時の反動で、ビニール袋が搾乳器から外れてしまうのです。
容器でビニール袋を支えると、自分が動いても、容器がグラグラするだけで、母乳が入ったビニール袋が外れずに済みました。
「捨てる母乳」の搾乳のために用意するもの
- 搾乳器の搾乳部分
- ビニール袋(搾乳回数分)
- 輪ゴム(1つ)
- ビニール袋の受け皿になるもの(1つ)※底が平らで、側面があり、落ちても割れないもの
容器の洗浄不要!搾乳した母乳の処分方法
搾乳が終わった後は、外したビニール袋を処分するだけ。
とても楽チンになりました。
ビニール袋に溜まった母乳を見て、赤ちゃんにあげることができない複雑な想いがありましたが、早く退院しておっぱいをあげよう、その一心で頑張りました。
搾乳器にビニール袋を使う利点
ビニール袋で代用した搾乳器は、すぐに捨てられる事が一番の利点ですが、もう1つ、母乳の状態が分かりやすいというメリットがありました。
ビニール袋は、溜まった母乳も見やすく、ぷにぷに触ることもでき、量も直観的に分かりやすい。
そのため、ビニール袋の口をしばる時に、「昨日よりも量が増えてる!」「なんか黄色っぽい。水分が足りないか?」など、母乳の状態を観察するには良い機会でした。
搾乳しても捨てるだけ、という入院中の搾乳は、ビニール袋が役立ちました。
※入院中に搾乳した母乳は、捨てるだけ。フリーザーパックではなく、普通のビニール袋で大丈夫でした。
入院中の搾乳器は、電動より手動がお勧め
入院する部屋が個室の場合は、それほど気にしなくて大丈夫だと思いますが、数人で1つの部屋を共有する大部屋の場合は、カーテン越しとはいえ近隣ベッドの音が気になります。
搾乳器の電動音は、カーテン越しに鳴り響き、絶対に目立ちます。
看護師さんと話す声ですら、とても目立っていました。
婦人科で入院している場合、同じ部屋には、妊娠・不妊・出産トラブル・母乳・子宮など、様々なシビアな事情で入院している方が多いです。
望む何かができなくなって、悩みを抱えた状態で入院している女性が多いです。
母乳を搾乳していること自体、気付かれてはいけないという直感がありました。
搾乳は、人目につかないように、とても気を付けました。
入院中の搾乳は、音も小さな「手動」タイプがお勧めです。
搾乳器が手動でも、レバーを引く時に「カシュッ、カシュッ」という音が発生するタイプもあります。
私が使用したピジョンの搾乳器は、その類だったので、深夜の搾乳は特に(音がならないように)気を付ける必要がありました。
入院後(退院後)の授乳再開
5泊6日の入院期間中、毎日3時間おきに搾乳を続けました。
その結果、退院して帰宅後、すぐに授乳を再開することができました。
退院するタイミングでは、24時間以上前から抗生物質などの薬は服用しておらず、体内に薬は残っていない状態でした。
「帰宅後すぐに、授乳を再開しても問題ないか?」と医師に確認したところ、母乳に影響はないから大丈夫という回答でした。
帰宅後は、すぐに母乳を再開しました。
母乳時間は、20分!
量は、けっこう飲みました。
入院期間中も搾乳で母乳は出ていたので、母乳が出ること自体は分かっていましたが、出ている母乳の量は正確には分かりませんでした。
足りているか分からなかったので、授乳後にミルクを追加しました。
グビグビ飲んだミルクの量は、100ml入れた哺乳瓶のミルクが1/3ほど残っていたので60~70mlです。
授乳中の息子の顔を見ながら、いつもの生活に戻れたことに感謝しました。
お気軽に感想・質問・記事リクエストなどをどうぞ。コメントは内容確認後、お返事と一緒に表示されます。